下肢動脈・腹部大動脈外来

概要

動脈硬化による血管疾患に対し、専門的な診断・治療を行っています。
関連診療科とも連携し、患者さん一人ひとりに適した医療を提供しています。

外来診療表

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末梢動脈外来(下肢閉塞性動脈疾患)

概要

末梢動脈疾患(PAD)の中の下肢閉塞性動脈疾患(LEAD)/下肢閉塞性動脈硬化症(ASO)は、足の動脈が動脈硬化により狭くなったり詰まったりすることで血流が低下する病気です。
進行すると、歩行時の痛み(間欠性跛行)や安静時の痛み、潰瘍形成へと進行し、重症例では足の切断に至ることもあります。

当外来では、早期診断からカテーテル治療を含めた専門治療まで一貫して行います。
また当院では、このような患者さんを背景に生じた重症虚血肢(CLTI)による下肢潰瘍・壊疽などの創傷の治癒を目指すフットケア外来も展開しています。

症状

  • 歩行時の下肢の痛み(一定距離で痛みが出現し、休むと改善)
  • 足の冷感、しびれ
  • 皮膚の色調変化(蒼白・紫色)
  • 爪や皮膚の変化(乾燥、脱毛)
  • 傷が治らない、潰瘍や壊疽
  • 重症例では安静時でも痛みが出現
  1. 無症状

    無症状

    自覚症状はほとんどありません。

  2. 間欠性跛行

    間欠性跛行

    歩くとふくらはぎや太ももが痛くなり、休むと楽になります。

  3. 安静時痛

    安静時痛

    じっとしていても足が痛く、夜間に痛みが強くなることもあります。

  4. 重症虚血肢(CLTI)

    重症虚血肢(CLTI)

    壊疽や潰瘍などの重症虚血肢(CLTI)は、切断を回避するために早期の治療が重要です。

検査

  • ABI検査(足関節上腕血圧比)
    • ABI検査

      足首と上腕の血圧を比較し、下肢への血流低下の有無を評価します。
      スクリーニング検査として広く行われ、動脈硬化の程度の把握にも役立ちます。

  • 皮膚灌流圧(SPP)検査
    • SPP検査

      足の皮膚の微小循環を測定し、組織への血流状態を評価します。
      潰瘍や創傷が治癒する可能性の予測に有用で、重症虚血肢の評価にも役立ちます。

  • 下肢動脈エコー(超音波検査)
    • 下肢動脈エコー

      超音波を用いて、下肢動脈の狭窄や閉塞の有無を確認します。
      血流速度や血管壁の状態もリアルタイムで評価でき、非侵襲的に検査可能です。

  • 造影CT/MRI
    • 造影CT/MRI

      造影剤を用いて血管を立体的に描出し、病変範囲を詳しく評価します。
      狭窄・閉塞部位や石灰化の程度を把握でき、治療方針の決定に役立ちます。

  • 血管造影検査(DSA)
    • DSA

      カテーテルを用いて造影剤を注入し、下肢血管を詳細に描出します。
      病変を直接確認できるだけでなく、そのまま治療することも可能です。

治療

  1. 保存的治療
    • 保存的治療
      生活習慣改善

      運動療法は、歩行運動など無理のないペースで継続的に体を動かすことが大切です。食事療法は、塩分や脂質を控え、野菜や魚を積極的にとってください。バランスの良い食事を心がけましょう。禁煙は、血管の悪化を防ぎ、治療効果を高めます。また、体重や血圧血糖、脂質の管理を定期的に行って目標値を維持しましょう。

      薬物療法

      抗血小板薬、抗凝固薬、脂質改善薬、血流改善薬などを使用します。
      医師の指示に従い、継続的に内服しましょう。

  2. カテーテル治療(ステント留置術)

    狭くなった下肢動脈にステントを留置し、血流を改善します。

    1. ステント留置治療前

      治療前

      造影検査で狭窄部位を確認します。

    2. ステント留置展開中

      ステントを留置(展開中)

      バルーンを拡張し、ステントを狭窄部に留置(展開)します。

    3. ステント留置後

      ステント留置後

      ステントが血管壁に固定され、血流が改善します。

    ステント治療のメリット

    • 傷が小さく、体への負担が少ない
    • 入院期間が短く、早期の社会復帰が可能
    • 血流を確保し、症状の改善や信仰の抑制が期待できる
  3. カテーテル治療(薬剤溶出性バルーン(DCB)治療)

    薬剤(再狭窄を予防する薬)が塗布されたバルーンで血管を拡張し、再狭窄を抑制します。

     

    1. DCB治療前

      治療前

      造影検査で狭窄部位を確認します。

    2. DCBバルーン拡張

      バルーン拡張(薬剤塗布)

      薬剤が塗布されたバルーンを拡張させ、血管を広げます。(薬剤が血管壁へ移行します)

    3. DCBバルーン拡張後

      バルーン拡張後

      バルーンを収縮させ、カテーテルを抜去します。血流が改善します。

    DCB治療のメリット

    • ステントを残さないため、将来の治療やバイパス術の妨げになりにくい
    • 金属を体内に残さない
    • 再狭窄のリスクを低減(薬剤により内膜増殖を抑制)

     

    ※治療の流れや使用するデバイスは、病変の性状や患者さんの状態により異なる場合があります。

  4. 外科手術(バイパス術)
    • 外科手術

      重症例などには、バイパス手術をします。
      バイパス手術とは、狭くなったり詰まってしまった血管を迂回するために、新しい血液の通り道(バイパス)を作る手術です。

      自家静脈グラフトを使用し、足への血流を改善します。主に使われる部位は、足の大状剤静脈や、膝の裏の静脈などです。

      下肢血管の治療はさまざまなアプローチする治療が可能であり、患者さんの状態や病変に応じて最適な治療を提案します。気になる治療方法があれば、是非お気軽にお尋ねください。

腹部大動脈瘤

概要

腹部大動脈瘤(AAA)は、腹部の大動脈が動脈硬化などにより拡張し、こぶ状になる病気です。
多くは無症状で経過しますが、径が大きくなるにつれて破裂のリスクが上昇します。
破裂した場合は致死率が非常に高いため、早期発見と適切なタイミングでの治療が重要です。
主に高齢男性や喫煙歴のある方に多くみられます。

当外来では定期的なフォローと適切な治療介入を行います。

症状

  • 小さなうちは自覚症状がないことがほとんどで、健康診断やほかの検査で偶然見つかることが多い病気です。定期的な検査で早期に発見することが大切です。
  • 腹部の拍動性腫瘤は、おへその周りに拍動するしこりを触れることがあります。
  • 腹部や背中の痛みは、瘤が大きくなると、お腹や背中に鋭い痛みや重苦しさを感じることがあります。

  • 圧迫による症状は、周囲の臓器や血管を圧迫することで、食欲不振・便秘・むくみ・足のしびれなどが起こることがあります。

  • 突然の激しい腹痛・背部痛、血圧低下、ショックを呈します。命に係わる危険な状態であり緊急の治療が必要になります。
  1. 無症状

    無症状

    多くの場合は自覚症状もなく無症状です。

  2. 拍動性腫瘤

    腹部の拍動性腫瘤

    おへその周りに拍動するしこりを触れることがあります。

  3. 背部痛

    腹部や背中の痛み

    瘤が大きくなると、お腹や背中に鋭い痛みや重苦しさを感じることがあります。

  4. 圧迫による症状

    圧迫による症状

    瘤が大きくなると、お腹や背中に鋭い痛みや重苦しさを感じることがあります。

  5. 破裂のサイン

    破裂のサイン(緊急性が高い症状)

    瘤が破裂して出血すると命に関わる非常に危険な状態です。

検査

  • 腹部超音波検査(エコー検査)
    • 腹部エコー

      簡便で体への負担が少なく、繰り返し可能な検査です。
      お腹にゼリーを塗り、超音波の反射を利用して大動脈の直径を測定し、瘤の有無や大きさを評価します。


      メリット

      • 痛みがなく、放射線被ばくもありません。
      • 短時間で結果がわかります。
      • 検診や外来でのスクリーニングに適しています。
  • CT検査(造影CT)
    • CT検査

      大きさ、形状、分枝血管との関係を詳細に評価することが可能です。X線を使って体の断面を撮影し、大動脈や周囲の臓器の状態を詳しく調べます。また定期的な拡張の評価にも一般的に使用されます。


      メリット

      • 瘤の大きさや形、広がりを正確に評価できます。
      • 周囲の臓器や血管との位置関係も把握できます。
      • 破裂のリスク評価や治療方針の決定に役立ちます。

治療

  • 経過観察(小さな場合)

    小さい瘤は定期的に画像フォローします。

    一般的に5cm以上で治療を検討しますが、年齢・全身状態・瘤の形・リスクなどを総合的に考慮して判断します。

     

    1. 経過観察初回

      初回

    2. 経過観察数年後

      数年後

  • カテーテル治療(EVAR)

    拡張した血管に人工血管(ステントグラフト)を留置し、瘤への血流を遮断し、破裂を予防します。
    カテーテルでの治療であり低侵襲に治療できることがメリットです。

    金属製の網目状のステントと、人工血管(グラフト)が一体となったステントグラフトは、血管の内側から挿入して、瘤を内側からカバーします。

    1. EVAR治療前

      治療前

      血流が瘤内で滞留し、壁に負担がかかっています。

    2. EVAR治療後

      治療後

      ステントグラフトにより、瘤への血流が遮断されます。

      ※生成AIによって作成したイメージ画像を使用しています

  • 外科手術(人工血管置換術)

    開腹(お腹をメスで切開)して人工血管に置き換える治療で、侵襲度は高くなりますが確実な方法です。

    患者さんの年齢、全身状態、解剖学的条件を考慮しながら、患者さんに合った治療を提案します。

    1. 外科手術治療前

      治療前

      瘤を確認します。

    2. 外科手術治療後

      治療後

      瘤を切除し、人工血管に置き換えます。

      ※生成AIによって作成したイメージ画像を使用しています

※このページの画像は、生成AIによって作成されたイメージ画像を使用しています

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受付時間 8:00~12:00

午後

14:0016:00

受付時間 13:00~16:00

休診

日曜・祝日・
年末年始(12/30~1/3)

※急患は24時間受付

※診療科によって異なります。診療担当表をご参照下さい。

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