武田病院グループ一覧
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医療関係者の方 医療関係者の方

武田総合病院 医工連携推進室

新着情報

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共同研究

「電力データを活用した高齢者の見守り」
武田総合病院とグリッドデータバンク・ラボが共同実証実験を実施

開発商品

内視鏡処置具ハンガー
(内視鏡システム取付けタイプ)

臨床工学科

ご挨拶

武田総合病院は「健康長寿の延伸」を追求する為に医療の発展と安全の両立を求めて、日々の医療現場でのニーズ、課題の抽出を行い質の高い医療を提供できる病院を目指しています。また、抽出した情報は企業様と連携し、早期の上市につながるようオープンな体制作りに努めています。

武田総合病院 副院長/脳神経外科部長
アイデア抽出委員長/医工連携室長
川西 昌浩

ご挨拶

臨床ニーズ一覧

脳神経外科

ベッドからの転落を防止する為の危険予知通報デバイスがほしい

[課題] 医療現場の課題(困りごと)

ベッドからの転落事故は、医療現場では、最大限の注意をはらっても、少なからず起こる問題であり、さまざまな対策がとられてきているが、限界があり、現在においても一定の頻度で生じているのが現状である。

[ニーズ] 医療現場の課題を踏まえたニーズ(どのようなことが実現できるとよいか)

警備や工事現場など様々な分野で利用されている携帯サーモグラフィーを利用して、転落にいたる運動、行動の解析を行う。
これらの解析に基づき、危険が予知された時点で、看護師、介護者に警報が入るシステムを構築する。

患者の体型に合ったコルセットがほしい

[課題] 医療現場の課題(困りごと)

脊椎変形などに用いられている装具(コルセット)は患者の体型を採寸して作成されているが、この方法では、時間がかかりまたすべての寸法を計測しているわけではないので、装着すると実際の体とのギャップが生じ患者に苦痛を伴わせることになっている。

[ニーズ] 医療現場の課題を踏まえたニーズ(どのようなことが実現できるとよいか)

現在の3Dプリンターの理論と当院臨床の現場にてルーチンでとられている3DCTをフュージョンさせることにより、患者の体型によりフィットした装具の作成を行いたい。

続発骨折を発生させない椎体形成術用骨セメントがほしい

[課題] 医療現場の課題(困りごと)

当院では、有痛性の骨粗鬆症性脊椎圧迫骨折に対し、ポリメタクリル酸メチル樹脂(PMMA)というアクリル樹脂を椎体に注入することにより、除痛をえる治療、いわゆる椎体形成術をおこなってきているが、解決できていない問題点として隣接する椎体の続発骨折がある。この続発骨折は、椎体と比較してPMMAの剛性が高いことによると考えられることから、骨に近い生体力学的特性を有する注入物質の開発が期待されている。

[ニーズ] 医療現場の課題を踏まえたニーズ(どのようなことが実現できるとよいか)

限りなく骨の剛性、硬度に近い注入物質を開発する。

経管栄養チューブを安全かつ確実に挿入するためのデバイスがほしい

[課題] 医療現場の課題(困りごと)

摂食が困難となった患者には、鼻から胃へチューブ(マーゲンチューブ)を留置し、この管を通して流動食を注入するという方法、いわゆる経管栄養が以前からおこなわれているが、挿入は盲目的におこなうため、気管に迷入することもしばしばある。
確実に胃袋に入ったことを確認する方法として、空気を試験的に注入し腹部を聴診する方法、レントゲンをとり確認する方法が行われているが、誤挿入に気づかず、気管に流動食を注入してしまう事故がおこり、死亡をふくむ重大事故が起こっている。

[ニーズ] 医療現場の課題を踏まえたニーズ(どのようなことが実現できるとよいか)

安全性、確実性がもとめられる現代の医療において、盲目的に体内に(それも一歩間違えれば死亡に直結する)チューブを挿入するということを避けたい。
具体的には、チューブの内腔先端に簡易の内視鏡が入るようにし、食道に入っているのか、気管に入っているのかが、わかる状態で挿入していく。
この内視鏡は、通常の検査用(いわゆる胃カメラなど)のものとはことなり、胃袋なのか、気管なのかを判別さえできればよいので、解像度にはこだわらない。研修医、看護師が判読できるもので十分である。
ディスポーザブルでもよいし、内視鏡そのものは患者には触れないので再利用できる形でもよい。

血管撮影における側面像を撮影する為の操作台がほしい

[課題] 医療現場の課題(困りごと)

高齢化社会において「痺れ・歩行障害」を主訴とする患者が著増しています。一方、臨床現場に於ける検査機器の精度は目覚ましく向上をしており、脊椎・脊髄血管障害を診断・指摘されることが増えました。同疾患に対する治療のために、血管撮影は不可避です。
本検査は脳血管検査以上の繊細さと精度が要求され、正面像・側面像とを併せた考察が求められるのですが、側面像で上肢が重なり、有意な所見を考察するのに難渋しています。
当施設では、脳血管撮影時のシステム台(鉄工所に個人オーダーで作成依頼したもの)を応用し、症例毎に①全身麻酔下に、②褥瘡対策を行いつつ、③対象病変の描出を阻害しないよう、工夫しています。
今後、症例が増え重ねると、椎体レベルや患者個々の体型次第で、姑息的な工夫では対応仕切れない事態が生じることが予想されます。

[ニーズ] 医療現場の課題を踏まえたニーズ(どのようなことが実現できるとよいか)

現時点で、「姑息的な工夫では対応できない事態」として、

  1. 中上位胸椎病変では上肢挙上が必要であるが、この体位を維持させることが困難。
  2. 現在、既存の手術室物品で褥瘡対策をしているが、いつか合併症(褥瘡・静脈血栓症・点滴漏液など)を起こしてしまうことが予想・危惧されます。
  3. 脳血管撮影の操作台のオプション機器として開発されることが利便性としては望ましい。

1〜3の実現が望まれます。
脳血管撮影は、全国の脳神経外科(救急部・放射線科)で行われております。また、循環器内科が行っている血管撮影まで含めると、膨大な総数の検査で有効利用できる手術・検査支援機器であることを「発展性」として勘案頂ければ幸甚です。

泌尿器科

診療録作成支援システムがほしい

[課題] 医療現場の課題(困りごと)

  1. 医療行為にあった記載される診療録は、診断に至るすべての情報、治療行為の過程のすべての情報を記載されるべきものであり、その中には陰性所見も多く含まれる。
  2. 全体の経過を概観する場合に陰性所見は不要であるため、要約が必要となるが、要約作成は、情報の二重入力となり、煩雑である。
  3. 診断書作成や診療情報提供の際にもこうした要約は必須であり、最近、メディカルクラークなど医療資格のない人的資源を投入して、支援する方向にあるが、信頼性や人材の供給の面から不十分である。

[ニーズ] 医療現場の課題を踏まえたニーズ(どのようなことが実現できるとよいか)

経過要約では重要でない情報をたくさん含む診療録から、適切な要約を人的労力は最小限にして作成したい。

腫瘍病変の経時変化を観察するシステムがほしい

[課題] 医療現場の課題(困りごと)

画像評価可能病変を持つ癌患者においてはCTなどの画像で、病変の消長を評価することは必須である。しかしながら、膨大な量の画像情報から、複数の病変の大きさを測定し評価することは、相応の時間を要する。特に以前の評価と適切に比較し、判断することは時に困難となる。Recistでは一方向のみの測定を最大10箇所評価することになっているが、これも困難である。また、部位ごとに大きさの変化が異なることがあるが、さらに評価に時間がかかる。 画像診断は、平文のレポートとして提供されるため、ICT上は取り扱いしにくいものであり、結果を数値化して提供されるシステムは有用である。

[ニーズ] 医療現場の課題を踏まえたニーズ(どのようなことが実現できるとよいか)

CTなどの画像検査において、腫瘍性病変部の大きさの評価を(半)自動的に行い、経時的変化を示せるようにする。

診療やインフォームドコンセント時に、パソコンではなく患者さんの方を向いて会話したい

[課題] 医療現場の課題(困りごと)

外来診療中やインフォームドコンセント時に患者さんの顔を見ずに電子カルテのパソコン画面に向かう不具合。
良質な医療の提供と患者自身の医療に対する自覚、参画といったことが国民が医療に対する信頼と安心、質の向上に寄与すると思われるが、診療情報の提供不足、インフォームドコンセントの不足が指摘されている。

[ニーズ] 医療現場の課題を踏まえたニーズ(どのようなことが実現できるとよいか)

診療時に電子カルテのパソコン画面を見るのではなく、患者、家族を診て会話し、記録時間の短縮でゆっくり話しあえることが望まれている。

3次元画像復元可能な超音波画像診断装置

[課題] 医療現場の課題(困りごと)

医療現場での画像診断技術は高度化の一途をたどっていますが、CTや一般X線撮影は放射線による患者や医療従事者への被ばくは解決できない問題です。MRIの技術革新が進んでいるようですが、超音波エコーはポータブル性があり被ばくがないので、さらなる技術革新が望まれます。

[ニーズ] 医療現場の課題を踏まえたニーズ(どのようなことが実現できるとよいか)

アイデアのヒントは、最新の自動車には、ナビ画像に、車体の前後・両横に設置したカメラ画像を合成して、あたかも空の上から見下ろしているような画像を合成して、縦列駐車などを容易にしています。 同様に、人体の臓器診断において、超音波プローブを複数本使用して、その画像を合成して、立体的臓器を描出させるのはいかがでしょうか?CT画像と異なり、被曝がないので繰り返し検査が可能です。

女性向けの自己導尿補助デバイスがほしい

[課題] 医療現場の課題(困りごと)

高齢化とともに、排尿に支障をきたす患者さんが増えています。排尿後に、膀胱内に残っている尿(残尿)が多いと、必然的に頻尿となり、また、尿路感染症の原因ともなります。薬物療法も進歩していますが、必ずしも有効とは限りません。古くから、膀胱留置バルーンカテーテルが採用されていますが、持続留置は患者さんにとっても、不愉快であり、定期的交換も必要、また、尿路感染の原因にもなります。男性では以前から、自己導尿という方法が幅広く行われていますが、女性は、尿道口が見えないので、なかなか指導・実施が困難です。

[ニーズ] 医療現場の課題を踏まえたニーズ(どのようなことが実現できるとよいか)

慣れると、だれでも手探りで実施可能。そこで、慣れるまでの数日間だけ、その実施を容易にさせる、スコープ誘導方式の画像機材が開発されればよいと思います。

診療情報記録カードをつくってほしい

[課題] 医療現場の課題(困りごと)

お薬手帳やプリントされた他院の検査データを患者さんから見せられても、 外来診察中に転記するのは非常に煩わしいです。

[ニーズ] 医療現場の課題を踏まえたニーズ(どのようなことが実現できるとよいか)

全ての院外薬局、診療所、病院診察室に互換性のある処方箋発行記録ICカード、 検査データーICカードを作ってください。

患者が主体的に取り組めるICTで実現可能なリハビリシステム

[課題] 医療現場の課題(困りごと)

回復期リハビリは、脳卒中などの患者さんの機能回復を図り、患者さんのADLの改善のみならず、社会の損失を低減する重要な役割を持つ。特に高齢化が進み労働人口が減少している日本において麻痺などによる損失の回復は重要な意味を持つ。従来発症後半年程度で症状が固定し、それ以上のリハビリは効果が乏しいと考えられてきた。そのため健康保健適用期間も半年以下と制限されてきた。しかしながら機能維持のためにはリハビリの継続は必要と考えられており、更に昨今では適切なリハビリの継続により年月を経ても機能改善が期待できると考えられるようになってきた。にもかかわらず、半年経過後のリハビリが積極的に実施される傾向にない。これは既述の保健制度上の問題のみならず、そもそもどの程度回復するかを示すデータが乏しいことや、リハビリが経済的コストや時間的拘束、身体的苦痛に見合うか客観的に説明できる根拠がなく、経過時間とともに改善効果を実感しにくいことから、患者のモチベーションを阻害することが原因と思われる。

[ニーズ] 医療現場の課題を踏まえたニーズ(どのようなことが実現できるとよいか)

最新のリハビリの進歩の成果を十分に享受するためには、信頼できるデータ収集・分析によるエビデンスを集積できるシステムが必要。
費用対効果を改善し患者のモチベーションを維持するには、自主的で自律的で効果の見えるリハビリ支援システムが望まれる。
ICTとリハビリ施設の協力で実現可能と思われる。

外科

手術介助(助手)用ロボットがほしい

[課題] 医療現場の課題(困りごと)

外科医不足および高齢化が言われて久しいが、その傾向は今後も続くと考えられる。外科医の偏在化も相まって当院でも各手術においてメンバーの確保に難渋している現状である。

[ニーズ] 医療現場の課題を踏まえたニーズ(どのようなことが実現できるとよいか)

外科におけるロボット手術はダビンチなどが代表的であるが、これはロボットが手術執刀医と患者の間に介在しており、執刀医が不潔の状態で術野外にいる代わりに介助者(助手の医師やナース)が清潔な状態で実際の術野のサポートをしている。この発想を転換して、執刀医は人で介助者がロボットとなれば患者さんから見てもより自然な形となり、ダビンチ等に比してより多くの施設(特に中小の施設や遠隔地の施設など)にも広がり、結果的に左記の現場の課題が少しでも解消するのではないかと考えた。

診断および治療方針支援システムがほしい

[課題] 医療現場の課題(困りごと)

担当医師不在時に、入院外来を問わず、何か治療や処置をした後の急変時など、対応に苦慮する場合が少なからずある。医師の診断には人間的な部分(主観的感情的)が入り込み、時として次の処置や治療が遅れることがある。

[ニーズ] 医療現場の課題を踏まえたニーズ(どのようなことが実現できるとよいか)

主治医不在時に患者さんの訴えや検査所見から診断を考え、緊急手術の必要性や治療などを提示する診断支援システムがあれば、医療事故の予防にもなり、医療の質向上につながる。

病的肥満患者の腹腔鏡下手術ポート挿入法の開発

[課題] 医療現場の課題(困りごと)

オプティカル法によるポート挿入時、肥満患者の皮下脂肪は厚く、ボート挿入時の困難さから臓器を損傷させる可能性がある。

[ニーズ] 医療現場の課題を踏まえたニーズ(どのようなことが実現できるとよいか)

ポート挿入時の困難さを打破する方法が望まれる。

吻合部の緊張のかかり方および血流の視覚化

[課題] 医療現場の課題(困りごと)

腸管の縫合不全の原因として、血流不良や緊張のかかり過ぎが挙げられる。
現状、腸管の吻合に関する血流の程度は吻合部の蝕知や色で判断している。

[ニーズ] 医療現場の課題を踏まえたニーズ(どのようなことが実現できるとよいか)

腸管吻合部の緊張のかかり方および血流を視覚化できれば、より客観的な評価を行うことができ、縫合不全の防止につながる。
現状、術中に吻合部の血流を視覚化できるデバイスはあるが、吻合部の緊張のかかり方も視覚化したい。
吻合部の緊張のかかり方および血流の両方の視覚化が困難な場合は、緊張のかかり方の視覚化に絞ることも可能である。

臓器・血管の切離

[課題] 医療現場の課題(困りごと)

血管のシールドシステムと切開装置が別々です。

[ニーズ] 医療現場の課題を踏まえたニーズ(どのようなことが実現できるとよいか)

超音波切開装置とシールドシステムを一つで可能にする装置の開発。先端の形状の開発。

腹腔鏡下手術の際の血管マッピング

[課題] 医療現場の課題(困りごと)

腹腔鏡では血管が脂肪組織の中に埋まり、どこを走行しているかが不明である。

[ニーズ] 医療現場の課題を踏まえたニーズ(どのようなことが実現できるとよいか)

手術中に腹腔内の血管の走行をマッピングすることができれば安全に手術が行える。

血管や腸管の正確な吻合

[課題] 医療現場の課題(困りごと)

手縫いによる血管・腸管の吻合では、縫合部にかかる強い張力によって縫合不全を引き起こす恐れがある。

[ニーズ] 医療現場の課題を踏まえたニーズ(どのようなことが実現できるとよいか)

血管や腸管などを均一な力で規則正しく吻合できるようなデバイスがほしい。それにより縫合不全の防止につながる。

対象臓器、組織の向こう側が簡単に見える腹腔鏡の開発

[課題] 医療現場の課題(困りごと)

現行の腹腔鏡は正面しか見えない。

[ニーズ] 医療現場の課題を踏まえたニーズ(どのようなことが実現できるとよいか)

臓器の反対側も観ることができれば、安全に手術が行える。

救急医療センター

高齢者が転倒したときの衝撃を緩和して、大腿骨頸部骨折、脊椎圧迫骨折を予防したい

[課題] 医療現場の課題(困りごと)

高齢者が転倒して大腿骨頸部骨折を来たし、手術を要する症例が増えている。
今後、高齢者人口の急激な増加と、一人2回の骨折の可能性があり、大腿骨頸部骨折患者の急増が予想される。
また、脊椎圧迫骨折患者にも、適用が拡大できる可能性もある。
今後の超高齢化社会で、高齢者の骨折、手術、介護にかかる医療資源を大幅に削減できる可能性がある。

[ニーズ] 医療現場の課題を踏まえたニーズ(どのようなことが実現できるとよいか)

高齢者が転倒する際に、トランクス型のエアバッグが開いて衝撃を緩和し骨折を防ぐ。発想は単純で簡単。
今後の高齢者社会を考えると、相当な医療費削減が期待できるので、開発に金をかける価値はある。

脳神経内科

脳波の自動判読ができるシステムがほしい

[課題] 医療現場の課題(困りごと)

  • 脳波は記録量が膨大で判読に時間がかかります。
  • しかしながら、多くの研究者が脳波の自動判読システムに取り組んできましたが脳波自動判読のソフトウェアはまだ開発されていません。
  • 脳波検査は、「けいれん」「てんかん」「意識障害」などの診療で重要ですが、脳波判読のトレーニングを積んだ医師は極めて限定的な状況です。

[ニーズ] 医療現場の課題を踏まえたニーズ(どのようなことが実現できるとよいか)

心電図のように脳波の自動判読ができるようになること。

消化器内科

内視鏡的粘膜下層剥離術後の潰瘍底を被覆・縫合するデバイスがほしい

[課題] 医療現場の課題(困りごと)

消化管粘膜下層剥離術は食道、胃、十二指腸、大腸など様々な臓器に発生する腫瘍を切除する方法として開発され、近年では広く普及している。従来のスネアによる粘膜切除術では対応できなかったような大きな病変でも治療が可能であり、手術に比べて遥かに低侵襲であることも特徴である。
しかし、広範囲に粘膜を切除する必要があるため、術後の粘膜欠損部も広くなってしまう。そのため、後出血や遅発性穿孔などの重篤な偶発症がある一定の確率で起こることが問題となっている。ポリグリコール酸シートによる被覆法でこれらの偶発症を予防することが期待されているが、これを簡便に病変部までデリバリーするデバイスはまだ存在しない。また、クリップによる縫合なども試みられているが、広い粘膜欠損部を安価かつ簡便に縫合するデバイスもまだ存在しない。

[ニーズ] 医療現場の課題を踏まえたニーズ(どのようなことが実現できるとよいか)

ポリグリコール酸シートを粘膜欠損部まで簡便にデリバリーできるデバイス及びクリップなどによる縫合を安価かつ簡便に施行できるデバイスを企業と共同で開発できれば、世界的にも広がりつつある消化管粘膜下層剥離術の安全性が高まることが期待できる。
消化器内視鏡治療に従事する医師は既存の様々なデバイスを日常的に使用しており、その優れた点や改善すべき点を熟知している。それらの知識を最大限に利用し、企業とデバイスを共同開発することによって、世界的なニーズに対応できるようなデバイスが産み出されることが期待される。
また、胃十二指腸潰瘍、直腸潰瘍、消化管穿孔などにもこれらのデバイスを応用することで、緊急手術を回避できることも期待できる。

総合内科領域において、問診や視診の結果から、推測される疾患を提案するシステムがほしい

[課題] 医療現場の課題(困りごと)

経験豊富な医師は眼瞼結膜の所見から貧血を診断することが可能である。しかし経験の浅い医師や医療スタッフ、介護士や家族などが身体所見のみで病気を推察することは困難であり、医療機関の受診や検査に頼らざるを得ないことが多い。
同様に、経験豊富な消化器内科医は眼球結膜を見れば黄疸を疑うことができ、経験豊富な耳鼻科医は咽頭を見れば扁桃炎やインフルエンザなどの推察ができ、経験豊富な皮膚科医は皮膚の所見から様々な病気を診断できる。
このように目で見ただけで診断可能な病態や疾患は多く存在するが、その診断ロジックは難解で、経験や知識に頼るところが大きい。また、経験豊富な医師の間で判断が分かれることも多く経験する。
貧血や黄疸の診断には採血検査が必要だが、日々の変化を大まかに知りたい時などに頻回な採血を行うことは苦痛を伴い、医療経済的にも望ましくない。

[ニーズ] 医療現場の課題を踏まえたニーズ(どのようなことが実現できるとよいか)

経験豊富な医師と同程度の診断能力を持つ画像認識装置があれば、目や咽頭や皮膚を撮影するだけで受診や検査の必要性があるかどうかを判断することが可能となる。このような装置があれば、在宅医療や僻地医療などにおいて、専門家の診察を受けなくてもある程度の病態把握や診断が可能になり、そこから医療機関の受診や検査の必要性を判断することができるようになる。
また、インフルエンザの咽頭所見などを多数AIに記憶させて分析させることで、専門家を上回る診断能力を発揮する可能性もある。その場合には診断のプロセスが大きく変わることも期待される。術後や消化管出血後などで貧血の状態をフォローしたい場合にも、前日の眼瞼結膜と比較することで大きな貧血の進行がないことを客観的に把握できれば、頻回の採血が不要になる可能性がある。撮影装置と分析装置のみで病態把握や診断ができるようになると、非常に安価かつ簡便であり、医療経済的な効果にも大きな期待ができると考える。

不整脈科

容易に装着可能な携帯型心電図計がほしい

[課題] 医療現場の課題(困りごと)

現行記録装置であれば、体外に心電計コードを貼り付けの形で装着するもののみであり、入浴の度等に張り替えが必要となり、負担が大きい。植え込み型デバイスも存在するが患者の抵抗感が強く、同意を取得する事が困難であるのが現状である。

[ニーズ] 医療現場の課題を踏まえたニーズ(どのようなことが実現できるとよいか)

検討希望項目としては、腕時計タイプ・自身のベルトにはめ込むタイプ・ネックレスタイプのものなどができれば、患者の記録検査に対するアドヒアランス向上が期待できる。
非侵襲的であり、医療従事側・患者側双方のメリットにつながる。

総合診療科

簡易に利用できる携帯型エコープローブがほしい

[課題] 医療現場の課題(困りごと)

  • ベッドサイドで簡易に使えるポータブルエコーがほしい。
  • 現在市販のポータブルエコーは、100万円近くするものであり高価すぎるうえに、画面が小さく、装置全体が重くて携帯しにくい。

[ニーズ] 医療現場の課題を踏まえたニーズ(どのようなことが実現できるとよいか)

  • 胸水貯留の有無、心嚢水貯留の有無、腹水貯留の有無、水腎症の有無、IVCの虚脱の有無、静脈穿刺のサポートなどの救急・外来で使えるレベルでよい(腹部エコーに利用するプローブ)。

安価なエコーシミュレーターがほしい

[課題] 医療現場の課題(困りごと)

  • 臨床現場でエコーのシミュレーショントレーニングを行いたいが、シミュレーションモデルは心・腹部・婦人科臓器・関節などそれぞれに250~300万円程度かかり、非常に高価すぎて利用できない。

[ニーズ] 医療現場の課題を踏まえたニーズ(どのようなことが実現できるとよいか)

  • iPhoneなどのジャイロセンサー搭載型携帯電話のアプリを利用した安価な3Dエコーシミュレーターがほしい。
  • 健常画像や様々な病変のシミューレーションが可能。
  • 希望購入価格1~10万円

病室にいながら自宅や大自然の中にいる気分を味わうことで、認知症予防や入院生活のストレス発散ができる音響設備等を組み合わせた窓型大画面モニターシステムがほしい

[課題] 医療現場の課題(困りごと)

これまでの生活と全く異なる病室に長期間入院していることで、認知症がすすみ、社会復帰が難しくなる。また、入院生活が単調でストレスが増加する。

[ニーズ] 医療現場の課題を踏まえたニーズ(どのようなことが実現できるとよいか)

病室の窓ガラス全体をモニター画面として、自宅の風景や地球上のさまざまな美しい景観を動画表示する。音や匂いとも同期させて自宅にいたり、大自然の中にいるような感覚を経験することができる。

非侵襲的、簡便に利用できるアキレス腱肥厚測定装置がほしい

[課題] 医療現場の課題(困りごと)

アキレス腱肥厚は家族性高コレステロール血症の診断などに必要な身体所見であり、動脈硬化のリスクを推測する上で重要な観察項目であるが、体表測定では測定誤差が大きいうえ、軟部レントゲン撮影では被ばくを伴うこともあり、臨床の現場や健診などではほとんど普及していない。

[ニーズ] 医療現場の課題を踏まえたニーズ(どのようなことが実現できるとよいか)

身長体重測定器に乗った際などに、アキレス腱肥厚を同時に測定。

AIを使った医療の効率化についての提案

[課題] 医療現場の課題(困りごと)

医療従事者の過度な労働時間・人手不足、高齢化に伴う患者数の増加、非効率な診療による医療費の増大。

[ニーズ] 医療現場の課題を踏まえたニーズ(どのようなことが実現できるとよいか)

AIを使った解決策の提案

  1. 電子カルテシステムと連動した外来運用(受付、待ち時間、診察、検査、予約システム)の効率化。
  2. 電子カルテシステムと連動した入院運用(バイタル測定、検査、処方、点滴治療、食事管理、リハビリ、排便管理など)の効率化。
  3. 治療計画の標準化による医療資源投入の最適化、ならびにチーム主治医制の円滑な運用サポート。

看護部

過活動型せん妄の患者に対して安全に鎮静を図るための貼付剤がほしい

[課題] 医療現場の課題(困りごと)

過活動型譫妄で体動が激しくなった場合、体内挿入ルートを抜いたり、他者への暴力等も突然行われたりする。鎮静を図ろうとしても、注射や内服が困難な場合が多く、改善が図れない。また、多数で抑えながら実施することにも様々な問題がある。

[ニーズ] 医療現場の課題を踏まえたニーズ(どのようなことが実現できるとよいか)

貼付剤なら投与可能な場合が多い、ただ速効性はなかなか困難かもしれない。
患者の症状観察から事前に使用することで、活動性を少しでも抑制できれば良いと思われる。

手洗いの完了の可視化システムがほしい

[課題] 医療現場の課題(困りごと)

感染防止には手洗いが重要であるが、手洗いができているかわからない。

[ニーズ] 医療現場の課題を踏まえたニーズ(どのようなことが実現できるとよいか)

手洗いの完了を可視化したい。

針を刺さない血糖測定器がほしい

[課題] 医療現場の課題(困りごと)

  • 超高齢社会により近年糖尿病患者の高齢者や認知症、独居の糖尿病患者が増加している。
  • 血糖コントロールができないと退院が困難である。
  • 超高齢社会により自己血糖測定、インスリン管理が困難な人が増加している。
  • 高齢者の血糖測定時、血液を必要とするため簡易ではない。指導に時間がかかることもある。
  • 高齢、糖尿病合併症による視力障害、巧緻動作が困難な場合、測定が煩雑で時間を要する。また、測定器や手などいろんな部分に血液が付着している場合がある。
  • 手先を使用する趣味や職業の患者さんにとっては、何回も穿刺することで指先に痛みを伴うため辛い状況。

[ニーズ] 医療現場の課題を踏まえたニーズ(どのようなことが実現できるとよいか)

  • 誰でもまちがいなく、簡単に測定できる機器がほしい。
  • 患者さんの苦痛を最小限に向けて血糖測定器も改良されているが、やはり穿刺回数や痛みなどから患者さんにとっては苦痛を伴う手技である。そのため痛みがなくて、高齢、小児でもすぐに測定できる機器が理想。

携帯性があり在宅でも利用可能な塩分測定機がほしい

[課題] 医療現場の課題(困りごと)

  • 心不全患者数の増加が見込まれていること、高齢化の進行により、患者自身での自己管理困難症例が増加している。
  • 増悪予防として塩分制限(減塩)を指導しているが、退院後の食事でどれだけの塩分を摂取しているのか、本人・医療者ともにわからないのが現状。
  • 塩分の過剰摂取が疑われても、どの程度過剰なのかもわからない。
  • 患者は塩分制限しているつもりだが実際は不十分で、努力の結果も見えない。その結果、心不全増悪につながる。
  • 現在は医療機関での尿検査や検尿でのNa値でしかわからない。

[ニーズ] 医療現場の課題を踏まえたニーズ(どのようなことが実現できるとよいか)

  • 塩分摂取量(g/日)の見える化ができれば、患者指導の効果が向上する。
  • また在宅あるいは携帯データをICT化できれば、医療機関から遠隔での管理も可能となる。

安眠枕がほしい

[課題] 医療現場の課題(困りごと)

睡眠は人の営みにとても大切です。入院となると自身の生活環境が一変し、病院の規則正しい環境に合わさなければなりません。最近は認知症患者さんが増加傾向にあり、また高齢の患者さんの睡眠時間帯は個々それぞれです。病気への不安など神経の高ぶりなどの理由から夜間は通常より音に対して敏感となります。同室者のちょっとした小さな音でも眠れないと睡眠剤を服用したり昼夜逆転する患者も多くおられます。中にはご自宅の枕をもってこられる患者さんもおられますが、根本的な解決には至っていません。

[ニーズ] 医療現場の課題を踏まえたニーズ(どのようなことが実現できるとよいか)

誰でも朝までゆっくり休める枕があると良い(現在あるアロマ系のものではなく)。

リード線のない心電図計測装置がほしい

[課題] 医療現場の課題(困りごと)

急性期病院では重症患者の入院および救急搬送される場合が多い。その際に心電図電極を装着するが、リード線が治療手技に邪魔になることがある。またリード線を患者が引っ張ったり、引っ掛けることで断線することもしばしばある。
一方で、リード線を含めルート類が多いと患者のせん妄リスクが高まるとの報告もあり、可能な限り、患者の活動を拘束するものを減らしていきたい。

[ニーズ] 医療現場の課題を踏まえたニーズ(どのようなことが実現できるとよいか)

リードレスの電極が開発され、無線で心電図をモニターに送信することが出来れば、左記のような問題が解消され、患者の早期離床や早期退院によって、QOL向上や将来的な医療費削減につながる可能性がある。

末梢静脈穿刺を容易にできるものがほしい

[課題] 医療現場の課題(困りごと)

注射は患者にとって痛みを伴う処置である。できる限り患者の苦痛は最小限にすることが望ましい。 注射が「うまくできる」「できない」によって患者との信頼関係に影響する場合もある。
・医療者側(主に看護師)の問題として、
注射のスキルは医療者個々によって異なり、失敗することも多々ある。
注射・血管確保に時間を要すると、業務の遅滞となる。
・患者側の問題として、
血管が見えない、穿刺時に血管が逃げる、細い血管で穿刺が困難。重症・急変患者であれば注射・血管確保に時間を要すると、病状の悪化に繋がることも在り得る。

[ニーズ] 医療現場の課題を踏まえたニーズ(どのようなことが実現できるとよいか)

静脈を感知する針で留置を容易にできる。

簡易で安価なドラッグデリバリーシステムがほしい

[課題] 医療現場の課題(困りごと)

骨粗鬆症や糖尿病等の治療に関しては週1回投与可能な薬剤があるが、抗認知症薬は毎日服用が必要とされる。パーキンソン病の患者さんは一日に何回も指定された内服の服用が必要となるが、体のこわばりからなどから服用しづらかったり、間違えて早くに服用したりする。高齢者においては服薬忘れの頻度は多く、また多剤を服用していることも多い。このように疾病によって薬剤の投与は様々であるため管理が問題となっている。改善は必要であり、ずっと存在している問題。

[ニーズ] 医療現場の課題を踏まえたニーズ(どのようなことが実現できるとよいか)

簡易で安価なドラックデリバリーシステムの開発が望まれる。

自己抜去してもすぐに止血される中心静脈カテーテル・末梢静脈留置針がほしい

[課題] 医療現場の課題(困りごと)

中心・末梢静脈留置針の自己抜去で血まみれになる場合がある。

[ニーズ] 医療現場の課題を踏まえたニーズ(どのようなことが実現できるとよいか)

自己抜去してもまったく血液がでない仕組み、すぐに止血される安全装置つき留置針が望まれる。

在宅酸素療法患者の酸素吸入方法の改善

[課題] 医療現場の課題(困りごと)

在宅酸素療法患者の移動用ボンベが重い。またカニューラを装着している時間が長く、鼻孔に傷、褥瘡が発生する場合もある。

[ニーズ] 医療現場の課題を踏まえたニーズ(どのようなことが実現できるとよいか)

ボンベではなく軽くペンダントタイプで酸素を発生させる仕組みが望まれる。カニューラの必要がないタイプの器具が望まれる。

均一で安定したとろみを必要な時に必要な量、適正な濃度で作成できるデバイスがほしい

[課題] 医療現場の課題(困りごと)

脳梗塞や廃用性による誤嚥リスクのある患者に対して、水分摂取や薬剤服用時に市販のトロミ粉を使用してトロミを作っているが、ダマになる事が多い。

[ニーズ] 医療現場の課題を踏まえたニーズ(どのようなことが実現できるとよいか)

適正濃度で、いつでも誰でも間単に欲しい量だけつくることができる、安価なトロミ作成器が欲しい。

末梢冷感と小児用のSPO2測定器がほしい

[課題] 医療現場の課題(困りごと)

末梢冷感、小児など、通常のSPO2測定器で測定困難な場合がある。鼻や耳、前額部での測定もあるが、長時間は難しい。

[ニーズ] 医療現場の課題を踏まえたニーズ(どのようなことが実現できるとよいか)

どのような症例でも測定できること。
長時間測定していても、患者の苦痛がないこと。
正確に測定ができること。
血液ガス測定回数が軽減できる。
腹部などに貼れるタイプのSPO2測定器。

細菌の種別を分類できる簡易グラム染色装置

[課題] 医療現場の課題(困りごと)

治療をおこなううえで細菌感染、治療、予防等に抗生物質を使用します。
臨床では痰培養、血液培養等をおこない細菌を同定していますが、結果まで数日要します。
その間は医師の裁量で抗生物質が処方されていますが、過去の統計結果や経験、好み等で正しく薬剤が使用されていない、という背景があります。
間違った使用では、薬剤耐性菌を産み出すことにつながったり、無駄に高い薬剤を使用する、効果が得られない等でコストがかさむことになります。

[ニーズ] 医療現場の課題を踏まえたニーズ(どのようなことが実現できるとよいか)

昔からある細菌検査方法で、グラム染色法というものがあります。
これは、明確に細菌を同定できませんが、4種類程度(グラム陽性・隠性、球菌・桿菌)に分類できるそうです。
外来でおこなわれている施設もあるようですが、手間と技術が必要なようです。

補聴器の紛失

[課題] 医療現場の課題(困りごと)

看護部門は看護サービスと生活サービス(入院の場合は患者の衣食住)を主として担当している。
日常生活の管理で特に1センチほどの補聴器を紛失された場合に患者は不便であり、探すのに苦労している。
特に最近は認知症を患っておられる患者さんも増加傾向にあり、紛失の原因は多々あると思われる。
探す範囲はベット回りだけではなく、病院内を車椅子等で移動したり、リハビリに移動することもある。
25万円の弁償をしたこともある。他に管理するものとして、メガネ、入れ歯、女性用のウィック等があります。

[ニーズ] 医療現場の課題を踏まえたニーズ(どのようなことが実現できるとよいか)

紛失物探知機があるといい。

検査科

1本で様々な処置ができる内視鏡器具が欲しい

[課題] 医療現場の課題(困りごと)

内視鏡器具には様々な種類があるため、内視鏡室に置いておく物品が非常に多い。さらに、患者一人に付き一度使用したら洗浄しなければいないため、1種類の器具に付き数本常備しており、収納スペースの確保が求められる。
また、検査時においては処置内容によって器具の持ち替えが多い場合もありそのための時間のロスが発生する。(出血時に器具の持ち替えにより時間のロスが発生し、再び出血点がわからなくなる等)

[ニーズ] 医療現場の課題を踏まえたニーズ(どのようなことが実現できるとよいか)

1本の器具で主要な処置(生検・止血・スネア・把持・注水等)が行えると、収納スペースが減り、コンパクトになる。
検査時は器具の持ち替えによる時間のロスが減り、速やかに対応できるようになる。

ゼリーを塗らなくても見えるプローブがほしい

[課題] 医療現場の課題(困りごと)

超音波検査の際、検査部位にエコーゼリーを塗らないと見えないのが現状であるが、広範囲になると大量に使用することになり、拭き取るのも大変だし、目や口の傍だと入る可能性があり衛生的にも問題がある。清潔時のエコー化処置の時も清潔ゼリーが必要になる。

[ニーズ] 医療現場の課題を踏まえたニーズ(どのようなことが実現できるとよいか)

ゼリーを塗らなくても見えるプローブを開発してほしい。

非侵襲的に冠動脈の狭窄を評価できるデバイスがほしい

[課題] 医療現場の課題(困りごと)

冠動脈は細い血管なため、現在のエコー検査では冠動脈の状態まではわからず、冠動脈の精査となるとCT検査や入院してカテーテル検査をしないとわからないことが多い。

[ニーズ] 医療現場の課題を踏まえたニーズ(どのようなことが実現できるとよいか)

カテーテルをしなくても、エコーで冠動脈内腔の狭窄の程度等がわかれば、入院してカテーテル検査をしなくても本当に治療が必要となる場合のみ入院をすればよくなる。現在はCTでもわかることも多いが、エコーでわかれば被曝の問題も考えなくてよくなる。
0.1mm単位(もっと細かいところまで)評価できる、詳細な観察ができるエコー機があればよい。

臨床工学科

X線透視装置がストレスなく用いることのできる牽引システム付万能手術台が欲しい

[課題] 医療現場の課題(困りごと)

手術によって手術台を入れ替える必要がある。牽引システム仕様であると固定具が邪魔をしてX線透視装置を用いにくい。足を支えるために金属アームが張り出しているため、牽引手術でも金属がX線透視画像に写り込むのを避けるようX線透視装置を調整している。また、牽引システムの金属アームを手術台で支えるための部品は簡単に取り外すことができず、腹部や胸部をX線透視しようとすると非常に邪魔になる。高さの稼働域に影響を与えるなどの問題もある。

[ニーズ] 医療現場の課題を踏まえたニーズ(どのようなことが実現できるとよいか)

あらゆる手術体位に対応し整形外科で多く用いられる牽引システムも備え、かつX線透視装置が部位を選ばず用いることができる真の万能手術台があれば、手術によって手術台を入れ替える必要がなくなる。

医療用の酸素ボンベの残量や供給可能時間を手間なく把握したい

[課題] 医療現場の課題(困りごと)

酸素ボンベは新品のものや、何度か使用されたものがあります。その残圧と投与酸素流量(ml/min)によって供給時間が変化するので、計算して見極める必要がある。

[ニーズ] 医療現場の課題を踏まえたニーズ(どのようなことが実現できるとよいか)

酸素ボンベに取り付ける減圧弁と流量計が一体になり、かつ設定された流量と残圧から残量を自動計算して設定する流量で使用可能な時間を自動的に算出して表示させるものがあれば計算する必要はない。もっと言えば酸素ボンベからの微量な漏れを原動力に発電して電池交換が原則必要のないものが実現すれば電池交換の手間も必要ない。

装置場所をとらず、移動・セッティングの際に手間のかからないポータブル透析装置がほしい

[課題] 医療現場の課題(困りごと)

病棟などへ透析治療へ出向くときは透析装置とRO装置を持っていく必要があります。狭いスペースに装置2台を設置することや給水・排水ラインを取り回すことは手間がかかります。

[ニーズ] 医療現場の課題を踏まえたニーズ(どのようなことが実現できるとよいか)

透析装置内にROシステムと透析システムが一体化していれば左記の問題は解決できると考えます。

省スペースでも使用できる内視鏡処置具ハンガー

[課題] 医療現場の課題(困りごと)

内視鏡治療は複数の処置具を交互に使いながら行うため、処置具ハンガーを使用することが多い。しかし、このハンガーは、点滴スタンドのようなタイプが主流であり、狭い検査室では使用が難しい。また処置具同士が絡み、取り出しにくい場合がある。患者毎の消毒が必要であるが、構造上洗浄・消毒をしにくい。

[ニーズ] 医療現場の課題を踏まえたニーズ(どのようなことが実現できるとよいか)

これらの問題を解決できるハンガーが望まれる。

商品開発されました!

内視鏡処置具ハンガー
(内視鏡システム取付けタイプ)

放射線科

医療機器の統合管理システムがほしい

[課題] 医療現場の課題(困りごと)

放射線科をはじめ医療現場で使用する各種装置は、様々なメーカーが混在し、現在それぞれで日常点検を行い記録している。

[ニーズ] 医療現場の課題を踏まえたニーズ(どのようなことが実現できるとよいか)

IoTで接続し統合して管理し、日々の点検状況や装置のエラーメッセージおよびそれらに対応する処置などを行い、機器管理の手間を解消し、より高度な安全対策が可能としたい。
多くの装置がPCで制御されており、それらをIoTで統合管理するシステムを構築する。

栄養科

甘みを感じるデバイスがほしい

[課題] 医療現場の課題(困りごと)

糖尿病患者などで甘みを欲する人は多く、間食するなどで血糖コントロール不良の原因になっている。

[ニーズ] 医療現場の課題を踏まえたニーズ(どのようなことが実現できるとよいか)

塩味を感じるスプーンの開発もあり、甘みを感じるもので、体内に入らないものを考えたい。飴玉か飴の棒、あるいはスプーンのようなもので、なめると甘味を感じるものがほしい。

脱臭機能付の配膳車がほしい

[課題] 医療現場の課題(困りごと)

化学療法や食欲不振の患者様にとって料理のにおいは食事の妨げになることがある。
メニューでも工夫することがあるが、他の患者さんと同じ配膳車にのるので、においが残る。

[ニーズ] 医療現場の課題を踏まえたニーズ(どのようなことが実現できるとよいか)

当院では再加熱カートを利用しているので、脱臭機能があればありがたい。

在宅での栄養指導を可能にする管理ソフトがほしい

[課題] 医療現場の課題(困りごと)

糖尿病の増悪予防としてカロリー制限の栄養指導をしているが、退院後の食事でどれだけのカロリーを摂取しているのか、本人・医療者ともにわからないのが現状。患者はカロリー制限しているつもりでも実際は不十分で、糖尿病増悪につなが場合もある。
例えば当院の場合、糖尿病患者の在宅での栄養指導は、患者さんが市販ソフト(例:「ごはんカメラfor糖尿病」)を利用して、患者さんからの申告により管理をしているが、しかしこの場合、医療者側に保存できる機能がなく、聞き取りしたものをカルテに記載しているので、手間がかかっている。

[ニーズ] 医療現場の課題を踏まえたニーズ(どのようなことが実現できるとよいか)

医療者側に写真データなどが保存できて、経過が写真として残るようにしてほしい。またその写真を患者にフィードバックすることにより改善できた点などを患者にも知ってもらい食事療法のモチベーションアップにつながる資料作りをしたい。

遠隔医療の推進

[課題] 医療現場の課題(困りごと)

病院を退院後、在宅での医療、介護ケアは患者ご本人またはそのご家族にまかせることになるが、医療や介護の専門職への指導ニーズ依頼は高い。しかし医療や介護の専門職の管理は行き届いておらず、心不全や誤嚥性肺炎など、慢性疾患の急性増悪で病院への入退院を繰り返すことになっている。

[ニーズ] 医療現場の課題を踏まえたニーズ(どのようなことが実現できるとよいか)

医師をはじめ、病院スタッフが在宅の患者さんを遠隔で診療支援するシステム。すべての職種でできることは多いと思われる。たとえば栄養士は食事状況をみたり、食形態をみたりしてアドバイスできますし、ST(言語聴覚士)は言葉でのリハビリテーションが可能なので、遠隔医療でできることが多いのではないか。疾病の予防としてもできることがかなりあると思う。

在宅食事療法の一貫として、配食サービスを紹介するが、嗜好、飽きてしまい継続が難しい

[課題] 医療現場の課題(困りごと)

退院後自宅での食事療法が困難で、心不全や誤嚥性肺炎を繰り返す患者様が多い。患者様に在宅の食事療法の一貫として、配食サービスを紹介するが、嗜好、飽きてしまうなどの問題もあり、継続が難しい。
入院中の食事を家でも継続したいと希望されることもあるが、システム上現在は不可能である。

[ニーズ] 医療現場の課題を踏まえたニーズ(どのようなことが実現できるとよいか)

病院給食センターで供給している食事を配送したり、病院の一角をカフェにして、他院や開業医からの依頼があった人に昼食、夕食など申込制で提供できるとよい。
そのときに一緒に健康教室なども行えるメリットもある。
健康おばんざい、京都のおばんざい弁当を病院給食センターにて製造販売するのはどうでしょう。

疾病予防センター

体水分の量と分布を示すデバイスがほしい

[課題] 医療現場の課題(困りごと)

日本の人口は減少するが、心不全患者は増加すること予想されている。すなわち、心不全パンデミック状態である。
心不全の増悪因子として、塩分過多や過活動がある。増悪の兆候として呼吸困難感や倦怠感などの自覚症状とともに、体内へのうっ血が著明となる。うっ血は、顔面、下肢、肺などに起こり、体重増加や浮腫で予想できる。
高齢化がすすみ、自己管理不良による心不全の再入院が増えている。

[ニーズ] 医療現場の課題を踏まえたニーズ(どのようなことが実現できるとよいか)

心不全の前兆として自覚症状、浮腫、体重増加が目安となる。しかし、体内水分量の変化、水分の分布(顔面浮腫、胸水、下肢浮腫など)が詳細に分かれば、早期の対応が可能となり、再入院やさらなる心機能の低下を予防できる可能性がある。
また携帯型測定が可能になれば、ICTでの管理も可能になる。

心臓リハビリ中の生体情報を非侵襲的に把握するための医療機器がほしい

[課題] 医療現場の課題(困りごと)

高齢化に伴い、循環器疾患の罹病率が増加している。その治療や予防のツールとして心臓リハビリテーションが注目されているが、重複障害や重症例の患者に配慮した適切なリハビリテーションプログラムの提供が重要となっている。
心臓リハビリテーションでは心肺運動負荷試験を行い、安全かつ効果的に運動処方を行うことが推奨されている。心肺運動負荷試験から求められる嫌気性代謝閾値での運動は安全性が高く、心機能や自律神経機能を考慮した運動処方が可能となる。
一方で、運動負荷試験が困難な症例も多く、その場合、歩行や椅子立ち上がりなどから運動耐容能や身体機能を評価し、自覚的運動強度の評価に汎用されるボルグ指数で運動強度を調整する対応をとることがあるが、より安全な心臓リハビリテーションを行うには、現状の評価方法では不十分である。

[ニーズ] 医療現場の課題を踏まえたニーズ(どのようなことが実現できるとよいか)

運動負荷試験を行えない症例に対して、心臓リハビリテーション中の心拍出量や自律神経機能(交感神経機能の指標であるLF/HFや副交感神経機能の指標であるHFなど)が非侵襲かつ同時にリアルタイムで把握できれば、心臓リハビリテーションの安全性が向上する。なるべくコンパクトなデバイスであることが望ましい。

管理部門

ロボットによる病院内業務の遂行

[課題] 医療現場の課題(困りごと)

現在医療現場では医療従事者の疲弊が大きな問題となっています。地域医療ビジョンや地域包括ケアシステムの全国的な整備、構築が進む中で、益々医療機関の質向上と効率化が叫ばれますが、人手不足は深刻化をたどっており、業務の効率化は限界に達しています。新たな抜本的な対策が必要です。

[ニーズ] 医療現場の課題を踏まえたニーズ(どのようなことが実現できるとよいか)

病院にロボットシステムを導入することはできないかと考えます。 受付では多言語対応のロボットたちが受付から会計の手続きを行い、温かみを感じるロボットたちとの癒しの空間環境の提示とICTや人工知能を駆使した対応(健康保険の加入状況の把握、既往歴の把握、自動会計計算、予約管理や未収金対策、電話対応等)また病院における随所(カルテ搬送、薬搬送、食事配膳介助、入浴介助、患者誘導や搬送、清掃等)でのロボットの活躍を利用する事により、業務の標準化、コスト削減を手掛けることが期待されます。

患者サポートセンター

医療介護連携システム

[課題] 医療現場の課題(困りごと)

  • 医療機関(急)⇔ 医療機関(慢)、医療機関 ⇔ 介護施設、医療機関(急)⇔ 訪診等の連携において病床、室の空き状況また重症度、介護度等の状況のやり取りに多くの時間を要している。
  • 急性期病院では入院期間も短期なことから早期に退院後の支援が必要であるが退院後の支援に時間と労力を要する。

[ニーズ] 医療現場の課題を踏まえたニーズ(どのようなことが実現できるとよいか)

  • 電話やFAXではなくネット上で双方の情報(空き、病状、ADL等)がリアルタイムに収得できるシステム
  • 日常の連携機関だけではなく新規開設や遠距離の病院・施設等の情報の入手
  • 患者個々のニーズにマッチした退院後の支援の選択肢を把握したい。

高齢者のSOS発信システムの開発

[課題] 医療現場の課題(困りごと)

現状:見守りのツールやデバイス等多数存在するが、異常時のみに親族等(キーパーソン)に速やかに通知が届き現場に駆けつける仕組みが見当たらない。
問題点:現状の見守りシステムでは、例えば泳げないプールの監視員が遠くから望遠鏡で監視するのではなく、発生時に即時に把握でき現場に駆けつける監視が必要、またプールではしゃいでるか溺れているかの見分けが困難と思われる。

[ニーズ] 医療現場の課題を踏まえたニーズ(どのようなことが実現できるとよいか)

  • 早期発見・早期治療は寛解までの期間を短縮でき、医療費の縮減に大きく貢献できる。
  • 対象は65歳以上約40万人、内独居が3割、この3割(京都府データ)が対象となる。

セカンドライフ

[課題] 医療現場の課題(困りごと)

人生100年時代の医療・介護の在り方が変わろうとしている。その機能として、病気にならない予防機能と、重症化させない進行抑制機能、そしていつまでも生きがいを感じることができる共生機能の3つを兼ね備えた新たなシステムが求められる。特に生活に新しいワクワクを創出する機能がこれまには見当たりません。「セカンドライフのこれからのスタイル」となる公的保険外サービスと保険のハイブリッドサービスを一緒に考えていただけるパートナーを希望します。

福祉介護部

在宅ニーズを求める専門職(開業医、訪問看護、訪問リハビリ、薬剤師、ケアマネなど)の多職種連携ネットワークシステム

[課題] 医療現場の課題(困りごと)

たとえば退院後の在宅食事療法では、介護サービスの中で訪問看護、ヘルパーさんによる食支援も行われるが、時間、単位もきまっており、1日3回行う食事は嗜好やQOLも考えると個人にゆだねることが多い。
病院栄養士が直接訪問栄養指導を行うシステムはあるが、病院自体のマンパワーも不足している中、訪問栄養指導を行うまでに至らない。
個人のみならず、支援する訪問看護、ケアマネ、開業医からの訪問栄養指導等のニーズはあるが、対応できていない。

[ニーズ] 医療現場の課題を踏まえたニーズ(どのようなことが実現できるとよいか)

ニーズを求める専門職(開業医、訪問看護、訪問リハビリ、薬剤師、栄養士、ケアマネ)とのネットワークシステムがほしい。
また時間を限定して、スカイプ、フェイスタイムなどのようなPC、携帯のでの対面のやりとりで患者または訪問看護、ヘルパーさんと介護の現場でのやりとりをしたい。例えば栄養士でしたら、食事状況をみたり、食形態をみたりしてアドバイスができる。

高齢者の外出について、軽量で安定した歩行器がほしい

[課題] 医療現場の課題(困りごと)

外出するにもバスは混み、歩行器や車いすでは重たいなど、自由がきかない。
シルバーカー、歩行器の軽量のものは不安定。安定したものは持ち上げられない。
軽量で安定した歩行器がほしい。
また歩行器を使うことが恥ずかしいと思っているので、意地でも使わない方もおられる。

[ニーズ] 医療現場の課題を踏まえたニーズ(どのようなことが実現できるとよいか)

軽量で安定した歩行器がほしい。また、トロリーバスのような楽しい乗り物でスーパーやでバートめぐりをしたい。

夜淋しい

[課題] 医療現場の課題(困りごと)

夜が淋しい。

[ニーズ] 医療現場の課題を踏まえたニーズ(どのようなことが実現できるとよいか)

話しかけてくれる人型ロボットがほしい。

高齢者との双方向のコミュニケーションシステムがほしい。特に、寿命が延びることで、認知症になる方が増えています。

[課題] 医療現場の課題(困りごと)

高齢化に伴う社会課題は命にかかわる問題です。老老介護や、認知症を原因とする行方不明の届出件数が年間1万5千人をこえるなど社会問題となっており今後も増加する方向である。
一人暮らしのお年寄りの方ですと、電気が止まっている、ガスが止まっている、などで認知症の罹患に気付くこともあるり、未然に気づくしくみ、お年寄りとのコミュニケーションのしくみがありません。
回覧板などで町内には回すが、自治会に入られていない高齢者の方も多く、全ての人に情報が届いていない。自治会に本当に入られているのかどうかもきちんとした情報は取ることができず、伝達手段をどうしたらいいか困っている。高齢者支援側の情報は伝わらないし、高齢者側の情報も伝わっていないのが現状です。
たとえば地域の公営団地での数字では、高齢世帯8000件中、約4割の3000人は一人暮らしです。すでにその地域の高齢者の困りごとを広く受け止める地域包括支援センターでは対応しきれないのが現状です。

[ニーズ] 医療現場の課題を踏まえたニーズ(どのようなことが実現できるとよいか)

早い段階で症状を摑み取れて支援する仕組みが必要。また、家族様への心構えも早い段階から情報提供できるようできればよい。例えばですが、一人暮らしでもテレビは見ているので、安否確認に繋げられないか?テレビの影響力は大きい。

疾病・介護予防プログラムの普及啓発

[課題] 医療現場の課題(困りごと)

健診場面や介護予防場面での生活全体の実践による健康寿命の伸長に貢献する。

[ニーズ] 医療現場の課題を踏まえたニーズ(どのようなことが実現できるとよいか)

グループの健診及び介護予防現場での利用者の科学的データ分析をコンピューターにより解析し、利用者へフィードバックし、広く汎用性のある指導指針として活用する。
ターゲットを絞ったデータ解析と分析を行い、特徴的な指導プログラムを確立する。

PHR (パーソナル・ヘルス・レコード) システム

[課題] 医療現場の課題(困りごと)

現在は個人の生涯にわたる医療や介護情報の履歴が存在しないため、病院、診療所、介護施設等で、個人の履歴がわからない。この弊害の例として、必要のない薬の重複処方や、必要のない画像の重複撮影、多施設間で、必要な情報の共有ができない等、多くの様々なムダの発生や、業務の質や効率化の弊害となっている。また、情報の標準化への弊害の原因にもなっている。

[ニーズ] 医療現場の課題を踏まえたニーズ(どのようなことが実現できるとよいか)

2021年3月からマイナンバーカードが健康保険証として使用でき、生活習慣病防止のための特定健診や診療履歴、投薬履歴も、政府が運営するマイナポータルから本人確認して閲覧できる方針が示されました。PHRによる医療情報連携が進むことで保健・医療・介護連携や在宅医療もスムーズに進むと考えられます。
このような状況から、患者さんやそのご家族の生きがいや幸せを応援し、かつサービスのアウトカムも分析できる様々な仕組みが今後必要と考えられます。

在宅高齢者の認知症への罹患を早期に発見したい

[課題] 医療現場の課題(困りごと)

寿命が延びることで認知症になる高齢者が増加している。高齢者の4人に1人は軽度認知障害(MCI)もしくは認知症であるといわれている。特に在宅高齢者の場合、治療への行動を起こすタイミングが分からないことで症状が進行して認知症に罹患してしまう。病状の進行状況が潜在化してしまっている。

[ニーズ] 医療現場の課題を踏まえたニーズ(どのようなことが実現できるとよいか)

在宅高齢者の認知症予防のために、軽度である早い段階から症状を摑み取れて早めに治療への行動を促すデバイスが望まれる。更に、認知症や健康維持に関心を持っていない人に対しても、健康づくりや健康維持へ興味をもってもらえるような情報を提供できると尚良い。

新型コロナ禍対応、在宅健康管理システム

[課題] 医療現場の課題(困りごと)

現状:
新型コロナの災禍は、これまで当たり前として感じていたものを問い直す貴重な契機を与えた。
地域の高齢者は感染のリスクを恐れ、病院に行けないことが明らかとなった。
「3時間待ち3分診療」の高齢者の日常は細菌やウイルス感染リスクの比較的高い医療機関や介護施設に長時間滞在すること自体が、もはや大きなリスクになっている。
高齢者の重症化リスクが医学的に確認され、今も感染の不安にさいなまれている。
問題点:
自宅での体力低下、筋力低下が問題となっており、虚弱(フレイル)の進行が大問題。

[ニーズ] 医療現場の課題を踏まえたニーズ(どのようなことが実現できるとよいか)

人生100年時代の医療・介護の在り方は、予防・進行抑制・共生の3つ。正しい知識にアクセスし健康管理をする双方向システムがあると、医療介護費用の縮減に大きく貢献できる。
・65歳以上の高齢者数は、2025年には3,657万人となり、2042年にはピークを迎える予測(3,878万人)。 また、75歳以上高齢者の全人口に占める割合は増加していき、2055年には、25%を超える見込み。

京都の伝統・癒し文化を生かした福祉用具の提案

[課題] 医療現場の課題(困りごと)

病院・介護施設における個人の生活空間は、「安全に」という言葉が個人の個性を消失させてしまう傾向があるとも考えられる。
「常に安全な環境」が「無機質・閉塞感・隔離・孤独」を生み、病に立ち向かう「心の強さ」を喪失させてしまう課題が考えられる。

[ニーズ] 医療現場の課題を踏まえたニーズ(どのようなことが実現できるとよいか)

  1. 入院・介護を普段の生活空間に近づけてあげたい。特に多床室は非日常を強く感じる。
  2. 自分たちが過ごしたいと思う空間
  3. 工業製品ではない発想からの提案
  4. 機能性とインテリアの融合
  5. 京都の伝統産業ものづくり企業との共同開発から、医療・介護の分野において京都の癒し文化がデザインされ、ブランド化ができれば理想と思います。対象範囲は幅広いと思われます。

訪問看護ステーション

尿バルンカテーテルを固定できるものがほしい

[課題] 医療現場の課題(困りごと)

高齢化に伴い疾患からバルンカテーテルの留置が必要なケースは多い。特に男性の場合は前立腺肥大を原因とする尿閉でやむなくバルンを留置せざるを得ないケースがある。また、認知症ではバルンが入っていることの理解ができず、引っ張ってしまったり、引きずって歩くという行為が見られることもある。そのことによりバルンが抜ける、陰部や亀頭部にき裂が入ることも少なくなく、き裂からの感染も問題であり、新たに入れ替える手間や費用もかかっている。
また中にはバルンのカテーテル(シリコン)で被れたり、接続部が腹部に触れる、圧迫されることで水泡形成するケースもある。ハンカチやガーゼを巻いて直接当たらないように予防はするが、体動によりずれてしまう。
現状としてはテープで固定して予防はしているが、同じくテープに被れる、または、被れないテープもあるが根本的な解決に至っていない。

[ニーズ] 医療現場の課題を踏まえたニーズ(どのようなことが実現できるとよいか)

患者さんが気にならないようなバルンカテーテルの固定がしたい。

服薬BOXとアプリを利用した内服薬自己管理支援ツール

[課題] 医療現場の課題(困りごと)

高齢者の内服薬の自己管理に在宅では服薬カレンダー、服薬BOXを使用していることが多いです。
薬の自己管理が難しい方に使用しており、家族や訪問看護師等が一週間分セットしています。
翌週に訪問したら、けっこう服薬できていないということもあります。
現在、服薬時間をアラームで知らせてくれるアプリはあります。
服薬すること理解している「しっかりさん」は活用できますが、認知機能低下があるとそもそもスマホを使えない、服薬する認識が低いです。
他者の介入が必要なのに、今はリアルタイムで支援者が把握できるしくみがありません。

[ニーズ] 医療現場の課題を踏まえたニーズ(どのようなことが実現できるとよいか)

訪問看護師は一週間毎に服薬状況をチェックしていますが、リアルタイムで毎日服薬できているのかは把握できません。

老人保健施設

排便感知便器がほしい

[課題] 医療現場の課題(困りごと)

認知症等で短期記憶に乏しい利用者様の排泄後の有無を確認する事が困難な場合が多々みとめられる。プライバシーを考慮すると、カーテン越しに確認するのが困難な状況ある。

[ニーズ] 医療現場の課題を踏まえたニーズ(どのようなことが実現できるとよいか)

便器内に排便がみられた時に職員に知らせるようなシステムが出来たら確認しやすくなるのではないか。

歩行支援ロボット

[課題] 医療現場の課題(困りごと)

車椅子に座り続けてじっとしている利用者がいる。

[ニーズ] 医療現場の課題を踏まえたニーズ(どのようなことが実現できるとよいか)

歩けない方が歩く事が出来る。

車いす活動管理システム

[課題] 医療現場の課題(困りごと)

利用者様の活動量について。車椅子で生活されている利用者様で自走し日常生活を自立し活動されている方の使用状況を知りたい。

[ニーズ] 医療現場の課題を踏まえたニーズ(どのようなことが実現できるとよいか)

ブレーキのかけ忘れ、移動距離、移動速度、着座時間、座面圧力分散等をデータとして記録出来れば活動量の把握やじょくそう予防に役立てる。
また、認知症で離棟される可能性がある方が使用される場合にセンサー機能やGPS機能があれば事故防止につながる。(拘束につながるリスクもある)

ナノテク装具コルセット

[課題] 医療現場の課題(困りごと)

現在、リハビリテーションにおいては最先端のロボットを使ったリハビリテーションが保険対象になるなど、機能向上のための開発がなされているが、機器が大きく誰でも効果的に使うには時間がかかる。
また、現状では義肢装具など、個人に合わせて作成しているが、身体機能や体重などが刻々と変化していく中で、使えなくなる装具も多く、作成、治療の両面で時間や費用の無駄や、効果の発揮がされない場合も多い。高齢社会においては転倒にて発症する腰椎圧迫骨折などに用いている、コルセットなども同様の傾向にあると感じる。

[ニーズ] 医療現場の課題を踏まえたニーズ(どのようなことが実現できるとよいか)

このような事例に対して、ナノテクノロジーを用いた装具が開発されれば、その人に合わせた、装具を作って、身体状況の変化に応じたフィッティングを実現でき、またかさばらず、人の動きを補助できるようになるのではないかと考える。
ナノテクがどの程度進歩しているのかはわからないが、いち早く医療現場で使用することが出来れば、リハビリテーションの効果も著しく、社会復帰を助けたり、悪化の防止、疼痛の除去による(腰痛などの場合)、介助量の軽減が医療介護費の軽減につながるのではと考えました。

薬剤管理システム

[課題] 医療現場の課題(困りごと)

在宅や介護福祉のサービス現場では多剤服用の患者、利用者を数多く見る。
また、複数の医師から拮抗作用のある薬が多く処方されている。
また、せっかく処方された薬を飲まないまま、捨てていたり、残されていたりするケースを良く見かける。
本来飲まなければならない薬を効果的に飲まないために、不具合が出ているケースもあるのではないかと考えました。

[ニーズ] 医療現場の課題を踏まえたニーズ(どのようなことが実現できるとよいか)

今後マイナンバー制度がより実用的になれば、薬の一元管理は出来るようになると思うが、

  1. 処方時にすでに出されている同様の薬がないか
  2. 拮抗作用のある複数の薬剤はないか
  3. 処方された薬をきちんと服用できているか
などが、システムで管理できるように開発できると、詳細の薬剤の効果検証が出来たり、患者さんに薬の効果の説明が出来、薬が無駄になることなく、医薬材料費の軽減になると思いました。

自動排泄処理機

[課題] 医療現場の課題(困りごと)

在宅復帰での課題で多いのは、排泄についてである。家族が介護を受け入れられない理由も排泄臭に対する抵抗が強く排泄の処理なく安楽に生活が出来ないか?

[ニーズ] 医療現場の課題を踏まえたニーズ(どのようなことが実現できるとよいか)

排泄汚染がない。
排泄物の処理を楽に出来る。
排泄臭がしない
ご本人がひけめを感じずスムーズに排泄が出来る。

衝突回避センサー付杖、歩行器

[課題] 医療現場の課題(困りごと)

狭い所を歩いたり、人ごみの中を歩いたりする際に物や前の人にぶつかってしまいバランスを崩しお互いにケガをするリスクがある。

[ニーズ] 医療現場の課題を踏まえたニーズ(どのようなことが実現できるとよいか)

周囲の状況に合わせ安全に歩行出来る出助けとなるものがあればよい。

半側空間無視のリハビリテーション効果を高めるデバイスがほしい

[課題] 医療現場の課題(困りごと)

高次脳機能の障害を有する患者のリハビリテーションは、半側空間失認などにより、回復が進まず、結果的に要介護状態になる場合が多い。

[ニーズ] 医療現場の課題を踏まえたニーズ(どのようなことが実現できるとよいか)

リハビリテーションを行う際の高次脳機能障害を有する患者さんのリハビリテーションにおいて、半側空間無視を少しでも改善できると、リハビリテーションの効果が期待できる。
本来見えているはずの部分を含めた画像を補助し、情報として脳神経に送ることができる。

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