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新着情報

お知らせ 2019/02/27

第2回「合同リハビリテーションカンファレンス」を開催いたしました。

●連携強化を通じ、より良い医療提供体制の構築へ、康生会武田病院・京都大原記念病院グループ


康生会武田病院
京都大原記念病院グループ2月12日、2回目となる「合同リハビリテーションカンファレンス」を康生会武田病院の外来棟で開催しました。
このカンファレンスは、康生会武田病院から京都大原記念病院グループへ紹介した患者さんについて、治療アプローチや経過を情報共有するもので、両病院の連携強化によってより良い医療提供体制を構築することを目的としています。
当日は医師、看護師、セラピストら多くの職種が集まり、熱心に意見を交換しました。

         

会場風景03         会場風景00


定政信猛先生

冒頭挨拶に立った康生会武田病院脳卒中センター定政信猛部長は、手術数・入院患者数の近況を説明しながら「やはり転院先が見つからないことには急性期病院は回っていきません」と後方連携の重要性を強調し、その連携先として「今から情報提供される京都大原記念病院グループの取り組みはとても素晴らしく、こちらからも紹介させて頂きたいと思っています。今日の事例報告を楽しみにしています」と語りました。



児玉直俊先生 最初は情報提供①として、同グループ京都近衛リハビリテーション病院児玉直俊院長補佐(リハビリテーション科専門医)が登壇。「京都近衛リハビリテーションについて」と題し、昨年4月開設の同院の特徴を説明しました。
児玉院長補佐は、「回復期リハビリテーション病棟入院料1を算定しており、平均在院日数は62日、在宅復帰率が90%です。復帰率が高いからと言って軽症の患者さんが多い訳ではなく、重症割合は37%となっています」と多くの重症患者さんに対応していることを説明しました。
また、天井走行式免荷リフト、薄型低床トレッドミルなど同院のリハビリ設備の特徴を説明。「ADL訓練ゾーンでは、高さを変えられるキッチンを配備。自宅の環境になるべく近づけることで、効率的な訓練、及び評価することをめざしています」とし、集中的なリハビリテーションで早期の在宅復帰をめざしていることを強調しました。

 土井博文先生続いて情報提供②では、京都大原記念病院グループ医療連携室土井博文理学療法士が登壇。「両院連携報告及び入院患者の経過について」と題する講演を行いました。
土井理学療法士は、特徴的な取り組みとして「当院では、全国でも珍しい、患者さん本人が参加するカンファレンスを行っています」と紹介すると、会場からは大きなどよめきがあがりました。
また、康生会武田病院からの転院患者さんの回復状況をFIM(機能的自立度評価法)の推移で紹介しつつ、「FIMだけ高くても家庭には戻れません」とし、限られた提供時間のなか、在宅復帰できるよう努力していることを説明しました。




●失語症のアプローチなど、現場でのノウハウを共有

 そして事例報告として、「失語・左不全麻痺に対する包括的アプローチを行い早期退院につながった症例」との演題で、治療に関わった京都大原記念病院髙道美智子医師蔵本奈央看護師森直子作業療法士森祐子言語聴覚士亘浩子MSWの5名が登壇。森直子作業療法士が中心となり、入院時の多職種による治療チームの設定、「身の回りのことが自分でできる」「1人で外出できる」などのゴール設定、高次脳機能評価など、状況やアプローチ、経過について順次、報告しました。
 とくにコミュニケーションで苦労した点やそのアプローチ法が紹介されると、会場からは何度も頷く様子が見られ、発表後も失語症のアプローチ、家族への接し方などについて質問が集中しました。
この患者さんは80代半ばの女性で、心原性脳梗塞により左不全麻痺となりました。発症から17日間で康生会武田病院から京都大原記念病院の回復期リハビリテーション病棟に転院しています。
同病棟への転院は全国平均が20日間と言われるなか、早期に転院し治療が奏功したケースであり、最終的に2ヵ月間の入院期間でご自宅に戻られています。

写真1

閉会挨拶にあたり京都大原記念病院垣田清人院長は、「京都近衛リハビリテーション病院は新しい建垣田院長物であり、京都大原記念病院は歴史ある建物ですが地域環境をしっかりと活用したリハビリテーションを組み上げています。患者さんの特性に合わせて振り分け、より良いリハビリテーションを提供していきたいと考えています。
また、リハビリのスタッフは250名体制で、さらに拡充します。
それだけのマンパワーでしっかり提供していきますので、どうぞよろしくお願いします」と力強く語りました。