【Iru・miru 健康通信】「排尿障害」(武田病院 泌尿器科 部長 河瀬 紀夫)
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Q. 症状や原因は?
排尿障害は、尿が出にくい、尿の勢いが弱い、残尿感がある、トイレが近いなどの排尿に関するさまざまな症状の総称です。男女ともに年齢を重ねるにつれて増加する傾向があります。原因として多いのは加齢などによるぼうこう機能の低下が挙げられます。また脳梗塞などの中枢神経疾患、糖尿病などに伴う末梢神経障害によってぼうこうへ正常に排尿の指令が伝わりにくくなり、排尿障害が起きることもあります。その他にも、男性では前立腺肥大症、女性では出産・加齢に伴う骨盤底の機能不全なども原因となります。
Q. どんな検査をするの?
外来では、まず症状を詳しく伺います。国際前立腺症状スコア(IPSS)や過活動ぼうこう症状スコア(OABSS)などの質問票を用いて症状を客観的に評価します。我々が患者さんの排尿の状態をより良く知るため、排尿日誌を付けていただくことがあります。これは丸1日の飲水量、排尿量を時刻も含めて記載していただく日誌で、少々手間ではあるのですが、排尿異常の原因を推察することができます。残尿量は主に超音波(エコー)検査で確認しています。排尿後の残尿量は50ml未満ぐらいが正常で、100ml以上ある場合はぼうこう炎を繰り返したり、腎機能低下につながる危険性があります。
Q. 治療方法は?
まずぼうこうの出口や尿道の緊張をゆるめたり、ぼうこうの収縮力を高めて尿を出しやすくする内服薬を処方し、エコーや簡易式残尿測定器で残尿量の変化を確認します。薬で十分な改善が得られなければ、内視鏡検査で尿道やぼうこうの状態を調べます。男性の場合、前立腺が肥大して尿道を強く圧迫していることがあり、その場合は手術も考慮されます。当院では体への負担の少ない前立腺吊り上げ手術を導入しており、特殊な糸で前立腺部尿道を広げます。手術時間は30分~1時間程度で済み、合併症などで従来の内視鏡手術が適応でない方にも施行することがあります。気づかないうちに残尿が増え放置すると、全く尿が出なくなったり、尿路感染を併発して救急搬送される方もいます。症状が軽くてもまずは専門の医師にお気軽にご相談ください。

武田病院
泌尿器科 部長 河瀬 紀夫
※医師やスタッフの肩書き/氏名は掲載時点でのものであり、現在は変わっている可能性があります。