新着情報

  1. トップ
  2. 広報・読み物
  3. 新着情報
  4. 京都新聞朝刊 医療のページ 武田病院 院長 武田 純「糖尿病」

京都新聞朝刊 医療のページ 武田病院 院長 武田 純「糖尿病」

2019/09/26 インフォメーション 武田病院グループ

※医師やスタッフの肩書き/氏名は掲載時点でのものであり、現在は変わっている可能性があります。


家で最期をみとるために

野菜から食べ 日々運動を

2019.10.7takedajdr.jpg



武田病院 院長 武田 純「糖尿病」



原因は。

日本人は欧米人と比べ、膵臓(すいぞう)から分泌され、血糖値を下げるホルモンであるインスリンがもともと少ないといわれています。近年、食生活の欧米化や生活習慣の乱れ、ストレスなどによって糖尿病を発症する方が増えました。遺伝も関係するので、近親者に糖尿病の方がいれば、自分もなりやすい体質であると考えてください。日本人の大半は生活習慣などが関係する2型糖尿病です。太ると発症するというイメージがありますが、非肥満や小太りが大半を占めています。一方、1型は比較的若く、ウイルス感染や免疫異常によりインスリンを作る細胞が破壊されるまれな糖尿病です。急激に高血糖状態に陥り、生命維持が困難になります。

合併症について。

高血糖が長く続くと、本来なら筋肉などの臓器で消費されるブドウ糖が使われないまま血中を巡り、体内の血管を傷つけます。細い血管であれば、網膜症や腎症、神経障害が生じます。肥満や高血圧、脂質異常があると、太い血管の動脈硬化が進み、脳梗塞や心筋梗塞が起こりやすくなります。また、糖尿病の方はがんになりやすいことも知られています。

治療と対策は。

糖尿病は完治できませんが、予防や病状のコントロールは可能です。食事は、脂っこい食べ物や間食を控え、食物繊維を多く含んだ野菜や穀類、良質のタンパク質など栄養バランスを考えましょう。まずは野菜から食べ始めることで、消化に時間をかけてインスリン分泌を節約し、血糖値の上昇を抑えることができます。ウオーキングなど日々の運動や規則正しい生活も大切です。体格指数(BMI)は22ぐらいが理想です。糖尿病は症状が乏しく徐々に進むので、定期的な検診や早期受診を心掛けましょう。