歯科医師臨床研修医募集
この度、宇治武田病院では2021年度歯科研修医の募集を行います(定員2名)。本院におけるプログラムでの研修を希望される方は、下記の募集要項に従い応募くださいますようお願い致します。
また、病院見学を随時実施していますので、歯科医師臨床研修事務局宛(E-mail:ujisoumu@takedahp.or.jp) お気軽にお申し込み下さい。
施設概要
沿革と特徴
2002年4月、ユニチカ中央病院から診療移管を受けて以来、武田病院グループの病院として、京都府南部宇治久世地域の急性期病院機能を任って地域医療に貢献してきました。2007年4月にJR宇治駅前に新築移転し、放射線がん治療機をはじめ、MRIやCTなど高度な最新医療機器を運用しています。明るく広大なリハビリテーションルームでの機能回復訓練の実施。プライバシーを重視した個室風病室などの療養環境も整備。放射線がん治療センター、透析センター、健診センター等を併設し、高度で質の高い医療を地域に提供しています。

病院名 | 宇治武田病院(武田病院グループ) |
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開設者名 | 武田 隆久 |
管理者名 | 金 郁喆(キム ウッチョル) |
所在地 | 〒611-0021 京都府宇治市宇治里尻36-26 |
電話番号等 | 0774-25-2075(総務部直通) |
所轄保健所名 | 京都府山城北保健所 |
交通関係 | JR奈良線 宇治駅 徒歩3分 |
病床数 | 177床 |
標榜診療科 | 内科、消化器内科、糖尿病内科、内分泌内科、循環器内科、脳神経内科、腎臓内科、外科、整形外科、呼吸器外科、形成外科、脳神経外科、小児科、眼科、皮膚科、耳鼻咽喉科、泌尿器科、肛門外科、リウマチ科、リハビリテーション科、放射線科、アレルギー科、麻酔科、歯科、歯科口腔外科 |
職員数 | 455名 (常勤医師 45名/看護部 220名(看護補助者含む)/コメディカル 100名/事務・その他 90名他) |
研修協力施設 | 宇治市歯科サービスセンター(障害者歯科診療) |
研修プログラムの概要
特色と目標
当施設は地域中核病院であり、その機能と特徴を活かしたプログラムである。在学中に修得した知識・技能を臨床応用することにより、基本的な診療能力を獲得し、「歯科医師臨床研修の到達目標(厚生労働省)」を達成することを目標とするが、同時に歯科医師として高い倫理観を育むことも目指す。
研修プログラムの名称
プログラムの名称:宇治武田病院歯科医師臨床研修プログラム
プログラム責任者等
- プログラム責任者 :歯科・歯科口腔外科部長 村山高章(指導歯科医)
- プログラム副責任者:歯科・歯科口腔外科医長 加納慶太(指導歯科医)
プログラムの管理運用体制
研修プログラムの管理運営は、歯科医師研修管理委員会が行う。委員会は必要に応じて開催することとし、研修歯科医師の指導方針、研修歯科医師の評価、プログラムの整備等について審議する。
研修歯科医師の定員
定員は2名とする。
研修期間
1年(2021年4月~2022年3月)とする。
カリキュラム
1. 研修歯科医師の配置など
- (1)原則としてプログラム責任者の指導歯科医の下、診療日は主に初診患者の診断、治療方針の立て方について学習し、予約患者の診療介助、外来手術や手術室での手術の助手を務める。
また入院患者をプログラム責任者の指導歯科医の助手として受け持ち、入院患者の診療や管理を学習する。 - (2)研修期間中にオリエンテーションを含めて別に定める教育セミナーを受講する。教育セミナーは適宜開催とし、講師はプログラム責任者の指導歯科医を含めて院内の適任者とする。
研修の習得状況により、プログラム責任者の指導歯科医の指導下に外来患者の歯科診療を行う。手術に関する知識・手技の向上度を考慮のうえ、プログラム責任者の指導歯科医の指導の下に(外来、手術室を問わず)執刀もありえる。 - (3)地域医療の研修などを兼ねて、研修期間中に宇治市歯科サービスセンター等で見学研修することもある。
- (4)院内の講習会、講演会には必ず参加する。毎月のカンファレンスでは指導医から与えられたテーマに沿って発表を行う。余力があれば各種学会活動を行う。
2. 研修内容
- (1)歯科(保存修復、歯内療法、歯周疾患補綴治療等)
特に有病者の歯科治療 - (2)口腔外科
顎口腔領域の囊胞・腫瘍・炎症性疾患、外傷、口腔粘膜疾患 - (3)その他
全身管理の研修(麻酔医の指導を含む)
地域医療の研修(地域医療連携を含む)
口腔ケア
3. 到達目標
厚生労働省の示す基本習熟コースおよび基本習得コースの行動目標の達成に努める。
(1)基本習熟コース
1)医療面接 5例以上(各項目すべて含むこと)
- ① コミュニケーションスキルを実践する。
- ② 病歴(主訴、現病歴、既往歴及び家族歴)聴取を的確に行う。
- ③ 病歴を正確に記録する。
- ④ 患者の心理・社会的背景に配慮する。
- ⑤ 患者・家族に必要な情報を十分に提供する。
- ⑥ 患者の自己決定を尊重する。(インフォームドコンセントの構築)
- ⑦ 患者のプライバシーを守る。
- ⑧ 患者の心身におけるQOL(Quality Of Life)に配慮する。
- ⑨ 患者教育と治療への動機付けを行う。
2)総合診療計画 5例以上(各項目すべて含むこと)
- ① 適切で十分な医療情報を収集する。
- ② 基本的な診察・検査を実践する。
- ③ 基本的な診察・検査の所見を判断する。
- ④ 得られた情報から診断する。
- ⑤ 適切と思われる治療法及び別の選択肢を提示する。
- ⑥ 十分な説明による患者の自己決定を確認する。
- ⑦ 一口腔単位の治療計画を作成する。
3)予防・治療基本技術 3例以上(各項目すべて含むこと)
- ① 基本的な予防法の手技を実施する。
- ② 基本的な治療法の手技を実施する。
- ③ 医療記録を適切に作成する。
- ④ 医療記録を適切に管理する。
4)応急処置 5例以上(ただし各項目につき最低1例以上)
- ① 疼痛に対する基本的な治療を実践する。
- ② 歯、口腔及び顎顔面の外傷に対する基本的な治療を実践する。
- ③ 修復物、補綴装置等の脱離と破損及び不適合に対する適切な処置を実践する。
5)高頻度治療
- ① 齲蝕の基本的な治療を実践する。
(レジン修復、インレー修復など、1歯を1症例として30例以上。) - ② 歯髄疾患の基本的な治療を実践する。
(歯内療法は根管充填まで行って1症例として5例以上とする。ただし必ず抜髄を含む。) - ③ 歯周疾患の基本的な治療を実践する。
(全顎にわたる初期治療までを1例とし、5例以上。) - ④ 抜歯の基本的な処置を実践する。
(抜歯は1歯を1例とし、50例以上とする。) - ⑤ 咬合・咀嚼障害の基本的な治療を実践する。
(歯冠修復は5例以上とし、有床義歯は1床を1例とし3例以上とする。)
6)医療管理・地域医療
- ① 保険診療を実践する。(経験する症例のほぼ全例)
- ② チーム医療を実践する。(5例以上)
- ③ 地域医療に参画する。(地域の歯科センターにて1日研修)
(2)基本習得コース
1)救急処置
- ① バイタルサインを観察し、異常を評価する。(5例以上)
- ② 服用薬剤の歯科診療に関連する副作用を説明する。(5例以上)
- ③ 全身疾患の歯科診療上のリスクを説明する。(5例以上)
- ④ 歯科診療時の全身的合併症への対処法を説明する。(5例以上)
- ⑤ 一次救命処置を実践する。(約1カ月間の麻酔科研修にて実践)
- ⑥ 二次救命処置の対処法を説明する。(約1カ月間の麻酔科研修にて実践)
2)医療安全・感染予防(院内講習会に参加の上、各項目1例以上)
- ① 医療安全対策を説明する。
- ② アクシデント及びインシデントを説明する。
- ③ 医療過誤について説明する。
- ④ 院内感染対策(Standard Precautionsを含む。)を説明する。
- ⑤ 院内感染対策を実践する。
3)経過評価管理(各項目1例以上)
- ① リコールシステムの重要性を説明する。
- ② 治療の結果を評価する。
- ③ 予後を推測する。
4)予防・治療技術(学会発表などの活動を含み、各項目1例以上)
- ① 専門的な分野の情報を収集する。
- ② 専門的な分野を体験する。
- ③ POS(Problem Oriented System)に基づいた医療を説明する。
- ④ EBM(Evidence Based Medicine)に基づいた医療を説明する。
5)医療管理
- ① 歯科医療機関の経営管理を説明する。
(講習会参加あるいは専門書学習で1例とする。) - ② 常に、必要に応じた医療情報の収集を行う。
(毎月1回カンファレンスに参加する) - ③ 適切な放射線管理を実践する。(放射線研修2日間)
- ④ 医療廃棄物を適切に処理する。(実習1回)
6)地域医療
- ① 地域歯科保健活動を説明する。
(地域の歯科センター研修(1日)を終えた上で1回行う) - ② 歯科訪問診療を説明する。
(関連老人施設への訪問指導、最低1症例) - ③ 歯科訪問診療を体験する。
(関連老人施設への訪問指導、最低1症例) - ④ 医療連携を説明する。
(地域医療連携室で1日研修を終えた上で1回行う)
(3)指導体制
原則として指導歯科医1名以上が担当する。研修事項によっては院内適任者の協力指導を求めるが、プログラム責任者が統括する。
研修の評価と修了認定
1. 研修歯科医の評価
歯科器具の写真
「歯科医師臨床研修の到達目標」に従った評価表を用いる。これらの書類は指導歯科医が随時点検し、歯科医師研修管理委員会で審議する。評価表においては次のA~Eの5段階評価を行う。
A:確実にできる
B:できる
C:ある程度できる
D:あまりできない
E:ほとんどできない

2. 修了認定
歯科医師研修管理委員会が審査し、本プログラムの目標を達成したと評価認定した研修歯科医には、病院長およびプログラム責任者の指導歯科医が臨床研修修了証を交付する。研修期間が1年に満たなかった場合は研修した期間の証明書を発行する。

研修修了後の進路
研修歯科医の希望により他の医療あるいは教育機関等に進路を選択することになる。進路の選択については、可能な範囲でプログラム責任者の指導歯科医等が相談あるいはサポートを行うものとする。
教育セミナー予定(実習を含む)
テーマ | 担当講師 |
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研修の心得、病院歯科の現状・機能・役割について | 村山部長(指導歯科医) |
医療面接、問診のとり方、保険診療について | 加納医長(指導歯科医) |
診療録の書き方、電子カルテ、入院管理について | 加納医長(指導歯科医) |
接遇について | 後藤看護部長、毛利副看護部長 |
地域連携について、情報提供書について | 村山部長(指導歯科医) |
院内感染対策、手洗実習 | 戸田部長(院内感染防止対策委員長) |
医療安全について | 宮嶋副院長(医療安全管理委員長) |
薬剤について、院内薬局業務について | 寺本薬局長 |
各種臨床検査について | 山本検査科長代理 |
放射線関係講義と撮影実習 | 多田放射線科長 |
顎口腔領域の外傷、縫合実習 | 村山部長(指導歯科医) |
宇治市歯科サービスセンター見学 | 村山部長、宇治久世歯科医師会担当医 |
顎間固定、顎内固定、歯の暫間固定について | 村山部長(指導歯科医) |
顎関節症について | 村山部長(指導歯科医) |
睡眠時無呼吸症候群とスリープスプリント | 村山部長(指導歯科医) |
嚥下について(訓練、VFなど) | 原元(言語聴覚士) |
募集要項
募集人員 | 2名 |
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応募資格 | 2021年3月歯科大学または歯学部卒業見込みの者でかつ、当該年度歯科医師国家試験合格者見込みの者 |
選考方法 | 小論文、及び面接試験 |
応募期間 | 2020年8月末日 |
面接試験 | 随時 |
選考結果 | 歯科医師臨床研修マッチングプログラムによる。 |
出願書類 | 履歴書 1部 |
大学卒業見込証明書 | 1部 |
成績証明書 | 1部 |
健康診断書 | 1部 |
研修期間 | 2021年4月1日~2022年3月31日 |
処遇 | 身分:常勤職員に準ずる |
給与:基本給 月額200,000円(超過勤務手当別途支給) | |
宿舎:研修医独身宿舎有り(無償貸与) | |
その他:社会保険、厚生年金、賠償保険等常勤職員に準ずる | |
残業:有り |
応募連絡先
宇治武田病院 歯科医師臨床研修委員会事務局
住所:〒611-0021
京都府宇治市宇治里尻36-26
0774-25-2075
(総務部直通)
E-mail:ujisoumu@takedahp.or.jp