記事一覧へ戻る

【Iru・miru 健康通信】「脳動脈瘤」(武田病院 脳卒中センター 部長 定政 信猛)

メディア

Q. 原因や症状は?

 脳動脈瘤とは、脳の血管の一部が弱くなり、風船のように膨らんだ瘤(こぶ)のことを指します。主な原因としては、高血圧、喫煙、加齢、動脈硬化、遺伝的要因や家族歴などが関係しているといわれています。脳動脈瘤そのものは、未破裂ではほとんど自覚症状がありません。しかし、動脈瘤が大きくなると、頭痛や物が二重に見えるなどの症状が現れることがあります。さらに、動脈瘤が破裂すると「くも膜下出血」を引き起こし、突然の激しい頭痛、吐き気、意識障害など命に関わる重篤な症状につながります。くも膜下出血は後遺症を残すこともあり、迅速な治療が必要となります。

Q. 治療方法は?

 脳動脈瘤の治療は、動脈瘤の大きさや場所、破裂の危険性、患者さんの年齢や健康状態などを総合的に判断します。主な治療法は二通りあり、開頭クリッピング術では、頭を開いて動脈瘤の根元をクリップで閉じ、血液が流れ込まないようにします。一方、血管内治療は、足の付け根などから細いカテーテルを入れ、コイルやステント、バルーンなどの器具を用いて動脈瘤を閉塞させる方法で、体への負担が比較的少ない治療として広く行われています。近年では医療技術の進歩により、患者さんの状態や動脈瘤の形に応じて、より安全性に配慮した治療を選択することができます。

Q. 発症前の予防は?

 脳動脈瘤を完全に防ぐことは難しいですが、生活習慣の改善によってリスクを下げることが期待できます。特に、高血圧の管理、禁煙、適度な運動、飲酒や塩分を控え、糖尿病や脂質異常症などの生活習慣病を適切に管理することが大切です。
脳動脈瘤は無症状のまま進行することが多いため、早期発見・早期治療が重要です。武田病院では、脳ドックを受けることができます。高血圧や喫煙習慣がある方、家族に脳卒中の既往がある方はもちろん、健康に不安を感じる方も、定期的に脳ドックや健診を受け、健康管理に役立てましょう。

武田病院

脳卒中センター 部長 定政 信猛

※医師やスタッフの肩書き/氏名は掲載時点でのものであり、現在は変わっている可能性があります。

新着記事