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京都新聞週間Iru miru 健康通信 武田総合病院 乳腺外科 部長 新藏 信彦 「乳がん」

2020/10/16 メディア 武田病院グループ

※医師やスタッフの肩書き/氏名は掲載時点でのものであり、現在は変わっている可能性があります。


新藏_乳腺_2.jpg武田総合病院 乳腺外科 部長 新藏 信彦 「乳がん」


 乳がんは今や日本では生涯のうち女性の9人に1人が罹患するといわれていますが、ここでは3つの大切なことを挙げておきます。


 一番目は予防です。乳がんの原因はまだはっきりとわかっていませんが、飲酒、閉経後の肥満、運動不足、ホルモン補充療法などがリスク因子と言われており、これらを避けることで発症を減らすことが出来ます。


 二番目は検診です。がん細胞が乳管や小葉の中にある段階は非浸潤がんと呼ばれ、局所療法(手術や放射線療法)で完治しますが、いったんそこから外に出てしまった乳がんは浸潤がんと呼ばれ転移する可能性が出てきますので、そうなる前の早期発見が重要です。そのためには自己検診とともに、40歳代からは2年に1回のマンモグラフィーが勧められていますし、特に若い方はエコー検査も一緒に受けて頂ければ見落としが少なくなります。


 三番目は治療です。乳がんと言われればまず手術や放射線治療が頭に浮かびますが、それだけで治り切るわけではありません。浸潤がんの場合、局所療法だけでは目に見えないがん細胞がからだの別の場所に残っているかもしれませんので、全身の治療が必要になります。この場合どのようなお薬が効くのかなど、がん細胞の性質に応じた薬物治療(ホルモン療法や化学療法など)を受けることが再発の予防につながります。


 最近では術後の再発予防や進行した乳がんに対しても新しい薬剤が次々に開発され、使用できるようになってきました。また乳房全切除術後のシリコンインプラントによる乳房再建や家族性乳がん卵巣がん症候群の遺伝子検査も保険診療で受けられます。近年、乳がんの治療はステージだけではなく細胞のタイプ、遺伝子の情報をもとに患者さんと相談しながら多くの選択肢の中から治療法を選ぶ時代になりました。医師だけではなく看護師さんや薬剤師さんなど多くの職種の方々との良好な関係が保て、しかもガイドラインに従った治療が受けられる医療機関での診療をお勧めします。