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医仁会武田総合病院の新着情報

2015.09.18 節目となる第50回「医仁会武田総合病院 特別講演会」

京都東南部地域の開業医の先生たちと最新医療情報研修

京都東南部地域の開業医の先生方とともに、最先端の医療情報を共有する第50回「武田総合病院特別講演会」(共催:医仁会武田総合病院、伏見医師会、第一三共株式会社)が9月17日、京都市下京区のホテルグランヴィア京都で開かれ、伏見医師会の開業医の院長など医療関係者70人が熱心な研修を続けました。毎年2回の特別講演会で節目となる年とあって、開式に先立って森田陸司院長から、「この特別講演会は、伏見医師会の先生方と当院の医師がともに出会って、直接、話し合える貴重な機会です。50回目の開催で、25年間も続けてこられたのも、開業医の先生方や地域の方々の支えがあったからです。特に来年から地域包括ケアシステムが推進されますが、急性期病院として当院が役割を果たすには、一層、開業医の皆さんの力添えが大切になってきますので、よろしくお願いします」と挨拶しました。

森田院長.jpg第1部の症例検討では、もり小児科クリニックの森啓之院長が座長を務められ、『病診連携が必要な珍しい小児腹部疾患について』と題して、武田総合病院小児科の杉峰啓憲医長が発表しました。杉峰医長は、「生後3カ月男児の腸重積の疑いのある症例1」として、森院長から、嘔吐など的確な診断の後に当院への紹介があったことを冒頭、報告しました。杉峰医長は、「男児は軽症のウイルス性胃腸炎の発症後に間歇性腹痛を伴うなど、腹部の腫瘤様の病変が診られることから、腸重積とそれによる腸管虚血や全身状態の悪化ではないかと判断、府立医科大学で緊急開腹手術を実施し、捻転を改善するだけで腸管切除は避けることができました」と分析、腸重積の1歳未満の発生頻度は10万人あたり50人に上り、24時間以上経過した場合には腸管の破裂が心配されることから、当院では腹腔鏡で対応している点などを強調しました。そのほか、武田総合病院での手術症例として、「腹部悪性リンパ腫」などについて、画像やイラストを示しながらわかりやすく解説しました。

 森先生.jpg杉峰先生.jpg

 症例検討2部では、コマツ眼科医院の小松正樹院長が座長に担当していただき、武田総合病院眼科の笹田徳子医長から『高齢者眼球破裂の5例』について発表。笹田医長は「開放性眼外傷」のなかで、「急激な眼の圧迫などで眼壁が持ちこたえられなくなって破れることがあり、以前は予後不良とされてきましたが、近年の硝子体手術が急速に進歩したことで回復させるようになりました」と高齢者の眼球障害への福音を報告しました。また、笹田医長は、「超高齢社会を迎えてお年寄りの眼球破裂や閃光の症例が増加すると予想され、認知症の方への対処、転倒予防、慢性結膜炎で眼をこすったり、角膜炎の後の診断については注意していく必要があります」と訴えました。

小松先生.jpg笹田徳子先生.jpg

 

 特別講演では滋賀医科大学整形外科学講座の今井晋二教授が、『五十肩と腱板断裂~疼痛の薬物管理における新知見も含めて~』と題して発表しました。今井教授は冒頭、「インピンジメント症候群」について、肩峰(けんぽう)下面が衝突して発症、野球肩の原因の中で最も多いことを報告。特に、天才だがガラスのエースと称された、元プロ野球中日ドラゴンズの今中慎二選手と、福岡ソフトバンクホークスの斉藤和巳選手に対しての肩峰下除圧術などの治療法を、2人の戦績などエピソードを交えながら分析しました。

 今井先生.jpg藤田先生.jpg

 

今井教授が2007年から担当した全肩関節手術は750例に上り、うち腱板断裂手術は498例、また、29例の直視下での手術や、近年になって増えている内視鏡下での最新の治療法について動画などを用いて解説。特に、「腱板断裂に合併した拘縮に対して、滋賀医科大学で実施している術式とリハビリテーションの組み合わせによって、術後経過や疼痛がなくなるなど極めて良好です」と紹介しました。

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 質疑では開業医の先生から、「糖尿病の方の五十肩に対してステロイド注射の是非について」「経過観察で肩が上った患者さんはそのままでいいのか」「半年間も拘縮を放置していた患者さんへの対応について」といった質問が次々寄せられ、今井教授から丁寧な回答がありました。

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