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ノーベル医学賞受賞の山中伸弥京都大学教授らを招き 『先端医療~治らない病気への挑戦~』フォーラムを京都で開催 武田病院グループの武田隆久理事長が大会長に

2015/03/15 インフォメーション 武田病院グループ

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 日本の最先端医療の恩恵を多くの人々に受けてもらう、先進医療推進機構(AMPO)と京都大学iPS細胞研究所(CiRA)の共催シンポジウム『先端医療~治らない病気への挑戦~』が3月14日、京都市下京区の京都劇場で開かれ、難病と闘う患者さんや家族、医療関係者ら約800人が最新治療技術の今に耳を傾けました。

 

 AMPOは、日本の最先端医療の実際を世界に広め、難病や臓器移殖待機中の人たちに最新治療技術の恩恵を受けてもらうための活動を展開しており、武田病院グループでもこれまでに、脊椎圧迫骨折の椎体形成術に取り組む川西昌浩・医仁会武田総合病院脳神経外科部長、不整脈心筋焼灼術の全栄和・康生会武田病院不整脈治療センター所長、脳梗塞などの血管内治療で著名な滝和郎・康生会武田病院脳卒中センター長が取り上げられています。

 

 フォーラム開催に先立って大会長の武田隆久理事長が、「先進医療推進機構では国内外にかかわらず、最先端の医療技術や治療の現状を医療関係者に周知していただき、その研究成果を治療現場にできるだけ早期に導入するためのサポートとともに、難病や重度の疾患に苦しんでおられる患者さんに、1日も早く治療を実施していただくことが役割です。各分野の研究成果の発表を周囲の方々へ繋げていただくことをお願いいたします」と挨拶があり、講演Ⅰ、東京大学医科学研究所先端医療研究

センター 先端がん治療分野の藤堂具紀教授による「がん治療の革命-ウイルス療法」に移りました。

 

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 藤堂教授は、抗がん機能を有する遺伝子組み換えによるヘルペスウイルスを新たに開発、治療薬(G47△)として昨年末から治験(医薬品承認申請への臨床試験)に臨んでいることを発表しました。

講演Ⅱでは、「重症心不全に対する心筋再生医療の現状と未来」のテーマで、大阪大学医学系研究科心臓血管外科学の澤芳樹教授が、人工心臓や自己筋芽細胞シート、iPS細胞からの治療用細胞シートが今後、重症心不全患者へ大きな福音となることを報告しました。

 

 講演Ⅲでは、京都大学での研究とともに、各国との協同研究に駆け回る京都大学iPS細胞研究所所長の山中伸弥教授が、「iPS細胞が拓くこれからの医療」と題して講演。山中教授は、お母さんが転倒による股関節骨折の治療中で寝たきり防止の大切さや、京都マラソン参加のエピソードなどユーモアを交えながら、iPS細胞によるパーキンソン病の臨床を目前にした高橋淳教授ら、研究センターでの研究成果を披露しました。

 

 また山中教授は、患者さん自身の臓器などからiPS細胞をつくるのには長期間を要するため、健常者から採取した細胞を増殖させる「再生医療iPS細胞ストック」事業や、iPS細胞由来の薬品開発など4つの目標を早期に実現させることと、そのための

一般からの支援を要請しました。

 

 講演Ⅳの京都大学iPS細胞研究所 藤田みさお准教授の「倫理の窓から見たiPS細胞」の講演の後、客席からの質問を受け、重い病気や症状に苦しんでいる患者さんや医療関係者の問いに対し、各講演者が丁寧に応えました。


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