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リウマチブログ

2024/04/17レポート

3/3市民公開講座~質疑回答~

3月3日 市民公開講座が京都駅前の会場で開かれました。風は少し冷たかったですが、晴天に恵まれました。会場とインターネット双方とも多くの方々にご参加いただき、誠にありがとうございました。会場での質疑応答を一部ですが紹介いたします。会場では十分にお答えできなかった部分には、この場で補足させていただきます。

【質問】
リウマチの疑いがある場合、内科・整形外科・膠原病外来のどれをまず受診するのがいいですか?

【リウマチ科 駒野先生からの回答】
 かかりつけ医などで、「関節リウマチが疑われる」と言われた場合には、リウマチ専門医がいる施設かどうかは、下記のリウマチ学会のウェブサイトから確認することができます。リウマチ専門医のうち内科系医師は関節リウマチを含む膠原病の診療も行っていることが多いと思います。整形外科系のリウマチ専門医は、関節リウマチ患者さんの手術を行うほか、多様な整形外科疾患の知識をもっています。内科系・整形外科系のリウマチ専門医はそれぞれに得意とする分野があるため、関節リウマチや膠原病の患者さんを、協力しながら診察しています。
リウマチ専門医・指導医・施設検索(ryumachi-net.com)

【質問】
 リウマチでは様々な感染症にかかりやすいとのことですが、健康な人と比べてどれくらいリスクが増すのでしょうか?

【リウマチ科 駒野先生からの回答】
 ご質問のとおり、リウマチ患者さんは感染症リスクが高い、ということが広く知られています。しかし、リウマチ患者さんの感染症リスクは健康人と比べてどのくらい高いのか、数字でお答えするのは難しいです。誤解を恐れずに言うと2倍程度と言えるでしょうが、実は感染症へのかかりやすさや重症化しやすさに関しては、個人差が非常に大きいのです。
下記に感染症リスクに影響する因子について紹介しますので、参考にして下さい。

=感染症リスクに影響する主な因子=
リウマチの病勢(高いほど良くない)、加齢、長期のステロイド薬投与、免疫抑制薬の種類。
慢性の肺疾患(慢性気管支炎・肺気腫・間質性肺炎など)、腎臓の働きの高度低下、糖尿病(特に血糖値がコントロールされていない状態)などの合併症、低栄養、過度の飲酒、喫煙、介護がひつような状態かどうか、生活環境・衛生状態・生活スタイルなど。

=感染症リスクを下げる主な対策=
□リウマチの病勢をコントロールする(寛解・低疾患活動性になるよう治療する)。これは慢性炎症による体力の消耗や関節機能低下をストップさせるためとても重要です。
□帯状疱疹・肺炎球菌による感染症(主には肺炎)・インフルエンザ・新型コロナウイルス感染症については、不活化ワクチンの接種を受ける。
□栄養状態の改善と活動的な生活

メトトレキサートや生物学的製剤・JAK阻害薬による治療の際には、肝炎ウイルス・結核に関しては、スクリーニング検査が行われ、必要に応じて発症予防策がとられます。
治療中は、肺炎・腎盂腎炎・蜂窩織炎・帯状疱疹などの病状が重くなりやすいので、体調に変化があった場合には我慢せず、これらの治療薬を一旦止めて、早期に受診するか主治医に相談する必要があります。


【質問】

リウマチの診断は受けていませんが、特に朝両手指・手のこわばりがあります。
その時は、指を自動・他動的に動かした方が良いのでしょうか?温めた方が良いのでしょうか?

【手外科センター 岸田先生からの回答】
 朝の両手指、手のこわばりの原因は、関節リウマチ以外にも、腱鞘炎であったり、変形性関節症であったりと様々あります。症状が持続するならまずは、手外科外来を受診し、原因を検索した上での対応が望ましいと考えます。手指運動を自分でされるなら、関節に負担がかかりにくくするために一度温めてから行うようにしてもらうと良いです。

【作業療法士 園田先生からの回答】
 まず自動運動と他動運動の違いについて説明します。
自動運動は自分の力で動かすことで、他動運動は反対の手で押さえ込むことです。
自動運動の方が関節への負担は少ないので、、まずは自動運動を行う方が望ましいです。
温める事も痛みを和らげる効果もあるのでお風呂と同じ程度の温度で温めると良いと思います。
 ますは指が固まる前に受診をして診断を受けてから、治療方針を決めることが重要だと思います。

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