武田病院グループ一覧
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たけだ膠原病リウマチクリニック

培養脂肪幹細胞を用いた治療

01

変形性膝関節症に対する治療の目的及び内容

目的

ご自身の脂肪組織を採取し、培養して充分に数を増やした脂肪幹細胞を膝の関節腔に注入することによって、患部の痛みの軽減など、変形性膝関節症の症状を改善することを目的とします。

内容

本治療では、下腹部、背部、臀部または大腿部を、局所麻酔の下で3~5mm程度切開し、0.5~1g程度の脂肪組織の切片を採取、または5~20ml程度の脂肪を吸引して採取します。
採取した脂肪組織は、厚生労働省に許可された製造委託先の細胞培養加工施設(※)へ送られ、数週間かけて必要な細胞数になるまで増やした後凍結保存されます。
培養した脂肪幹細胞は、投与日に合わせ当院に送られ、症状が見られる膝の関節腔に注射投与します。

※セルポートクリニック横浜CPC(株式会社カネカグループ) 施設番号:FC3140003

01

再生医療等に用いる細胞について

本治療では、ご自身の脂肪組織を培養することによって得られる脂肪幹細胞を使用します。脂肪組織由来の培養幹細胞は、増殖能・多分化能・サイトカイン多分泌能、免疫抑制能を持つ細胞であり再生医療への応用が期待されています。これらの細胞や細胞が分泌するサイトカインが作用して、炎症を抑えることにより痛みを軽減すること、幹細胞によって軟骨再生が促されるなど効果が期待できます。

01

脂肪採取・加工・投与

STEP01 

脂肪組織の採取(手術室兼細胞調整室)【所要時間30分程度】

脂肪組織は、局所麻酔の後、下腹部、背部、臀部または大腿部を約3~5mm切開し、0.5~1g程度の脂肪組織切片を採取、または5~20ml程度の脂肪を吸引採取します。
切開部は自然に溶ける糸で皮下縫合し終了します。抜糸の必要はありません。脂肪組織を採取した部位は皮下出血斑と腫れを生じますので、局所の安静保持と圧迫のため、腹帯・ストッキング・ガードルなどを使用します。術後の痛みには、鎮痛薬を処方します。なお、治療当日は飲酒をお控えください。
採取後は充分な休息を取った後、帰宅可能であると医師が判断した上で帰宅していただきます。

STEP01

STEP02 

脂肪組織の加工【所要時間:約6~7週間 ※個人差があります】

採取した脂肪組織は、製造委託先の細胞培養加工施設へ送られ、数週間かけて必要な細胞数になるまで増やした後、凍結保存されます。
培養した幹細胞は医師と相談の上決定した投与日に合わせて当院に送られます。

STEP02

STEP03 

培養脂肪幹細胞の投与(手術室兼細胞調整室)

事前に決定した投与日当日に、培養した幹細胞が当院に送られてきます。患部である膝の関節腔に注射を行います。注射後は15分程度、そのままの体位で安静にしていただきます。

STEP03

STEP04 

投与後

充分な休息を取った後、帰宅可能であると医師が判断した上で帰宅していただきます。 幹細胞を注射した部位は、絆創膏、ガーゼなどで1日程度被覆保護し過ごしていただきます。なお、治療当日は飲酒をお控えください。

STEP04

01

変形性膝関節症治療の副作用

本治療を受けることによる危険としては、脂肪組織の採取部位に腫れや痛みを生じますが、1~2 週間で軽快します。また皮下出血により皮膚が紫色~黄色に見えることがありますが、自然に吸収されて2~3週間くらいで正常な皮膚の色に戻ります。また、脂肪組織を採取した部分の皮膚表面に凹凸が出ることがありますが、丁寧にマッサージをすることで平らになってきます。
その他、関節腔内への投与に伴い、注射部位の腫れや痛みなどの軽微な事象が報告されていますが、いずれも治癒しており、処置が必要であったり、後遺症が残る可能性があったりするような重大な副作用や健康被害は報告されていません。

治療の流れ

武田病院グループの各専門分野が連携し対応いたします。

01

予約 (康生会武田病院)

まずは「康生会武田病院」にてお電話でご予約ください。

予約 予約

02

受診 (康生会武田病院)

膝再生医療外来にて問診・診察。
レントゲンの結果からこの治療法の適応かどうかを判断します。

03

検査 (梶井町放射線診断科クリニック)

患部のMRI撮影。高度な医療を提供するために設立された画像診断専門のクリニック。
経験豊富な放射線科専門医とスタッフが診療!

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04

施術 (たけだ膠原病リウマチクリニック)

局所麻酔を行い脂肪を採取。採取後は休息を取って帰宅。
採取した脂肪は、製造委託先の細胞培養加工施設で数週間(約 6 ~ 7 週間)かけて培養されます。培養後の脂肪幹細胞は、投与の日まで凍結保存。
詳しい施術の流れはこちら

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05

施術 (たけだ膠原病リウマチクリニック)

事前に決定した投与日に来院していただき、培養した脂肪幹細胞を関節腔内注射で投与。

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処置後(康生会武田病院)

治療後は経過観察のため、1週間後、1か月後、3か月後、6か月後、12か月後にご来院ください。

費用について(自費診療)

片膝施術
(約3,000万個)
1,195,000円(税込)
両膝同時施術
(約5,000万個ずつ)
1,735,000円(税込)
片膝施術(約1億個) 1,587,500円(税込)

※康生会武田病院での診察、梶井町放射線診断科クリニックでのMRI、たけだ膠原病リウマチクリニックでの施療費を含みます