小見山 洋人
- 主任部長
スポーツ整形外科では、捻挫や骨折、靭帯の損傷、テニス肘やランナー膝など、スポーツに関連した「外傷」や「障害」を治療しています。
学生や社会人を問わず、スポーツ選手の治療は一般の場合と異なる点が多いです。通常なら保存療法を行う場合でも、手術と早期リハビリを選択し、1日でも早い復帰を目指すことが少なくありません。
例えば、「この日の試合に出場したい」、「進学が決まっていて、この日までに復帰したい」など、時間的リミットにお応えすることも大事です。
こうした「効率よく、適切に、早く治したい」という患者さんの気持ちに寄り添い、互いに話し合いながら治療プランを提案していくのがスポーツ整形です。
来院される方々の多くは高校生から大学生であり、競技レベルが向上することで多少無理をしてしまい、怪我・障害に至ってしまったケースが多いです。なかでも、サッカー、ラグビー、アメフト、バレー、バスケットなど、集団球技における靭帯損傷、半月板損傷が目立ちます。
スポーツが出来ない、日常生活に支障が生じるというだけでなく、場合によっては進学・進路に影響することもあるでしょう。こうした時、私たちは患者さんに寄り添うことによって、落ち込みなどの精神面に対してもサポートし、前向きに治療に取り組んで頂けるようにチーム全力でナビゲートします。
京都駅前に構える当院は、通学・通勤に便利な場所にあり、リハビリ通院においても最適な環境にあります。今後とも、患者さんの「早く復帰したい」という気持ちを尊重し、日々医療の質向上に努めてまいります。
スポーツ外傷 | 脱臼、骨折、捻挫、靭帯損傷、肉離れなど |
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スポーツ障害 | テニス肘、ランナー膝、足底筋膜炎、疲労骨折などの繰り返し動作で生じるもの |
スポーツ全般 | 野球・サッカー・バレーボール・バスケットボール・ラグビーなど、さまざまな種目の治療に当たっています |
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膝のけがは、捻挫や打撲で生じ、靭帯やクッション(軟骨、半月板)などの関節内の損傷と、スジ(腱、靭帯)や筋肉などの関節外の損傷に分かれます。特に、関節内にある前十字靭帯や半月板は自己修復能力が低く、損傷を受けると多くは手術が必要になります。
前十字靭帯は、大腿骨(ももの骨)と脛骨(すねの骨)を関節内でつないでいる靭帯で、膝のぐらつきを防ぐ働きを持ちます。前十字靭帯は自己修復能力が低いため、膝の捻挫や打撲で一旦損傷を受けると緩んだり切れたりした状態のまま治癒し、踏ん張れずに膝くずれを起こす原因になります。放置すると、関節内のクッション(軟骨、半月板)の損傷を引き起こし、若いうちに変形性関節症(軟骨と半月板がすり減り、骨がO脚に変形する)へと進展する可能性があります。このため前十字靭帯損傷では、他の部位から採取した腱を使い、移植する手術が必要になります。
一方、半月板は関節内の軟骨と軟骨の間に存在し、荷重や衝撃から軟骨を守る働きをします。半月板も自己修復能力が低いため、膝の捻挫や打撲で損傷を受けると破れた状態のまま関節内ではさまり、痛みを伴うひっかかり(ロッキング)を起こす原因になります。こちらも放置すると若いうちに変形性関節症へと進展する可能性があります。このため半月板損傷では、特殊な器具を用いて半月板を修復または切除する手術が必要になります。膝の捻挫または打撲で、痛みを自覚されましたら早めにご来院下さい。
前十字靭帯損傷 | 関節内の靭帯が損傷し、踏ん張れずに膝くずれを起こす |
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半月板損傷 | 軟骨を守るクッションが損傷し、一部が関節内ではさまる |
関節鏡視下手術は、傷が小さく膝への負担が少ないため、手術後の回復が早い優れた手術です。
前十字靭帯損傷や半月板損傷などの関節内のけがは関節鏡視下手術が有効であり、前十字靭帯再建術や半月板手術では専門的な技術が必要です。私たちは患者さんや選手一人ひとりの競技レベルやけがの重症度に応じて手術方法の選択や適切なタイミングなどを判断し、専門的な治療を提供いたします。
詳しくは外来でお気軽にご相談ください。
前十字靭帯再建術 | 他の部位から腱を採取し、骨に開けたトンネル(骨孔)に移植する |
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半月板手術 | 特殊な器具を用いて損傷したところを修復または切除する |
前十字靭帯再建術は、ハムストリングス(ももの裏)などの他の部位から採取した腱を移植用の靭帯に加工し、大腿骨と脛骨に開けたトンネル(骨孔)に移植、固定することで本来の位置に前十字靭帯を再建する手術です。
手術後は専門的なリハビリテーションで可動域訓練や筋力トレーニングを継続的に粘り強く行うことが非常に大切です。術後6カ月から1年程度でスポーツや重労働への復帰を目指しますが、再受傷には細心の注意が必要です。
半月板手術は半月板の損傷したところを治療する手術で、縫合術と切除術に分かれます。
半月板は荷重や衝撃から軟骨を守るクッションの働きを持ちますが、自己修復能力が低いため、可能な限り温存できる方法を選択します。一般的に、血流の良い外側の縁の損傷では縫合術を、血流の悪い内側の縁の損傷では切除術を選択しますが、切除する半月板は最小限(部分的)にとどめます。
半月板縫合術 | 専用の器具で損傷したところを縫い合わせる |
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半月板切除術 | 特殊な器具で損傷したところだけを最小限(部分的)に削り取る |
スポーツ愛好家からトップアスリートまで
患者さんの競技レベルに応じた
スポーツリハビリテーションをご提供
当院では、スポーツを行う患者さんを対象としたリハビリテーションを提供しています。
部活動を行う小学生~大学生はもちろん、スポーツ愛好家からトップアスリートまで患者さんの競技レベルに応じて、手術前後から競技復帰まで、動作解析装置、床反力計、筋電計などを用いて詳細に全身状態を評価します。抽出された問題点については、各競技の特性に合わせた治療・訓練を提供します。
また、再発予防にまで目を向け、スポーツをする方々や指導者、ご家族が安心できるように、医学的視点から皆さんをサポートしていきたいと考えています。
屋内でありながら公道でペダルを踏んでいるかのような臨場感を体感出来る機種であり、意欲を高め楽しみながらエクササイズに取組んで頂けます。
ビデオカメラとフォースプレートによる影像をリアルタイムに表示でき、動作自体を客観的に評価出来る機器です。
スポーツや運動に適した筋力、リハビリ効果があるか等の運動機能を評価する機器です。計測結果を数値化でき、レポートとして出力し患者さんの意欲を引き出すツールとしても使用します。
診療時間
9:00〜12:30
受付時間 8:00~12:00
14:00〜16:00
受付時間 13:00~16:00
日曜・祝日・
年末年始(12/30~1/3)
※急患は24時間受付
※診療科によって異なります。診療担当表をご参照下さい。
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