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第19回糖尿病市民公開講座が開催されました

2014/09/03 インフォメーション 武田病院

■第19回「武田病院グループ糖尿病市民公開講座」
 患者さんら市民の皆さん150人
 国民病としての糖尿病治療のために熱心に学ぶ

010kaijo140824s.JPG心臓や脳血管障害などの大きな危険因子とされる糖尿病の最新治療と予防などについて研修を深める第19回「武田病院グループ糖尿病市民公開講座」(武田病院グループ、日本イーライリリー株式会社共催)が8月24日、京都市下京区のメルパルク京都で開かれ、これまで最も多い150人の参加者が、食事や運動を含めた治療の現状や療養上の注意について研修を深めました。



002zushik140824s.JPG001kuzuyad140824s.JPG最初に康生会武田病院の葛谷英嗣院長が、「糖尿病の治療には自己管理が最も大切で、それを補うものとして糖尿病の怖さをよく認識しておくことです。また、新薬を含めて7種類の糖尿病内服薬ありますが、血糖値を下げる程度や副作用にそれぞれ特徴があり、よく把握していただきたいです」と挨拶があり、第1部の『糖尿病治療とは』では、康生会武田病院の図師和美看護師が、「さまざまな合併症を招く糖尿病の悪化を防ぐための食事、運動療法を基本として3カ月ほど継続し、それでも改善しない場合に薬物療法へ移行します」と述べ、それぞれ担当医師や栄養士、健康運動指導士と相談しながら継続する必要性を強調しました。



003nagatanik140824s.JPG第2部の永谷将来検査技師による『糖尿病の検査の目標値』、第3部の鈴木花奈管理栄養士の『糖尿病の食事療法』では、ヘモグロビンA1c7%未満あるいは医師から伝えられた目標値に向って自己管理することの大切さや、血糖のコントロールのために「糖尿病食事療法のための食品交換表」を参考にして、主食(ご飯やパンなどの穀物類)、主菜や副菜(野菜、海藻など)を1日3食、バランスよく楽しい食生活を送ることを訴えました。 

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第4部は、内分泌・糖尿病内科の田村尚久部長が、『糖尿病の薬物療法(内服薬)』と題し、すい臓からのインスリン分泌を促進して、血糖降下作用を発揮する「スルホニル尿素剤(SU剤)」や、糖の消化を抑制し吸収を遅らせ、食後の高血糖を抑制する「α-グルコシダーゼ阻害剤」など新薬を除く6種類の内服薬について、薬剤の実物画像を示しながらわかりやすく解説しました。また、田村部長は、「食事の直前に飲まないと効かない薬や服用後すぐに食事をとらないと低血糖を起こす危険のある薬もあるので注意して下さい」と強調しました。



006taiso140824s.JPG008nakanoy140824s.JPG007iwasakid140824s.JPGリハビリテーション科の上西貴美子副主任、山本裕子健康運動指導士による『糖尿病の運動療法』では、参加者と一緒に首や肩回り、大腿部や下腿部、脚内転・外転筋への刺激といった、壁を支えにしたり、座ったままできる簡単な体操や筋肉トレーニングに取り組みました。また、康生会クリニックの岩崎新医師は『糖尿病の薬物療法(注射薬)』で、インスリンやGLP-1アナログについて分かりやすく説明し、「好機逸すべからず」の格言を引いて適切な時期に注射薬を始めることの大切さを訴えました。中埜梓薬剤師からは『話題の糖尿病治療薬』で、「尿中に糖が出ることが悪い」という
糖尿病の常識を覆す全く新しい治療薬である「SGLT2阻害薬」など最新の薬剤を紹介しました。



009sensuik140824s.JPG最後の『糖尿病と運転免許』では、康生会クリニックの仙水麻紀子看護部主任が、昨年6月の道交法改正によって、自動車運転免許の取得・更新の際に「発作により意識障害または運動障害をもたらす病気であって政令で定めるもの」で意識消失発作があったにもかかわらず「なし」と虚偽の申告をすると罰則(1年以下の懲役または30万円以下の罰金)が適用されることになり、この病気には「無自覚性の低血糖」が含まれることを紹介し、糖尿病の薬物治療を受けている場合に自動車を運転するときの準備を説明しました。また、運転を控えるかどうかについては、主治医と相談するよう訴えました。