
Q.どのような治療法ですか?
体外衝撃波結石破砕術(ESWL)は、腎臓や尿管の結石に対して、体の外から衝撃波を当てて結石を砕く治療方法です。患者さんに機器の上で横になってもらい、レントゲンもしくはエコーで治療対象となる結石の位置を確認します。その後、衝撃波発生装置を体の表面に押し当てて、目的の結石に向けて衝撃波を照射することで結石を破砕し、自然排出を促します。現在、年間300例強の治療をしており、良好な治療成績を収めています。

放電によって衝撃波を発生させる装置から発生させた衝撃波エネルギーを体内の結石に照射する
Q.どのような利点がありますか?
気軽に受けられる点が利点です。後述しますが、短時間かつ外来で行うことができ、麻酔も不要です。
Q.欠点はありますか?
結石を砕くのみで取り出すわけではありませんので、水分摂取をしっかり行い、結石を排出させる努力が必要です。結石が排出されない場合には、別の手術を考えます。
Q.適応となる結石は?
大きさは直径5mmから20mmまでの結石が適応です。現在、CTで結石の硬さが測定可能ですが、軟らかい結石が適しています。一方で、硬い結石では砕けない可能性が高いため、あまり適していません。
Q.治療時間はどれくらいですか?
約1時間程度です。
Q.麻酔は必要ですか?
麻酔は特に必要ありません。施術前に鎮痛薬を投与し、痛みを和らげる処置で十分施行可能です。
Q.外来でも施行可能ですか?
外来でも施行可能です。希望があれば入院でも行っております。

ESWL治療の様子
Q.受診当日に受けることもできますか?
原則、後日予約で行います。ただ、紹介患者さんで、前もって当院の地域連携室を通じて当日施行希望のご連絡をいただいた場合には、可能な限り当日の施術にも対応いたします。

次回、経尿道的腎尿管砕石術(TUL)について、
詳しくお話いたします。