13. コラーゲンと骨のお話

コラーゲンと聞くとお肌や美容の話かと思われるかもしれませんが、今日は骨の話です。
といっても、お肌の老化と骨の老化(骨粗鬆症)は共通点も多く、あながち無関係とは言えませんが、、、、、、、

さて、「いつの間にか骨折」といわれたような背中の骨折は 骨が「すかすか」に弱くなること(骨粗鬆症)が原因ですが、骨粗鬆症は一種の老化現象であり進行を完全に止めることはできません。ただ病的に進むと 背中以外にも太もも(大腿骨)や手首などの大切な骨がちょっとしたケガで、骨折しやすくなります。骨粗鬆症の進行をすこしでも遅らせるためにはどうしたらいいでしょうか。まずは骨の作りから説明します。

骨のつくりはどうなってるのでしょうか。

骨をブロック塀につかわれているような鉄筋コンクリートに例えると 外側のコンクリートに相当する部分がカルシウムで、鉄筋に相当する分がコラーゲンといえます。大雑把に言うと骨はコンクリート部分(カルシウム、ハイドロキシアパタイト)と鉄筋部分(コラーゲン)が半分半分で成り立っています。

骨の強さはどうやって決まるか

病院などで骨密度を測定されたことがあるかもしれませんが、ざっくりいうと骨密度はこのコンクリート部分がどれくらい強いかを見ていることになります。実際の骨の強さは鉄筋部分(コラーゲン)も大きくかかわっているのですが、これを現在の健康保険にみとめられた方法でしらべることは困難なので、できるだけ鉄筋部分を劣化させないことが大切なのです。つまり骨を強くするには コンクリート部分と鉄筋部分をいかに丈夫に保つかがポイントになるのです。

鉄筋部分(コラーゲン)は劣化する!

鉄筋は保存状態が悪い(海沿いでの塩害など)と劣化(さびる)するように、コラーゲンも状況により老化していきます。少し専門的になりますが、骨の中ではたくさんのコラーゲン同志はお互い小さな架け橋で結ばれていてしなやかさを保っているのですが、体に有害物質がふえるとこの架け橋が無秩序になり骨を硬くもろくしてしまう悪玉になることがわかっています。ここでいう有害物質とは体の中にある余分な糖分とたんぱく質がくっついてできた終末糖化産物という老化物質のことです。しわ、たるみ、お肌の老化に詳しい方なら、なーんだそれ、AGEのこと?ってピーンと来たと思いますが、そうAGEのことです。
鉄筋(コラーゲン)の状態をよくするためには
悪玉の架け橋が増加するのは性ホルモンの減少、加齢、糖尿病や腎不全、慢性閉塞性肺疾患、動脈硬化の危険因子、またビタミンB6、B12や葉酸の不足などが原因とされています。このなかで、ご自身で予防できるものは、糖分(糖質)をとりすぎない、タバコを吸わない、野菜をとる、血圧を正常にする、ことなどです。
またこのコラーゲンの状態をよくするためにはる副甲状腺ホルモン製剤のほかに選択的エストロゲン受容体モジュレーター(SERM)やビタミンD製剤なども有効とされています。

コンクリート部分(カルシウム)を強くするには

食事からカルシウムとタンパク質、野菜をしっかりとる、やせない、太陽によくあたる、運動を適宜おこなうなどが有効とされています。

ちなみに市販されているコラーゲンのサプリ(生コラーゲン??)などを飲まれても、残念ながらお肌も骨も丈夫になることはないと思います。コラーゲンを増やすのに王道はなく、良質のたんぱく質(魚、肉(鳥、豚、牛)、卵、大豆など)をたっぷりとることをおすすめします。

脳神経外科 川西 昌浩