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たけだ通信 No.101 (11月発行)

武田病院グループ副理事長 武田道子

医療界に於ける男女共同参画

photo_fukurijicho.jpg【エッセー】
武田病院グループ 副理事長
康生会武田病院 名誉院長
社会福祉法人 青谷福祉会 理事長
 武田 道子

■医療界に於ける男女共同参画

今、医療界に於いては、男女共同参画を推進する為には、男性医師の意識改革が求められて居ります。医師が男女共に医師としての務めを、全う出来るように努力して行かねばなりません。地域医療の崩壊が案じられる中、女性医師の力が期待されています。医療界で一番多いのは女性であります。看護職は昔から女性の仕事でしたが、今や男性の看護師も増えてまいりました。看護教育機関では、定員80名中12〜13名が、男性になりました。仕事面では、男女差は殆んどなく、適材適所でうまく行っているように思われます。女性医師もすべての診療科に居られ、医師の30%位を占めるようになりました。

しかし昔は、女医には厳しい環境だったように思います。それは、世間の視線だったと思いますが、私達は卒業の時、男性医師より多く、ベッドサイドへ行きなさいと云われました。今でも、中央の医師会役員に女医が殆んどいないのは、厳しさの名残なのでしょうか。管理職も少いと思いますが、それでもどの診療科にも部長、医長として、活躍して居られます。女性には、結婚・出産・子育てと親の介護と云う大役があり、家庭に入ってしまう方も多くありますが、女性医師支援センターの取り組みやバンクの運用も行われるようになりました。復帰した時には、働き方を変えて仕事を継続することは、上司・同僚・家族、更に社会と云った周囲の理解、協力がなければ成り立たないのです。

老人も子供も社会で、と云う時代になりつつあります。子育て支援制度で、長くお休みがとれます。短時間正社員制度、チーム医療やシフト制、地域連携等いろいろの形態で職場復帰を進められる時代になりつつあります。

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私共の病院グループでは、24時間の保育を行って居り、安心して仕事が出来るようになって居ります。乳児期からでも、勤めようと思われる方は、哺乳時間もとれます。お一人の夜間保育でも、保母は2名必要です。現在では、京都市からの依託により、一般の方の病後児保育も行って居ります。そして、一般の保育園のように遠足、発表会、保護者会、親子遠足など又、クリスマス会も行って居ります。これらは、私の経験から必要性を感じ、各病院に設置して居ります。嫁は、子育てと親の介護をするものと云う概念は少しづつ変わってまいりました。

今は長寿の時代、生涯現役で定年の延長はあたり前、今迄の技を若い人に伝えて行っていただければ、景気もよくなります。みんなと働き、唄ったり、笑ったり、そして何よりもみんなで食卓を囲むことこそ、長寿の秘訣です。一刻一秒を争そう世界です。安全な医療システムの持続、チーム医療には、男女共同参画は不可欠であります。もう、男女共同参画はあたり前になる日も近いことでしょう。日本医師会、男女共同参画のフォーラムも行われ、今後更に、推進することが宣伝されました。私共は、折角取得した資格をもって世間に還元してまいりたいと思います。
そしていつ迄も元気でバラ色の人生を送ってまいりましょう。

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