武田病院について

検査科

概要

病気を診断、治療するためには体の状態を知る必要があります。検査科では体の状態を示す様々なサインを調べ、客観的に把握、評価し臨床側へ報告します。病気の原因究明だけではなく重症度や治療効果の判定にも重要な情報となっています。
当院検査科では外部制度管理に参加するとともに、各種学会や研究会に積極的に参加し、常に正確な検査結果で患者さんの病気の診断や治療、病状の回復に役だてるように日々努めています。

スタッフ:
臨床検査技師 常勤 男性4名 女性15名 非常勤 女性1名
(視能訓練士 常勤女性2名)

所属学会・研究会

  • 日本臨床衛生検査技師会
  • 京都府臨床検査技師会
  • 日本超音波医学会
  • 日本超音波検査学会
  • 心エコー図学会
  • 京都循環器検査研究会
  • 日本消化器内視鏡技師会
  • 日本カプセル内視鏡学会
  • 日本神経生理検査研究会
  • 日本睡眠学会
  • 日本臨床細胞学会
  • 細胞検査士会
  • 遺伝子病理検査診断研究会

学会認定資格

超音波検査士 4名
消化器内視鏡技師 4名
小腸読影支援技師 4名
睡眠医療認定検査技師 4名
認定病理検査技師 1名
細胞検査士 1名
国際細胞検査士 1名
二級臨床検査士/病理学 1名

各検査について

心電図

仰向けに寝ていただき、安静にした状態で四肢と胸部に心電電極を取り付けます。心臓から生じる電気の変化を体表に取り付けた電極でとらえ、心電計に波形として描きます。心電図から不整脈、心筋梗塞、心筋疾患など心臓の形や機能の異常がわかります。

ホルター心電図

ホルター心電図は、携帯型の心電図記録器で胸部に心電電極を取り付け、24 時間の長時間にわたる記録を行います。日常生活でいつ起こるかわからない不整脈や狭心発作を発見することができます。

トレッドミル検査

胸部に心電電極を、腕に血圧計を取り付け、速度や傾斜の変化するベルトを歩行していただきます。歩行中、特に症状がなければ、心電図と血圧をモニタしながらある程度心臓に負荷がかかるまで行います。不整脈や狭心症などの異常がわかります。

ABI+CAVI( 足関節上腕血圧比+ 心臓足首血管指数)

仰向けに寝ていただき安静にした状態で四肢の血圧計、心電電極、心音マイクを取り付けます。各測定を行うことで足の動脈の狭窄の程度や動脈の硬さの程度を知ることができます。

体液量・細胞外液量測定

素足で測定機器の台の上に乗っていただき、体重測定すると共に体内の水分量、タンパク質量、ミネラル量、体脂肪量、筋肉量などを測定し、栄養評価、体重管理、肥満診断、身体バランス、身体強度、健康評価を行うことができます。

肺機能検査

肺胞への外気の流入( 吸気) と肺胞気の排出( 呼気) は換気と呼ばれます。最大換気量や最大気流量の測定などをスパイロメータという機器を使って調べる検査です。鼻から空気が漏れないようにクリップで摘み、マウスピースという筒をくわえて息を吸ったり吐いたりして行います。喘息、慢性閉塞性肺疾患、間質性肺疾患などの呼吸器の病気やその状態を知ることができます。

超音波検査

超音波検査は、人間の耳には聞こえない高い周波数の音波を体にあて、各臓器から帰ってくるエコー(反射波)を受信し、コンピューター処理で画像化して診断します。最近は体の多くの臓器に対して検査できるようになりました。胎児の検査にも用いられるほど安全な検査です。

心臓超音波検査

心臓の動きや弁の様子・心臓の腔の大きさ・心臓内の血流などを調べます。心筋梗塞・弁膜症・心筋症・先天性心異常・心不全など様々な心臓疾患の診断に有用です。検査では基本的に左側臥位になっていただき、心電図モニタのシールをはります。左胸の一部に超音波ゼリーを塗布しプローブをあてて観察します。

腹部超音波検査

肝臓・胆嚢・膵臓・脾臓・腎臓・膀胱・前立腺・そして子宮・卵巣など腹部のほとんどの臓器の検査となります。超音波ゼリーを腹部に塗布し、プローブをあてて観察します。必要に応じて息を止めたり、体の向きを変えていただく事があります。各臓器の大きさや形態、腫瘤の有無などを調べます。

腹部超音波検査の注意事項
食事の制限
飲食後は胆嚢が収縮したり、胃の後ろにある臓器が観察しにくくなります。その為通常では午前の検査予約の方は前日夕食以降、午後の検査予約の方は当日早めの朝食のあと(6 時間を確保) 食事を控えていただきます。
排尿の制限
基本的に膀胱の検査では尿が溜まった状態で行うため、検査約2時間前より排尿を控えていただいています。
表在超音波検査

甲状腺・乳腺・皮下組織などの検査が出来ます。甲状腺・乳腺の炎症、腫瘤の有無を観察します。乳癌の発見にも有用です。他、表在腫瘤の有無やリンパ節の腫れなどの観察をします。

血管超音波検査

頚部血管、腹部血管、下肢血管、上肢血管、頭蓋内血管など全身の血管の検査をします。血管内の血流評価や動脈硬化の評価、狭窄病変や拡張病変の評価をします。エコノミークラス症候群の原因になると言われている深部静脈血栓症の診断や下肢静脈瘤の評価、原因検索も行えます。

頸部血管エコー

末梢血管エコー

電気生理検査

神経電気生理検査(NCS)

上肢または下肢の神経に皮膚の上から電気刺激を与えて、神経の伝わる速さを測定します。刺激が神経を伝わっていく時の波形(活動電位)を記録し、波形の立ち上がりまでの時間(潜時)や振幅の変化を診て、神経に異常がないかを調べる検査です。運動神経伝導速度や感覚神経伝導速度などを調べます。電気で刺激するため、多少の痛みを伴います。糖尿病性神経障害などの末梢神経障害や手根管症候群、肘部管症候群などの診断に有用です。

体性感覚誘発電位(SEP)

上肢または下肢の感覚神経に皮膚上より電気刺激を与えることによって誘発される電位を調べる検査です。頭部に数ヶ所電極を取り付け、手関節または足関節を刺激します。電気で刺激するため、多少の痛みを伴います。この検査によって末梢から脳幹、大脳皮質に至る感覚神経系の病変を発見することができます。

聴性脳幹反応(ABR)

脳幹部での聴覚神経系の興奮による電位を頭皮上より記録したもので、聴神経の伝達経路のどこに異常があるかを調べることができます。左右の耳朶と頭部に数ヶ所電極を取り付け、ヘッドホンから流れる「カチカチ・・」というクリック音を音刺激として用います。異常な場合、脳腫瘍、聴神経腫瘍、脳血管障害、先天性の聴力障害などが疑われます。

視覚誘発電位(VEP)

頭部に数ヶ所電極を取り付け、LED ゴーグル(赤い光を発する)を装着し記録します。光刺激によって生じる網膜視細胞の興奮が視覚伝導路を経て大脳皮質視覚野に生じる電位を頭皮上より記録したもので、視神経の伝達経路の働きを調べることができます。

術中モニタリング

整形外科の領域では椎間板ヘルニア摘出術や椎弓形成・脊椎後方固定術など、脳神経外科の領域では頚動脈内膜剥離術や開頭による未破裂脳動脈瘤クリッピング術、脳腫瘍摘出術などの手術時にMEP( 運動誘発電位)やSEP 測定を行ないます。MEP とは、大脳の運動野を刺激して目的の筋肉から表面筋電図を記録する方法で、手術中に脳の虚血や損傷などの偶発症なく安全に手術を終えるためにモニタリングを行なっています。

脳波検査

脳は常に微弱な電波を出しています。ペーストをつけた電極を頭部に付け、その微弱電流を波形として検出する方法です。検査中は仰向けに寝て目を閉じた状態で安静にします。途中、目の開閉、過呼吸負荷や光刺激を与えて記録します。所要時間は約1 時間です。てんかんや意識障害などの有無やその範囲・程度、脳腫瘍などの診断に有用です。

睡眠時無呼吸検査

睡眠時無呼吸症候群は、一晩(7 時間)のうちに無呼吸(10秒以上の気流停止)が30 回以上、もしくは1 時間あたり5回以上ある状態のことをいいます。息苦しくて覚醒することにより、睡眠の質が低下します。これにより脳や身体を休めることができず、日中の眠気や疲労感を感じやすくなります。また、様々な生活習慣病を合併すると言われており、健常な人と比べると、脳卒中、高血圧、糖尿病などになる確率が高いと言われています。よく見られる症状としては、いびき、日中の眠気、起床時の頭痛、夜間頻尿などがあります。当院ではこの睡眠時無呼吸症候群の簡易検査と精密検査を行っています。

簡易検査

体内の酸素飽和度を測定する機械を自宅に持ち帰り、指に装着して就寝して頂きます。
確定診断は出来ませんが、睡眠中の呼吸状態を簡便に調べる事が可能です。

精密検査

終夜睡眠ポリグラフィー検査(PSG 検査)は、病院に1 泊し全身にセンサーをつけ眠って頂き、一晩の睡眠中の脳波、筋電図、眼球運動、呼吸などを記録する検査です。
簡易検査と違い、呼吸状態や睡眠状態を正確に把握できる為、重症度を含めた結果報告が可能です。

検体検査

血液生化学検査

血液や尿などの検体中にはタンパク質を初めとして様々な化学成分が含まれています。それらの物質の性質や量などを調べることにより、多くの臓器の機能異常や病態を知ることができます。病気の診断や治療効果の判定を行うための重要な検査です。
これらは各種分析装置を用いて測定されています。

輸血検査

治療において輸血が必要となった場合、輸血による副作用の防止を目的として輸血検査(血液型検査、不規則抗体検査、交差適合試験) を実施します。その他に検査室では血液製剤の発注や製剤の適切な温度・条件下での保管・管理も行っています。輸血前には医師、看護師、検査技師等複数スタッフにより何重にも製剤の照合確認を行ったうえで輸血が実施されます。

病理検査

主に癌や炎症の確定診断や除外を目的として、患者さんの細胞(喀痰、尿、穿針材料)や組織(生検、手術材料等)を顕微鏡で観察し、病理診断科所属の病理専門医により診断を行います。病気の進行具合の把握や、治療効果を評価することもあり、治療方針の決定に役立っています。術中に腫瘍の良悪性や病変の取り残しがないことを確認する術中迅速診断も行っています。

*当院検査科では、外部の医療機関からの検査の受付も行っています。
地域医療支援センターを通してご依頼いただいております。