武田病院グループ一覧
文字サイズ
  • 標準
  • 拡大
背景色
  • 標準

075-671-2351

リウマチブログ

2022/10/31レポート

新型コロナウイルス感染について

 朝夕は10度以下になりますが、日中は暖かい日差しがあります。京都のイチョウ並木も黄色に色づいてきました。
四条河原町や東山辺りは以前よりも人混みが多く、観光で訪れる方も増えてきました。紅葉は、近所の山や庭木でも少しずつ進んでいますね。
 さて、9月には感染者数が減って少しホットしていたのですが、また少しずつ新型コロナウイルスが増え始めてきました。これからは普通の風邪や喘息の悪化、インフルエンザ等にも注意が必要な季節です。
 風邪症状や熱が出た時には発熱外来等にまず電話相談する方が多いと思います。リウマチ科の主治医に直ぐに相談出来ない場合もあるでしょう。当院の患者さんの場合、発熱外来で「新型コロナ陰性」でしたが、後日尿路感染とわかった方が複数名います。また、喘息の悪化と肺炎を合併し患者さん自身の機転でリウマトレックスを休薬出来ていた方もいました。
 そこで、この冬に向けて気をつけていただきたい点を二つご紹介します。
 ①新型コロナ以外の感染症である可能性:尿路感染症(腎盂腎炎)は発熱以外の症状が無い場合があり、診断のためには尿検査が必要です。
腰痛や嘔気が症状という場合もあります。治療薬は抗生物質投与と十分な水分補給ですが、ご高齢の場合は診断された時点で既に数日間食事がとれていなかったり、脱水になっていたりという場合があります。他にも、自分では見えにくい足やお尻、腰、背中の皮膚病変については、電話診療や屋外等で行われる発熱外来では気づかれにくい症状です。帯状疱疹や蜂窩織炎である場合もあるためお家の方や診察時に観察を依頼しましょう。
 ②免疫抑制薬について:体調が悪い時にはリウマトレックス(メトレート、メトトレキサート)は中止しましょう。生物学的製剤の自己注射も延期です。そのうえで早めにリウマチ医を受診あるいは電話相談しましょう。他にも免疫抑制薬に分類される主な薬はJAK阻害薬(ゼルヤンツ、オルミエント、スマイラフ、リンボック、ジセレカ)、プログラフ(タクロリムス)があります。
                                     リウマチ科医長 駒野 有希子

ページトップ