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第2回「脳卒中にならないための市民公開講座」が開催されました

2015/10/19 インフォメーション 武田病院

■第2回「脳卒中にならないための市民公開講座」
 後遺症や寝たきり介護状態からの回避について学ぶ

脳梗塞や脳出血などによって心身の障害を招くことの多い脳卒中の最新治療や予防について学ぶ、第2回「脳卒中にな らないための市民公開講座」(脳卒中にならないための市民公開講座実行委員会主催)が10月18日、京都市下京区のメルパルク京都で開かれ、患者・家 族や医療関係者150人が脳卒中専門医の研究発表や、日常での予防方法などについて熱心に研修を深めました。


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開会に先立って康生会武田病院の内藤和世院長が、「脳卒中による日本人の死亡原因は第3位ですが、武田病院などが進めている早期発見治療によって 、社会復帰される人が多くなってきています。しかし、後遺症に悩み寝たきりや介護状態で苦しんでいる人もたくさんおられ、この講座で脳卒中になら ないための一助を学んでいただきたいです」と挨拶。青木医院の青木淳院長に座長を務めていただき、武田病院神経脳血管センターの八木秀雄副院長に よる講演1『認知症~特に脳血管性認知症~にならないために』に移りました。

八木副院長は、アルツハイマー型認知症と並んで、近年、脳血管障害の発症や、それに伴う運動機能の低下などから認知症に至るケースが38%以上に上 っている事実を報告。特に八木副院長は、「脳出血や脳梗塞の発症部位や大きさだけでなく、小さな出血や梗塞でも複数あれば認知症につながり、無症 状だからといって放置しないで検査や診断を受けることです。また、脳血管障害を招く大きな要因の血圧をしっかり管理することが必要です」と訴えま した。講演2では、『脳卒中とリハビリテーション』のテーマで、十条武田リハビリテーション病院リハビリテーション科の石野真輔部長が、急性期、 回復期、維持期に分けられるなかでも「脳卒中の発症直後から廃用症候群の予防と、早期からの運動学習による自立をうながすことが最大のテーマとな っています」と述べ、医師とともに理学療法士、作業療法士、言語聴覚療法士、看護師とのチームによるリハビリの大切さや、十条武田リハビリテーシ ョン病院で実施している最新の装具療法を紹介しました。

武田病院不整脈治療センターの佐藤大祐医長からの講演3『絶対に負けられない心房細動』で佐藤医長は、心臓の左心房と肺静脈の間にカテーテルを送 り込んで電流を流して焼灼することによって、肺静脈から発生する刺激を心房に伝わなくするカテーテルアブレーションについて動画を用いながらわか りやすく解説。「無症状の方が多い心房細動ですが、その後に起こるかもしれない脳梗塞が問題で、アブレーション手術を選択することにより、その発 症率が心房細動のない人と同程度になることが大きなメリットです」と、自分で簡単に脈拍を計れる方法を披露しながら心房細動早期治療の必要性を訴 えました。

特別講演『脳卒中の急性期治療最前線』では武田病院脳卒中センターの滝和郎センター長を座長に、藤田保健衛生大学脳神経外科の中原一郎教授が発表 。中原教授は、自身が実施してこられた脳血管障害治療について画像で示しながら、脳動脈瘤でのクリッピング術やコイル塞栓術、頚動脈狭窄症などへ のステント留置術をくわしく紹介。特に急性期脳梗塞に対する血管内治療として、バルーンマイクロカテーテルを用いて血栓を破砕した後に、血栓を周 囲に飛ばさずに回収する治療法などを詳細に述べました。

シンポジウム『脳卒中にならないために』では滝脳卒中センター長をコーディネーターに、講演スタッフと新たに十条武田リハビリテーション病院の久 保洋昭脳神経外科部長が加わり、「10年前に脳梗塞になり左足に障害が残っていますが、改善の余地はあるのでしょうか」の質問に対して、久保部長か ら「医療費の壁はあるものの、毎年、見直しがあり、1~2単位を利用してリハビリに取り組んでいただきたいです」と、参加者から寄せられた質問に次々、丁寧に応えました。


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