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Iru miru 健康通信 山科武田ラクトクリニック 所長 田巻 俊一 「心臓突然死を防ぐ―ローマは1日にして成らず―」

2023/04/21 メディア 武田病院グループ


※医師やスタッフの肩書き/氏名は掲載時点でのものであり、現在は変わっている可能性があります。


tamakidr_01.jpg山科武田ラクトクリニック 所長 田巻 俊一
「心臓突然死を防ぐ
    ―ローマは1日にして成らず―」

 心臓突然死を防ぐには、最も多い原因疾患といわれる心筋梗塞・狭心症の予防が非常に重要です。心臓の栄養血管である冠動脈が、動脈硬化で狭窄することにより心筋が酸素不足になるのが狭心症です。また、血管壁に蓄積したコレステロールを含むプラーク(盛り上がった病変)が破綻することでできた血栓が血管を閉塞すると、急性心筋梗塞を発症し、激しい胸痛が持続します。心臓病が日本人の死因の第2位になって久しいですが、その大部分がこの疾患の増加によります。

 

 発症は突然でも、その基盤となる動脈硬化は、長い間の生活習慣の積み重ねによることが多いのです。 生活習慣の乱れから、内臓脂肪増加、高血圧、糖尿病、脂質異常症などいわゆる生活習慣病が起こり、動脈硬化が進行、ある日突然心筋梗塞や脳卒中の発症に至る一連の流れは、ドミノ倒しに例えて「メタボリックドミノ」と呼ばれています。 このドミノ倒しの進展を出来るだけ早い時期に止めること、すなわち食べ過ぎ、飲み過ぎ、塩分過多、運動不足(特にコロナ時代)、喫煙などの日常生活習慣の乱れを改善し、心臓病のリスクとなる生活習慣病(「隠れ心臓病」)に陥らないように日々取り組むことが大切です。「ローマ(健康) は1日にして成らず」のごとく、継続が必須です。

 

 また定期的に健診や人間ドッグを積極的に活用し、ご自身の生活習慣病やその傾向=「隠れ心臓病とその予備群」の有無を把握することも有用でしょう。自覚症状がなく、日常生活に支障がなくても指摘された「隠れ心臓病と予備群」は放置せず、心臓突然死に見舞われないために適正な精査や必要な治療を受けて下さい。 また、胸の痛み、動悸、息切れなど心臓に不安がある場合には、出来るだけ早く、専門医療機関できちんとした検査を受けましょう。

 

 2月1日から山科駅前に移転 した当クリニックでも循環 器病の診療を継続していま す。お気軽にご相談くださ い。