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Iru miru 健康通信 山科武田ラクトクリニック 消化器内科 高橋 周史 「内視鏡検査を受けましょう!」

2023/09/15 メディア 武田病院グループ


※医師やスタッフの肩書き/氏名は掲載時点でのものであり、現在は変わっている可能性があります。


s_takahashidr.jpg山科武田ラクトクリニック 消化器内科 高橋 周史
「内視鏡検査を受けましょう!」

 内視鏡検査って?

 内視鏡検査とは、先端に小型カメラ(CCD)を内蔵した細長い管状の器具(内視鏡)を臓器内部に挿入して観察する検査です。消化器内科では、口または鼻から内視鏡を挿入して食道、胃、十二指腸を観察する上部消化管内視鏡検査(いわゆる胃カメラ)や、肛門から内視鏡を挿入して大腸(直腸と結腸)を観察する下部消化管内視鏡検査(いわゆる大腸カメラ)を実施しています。

 内視鏡検査のメリットは?

 バリウムを用いて造影する検査(胃透視や注腸造影)とは異なり、消化管の粘膜を直接観察できるため、より正確な診断が可能です。肉眼観察だけでなく、病変の一部をつまみ取り(生検)、顕微鏡で観察(病理検査)して良性・悪性の判定などもできます。胃カメラでは、胃がんと密接に関連しているピロリ菌の有無と胃炎の程度も調べられます。近年の内視鏡検査では、通常光だけでなく特殊光を用いた観察により診断能が向上し、ズーム機能による拡大観察でさらに正確な診断に迫ることも可能となっています。

 発見可能な病気は?

 胃カメラでは、食道がん、逆流性食道炎、胃がん、ピロリ菌関連の胃炎、胃潰瘍、十二指腸潰瘍など、大腸カメラでは、大腸がん、各種大腸ポリープ、大腸憩室、潰瘍性大腸炎など多数の疾患の診断が可能です。

 日本人の死因別死亡数の割合では、がんなどの悪性新生物が最も多く全体の3割程度を占めており、その中でも大腸がん、胃がん、食道がんは上位となっています。内視鏡検査では、内視鏡で治癒切除ができる早期の段階で発見することも可能です。ただ、早期がんでは自覚症状がなかったり軽度のことが多いので、健診の内視鏡検査や症状出現後早めの内視鏡検査がお勧めです。また、便潜血陽性の方は大腸カメラがお勧めです。

 

 初めての検査で不安な方、以前の検査が苦痛だった方などは、細径の内視鏡や鎮静剤使用などにより不安や苦痛を和らげる方法もありますので、自己判断で検査を躊躇することなく是非とも担当医と相談していただきたいと思います。