初期臨床研修プログラム
研修計画
研修方式
- スーパーローテイト方式研修(2年間)
研修プログラム及び研修ローテート(1年目)
- オリエンテーション1週間
- 内科系6ヵ月(総合診療科8週間および循環器内科・呼吸器内科・消化器内科・脳神経内科 各4週間)
- 救急部6週間
- 外科8週間(外科4週間、整形外科4週間うち宇治武田病院整形2週間)
- 産婦人科4週間
- 小児科4週間
- <病院必修>麻酔科4週間
研修プログラム及び研修ローテート(2年目)
- 精神科(医療法人桜花会醍醐病院)4週間
- 地域医療5週間 へき地医療(宮津武田病院)4週間、開業医1週間
- 総合診療科8週間
- 救急部8週間
- 選択科目 約6ヶ月
1~4週 | 5~8週 | 9~12週 | 13~16週 | 17~20週 | 21~25週 | 26~29週 | 30~33週 | 34~37週 | 38~41週 | 42~45週 | 46~50週 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 1月 | 2月 | 3月 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
1年次 | オリエンテ|ション | 内科系 | 小児科 | 産婦人科 | 救急 | 麻酔科 | 外科系 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
総合診療科 | 循環器 内科 |
呼吸器 内科 |
消化器 内科 |
脳神経 内科 |
外科 | 整形外科 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
外来研修 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
2年次 | 総合診療科 | 精神科 | 救急 | 地域医療 | 選択研修 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
宮津 武田 |
開業医 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
外来研修 | 外来研修 | 外来研修 |
ローテート以外
《外来研修》
- 1年次1月より2年次12月までの1年間(宮津武田病院、醍醐病院の期間を除く)の外来研修を行う。
- 研修時間は、平日13時~17時を原則とする。
- 月曜日→火曜日→水曜日→木曜日または金曜日の順で、4週を1クールとして計12クール、20日間(初年度は9クール、14日間)の実日数研修を行う。
- 一般外来診療においては、時間外担当医の指導のもとに時間外患者の診療にあたるとともに、別に定める経験すべき徴候および疾病・病態のそれぞれについて、各診療科の指導のもとに最低1例の経験を目標とする。
- 外来研修とローテート中の病棟研修の業務が重なる場合は可能な限り外来研修を優先する。
《当直・日直研修》
- 1週間に1回程度の頻度で当直研修を行う。主な研修業務は、1年次は救急車対応、2年次は内科当直の副直である。
- また、1ヶ月に1回程度の頻度で日直研修を行う。主な研修業務は、当直業務と同様、1年次は救急車対応、2年次は内科当直の副直である。
- 救急は3ヶ月の研修が必修である。1年次6週間、2年次8週間を研修する。また研修科に関係なく週1回程度の頻度で実施する日直・当直で研修する。
- 外科研修8週間のうち4週間は整形外科(2週間は宇治武田病院とし、主としてスポーツ外傷)について研修する。
- 地域医療は宮津武田病院研修(へき地医療および医療連携)4週間および開業医研修(往診等)1週間とする。
- 選択期間中の研修科については研修医の希望を優先する。基本的には1ヶ月単位の研修とするが、期間延長あるいは期間短縮も可能とする。ただし、1診療科研修について最長3ヵ月を超えないこととし、最短2週間以上とする。
- 1年次の最初、および、3連休以上を含むローテーションの期間はプラス1週間とする。
選択科目(約6か月)は、将来専門とする診療科を中心に、次の診療科から選択する。
(内科、循環器内科、脳神経内科、呼吸器内科、消化器内科、糖尿内科、血液内科、不整脈科、精神科、小児科、外科、脳神経外科、心臓血管外科、呼吸器外科、整形外科、形成外科、皮膚科、泌尿器科、腎・透析科、産婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、麻酔科、放射線科、救急、地域医療)
到達目標
Ⅰ到達目標
医師は、病める人の尊厳を守り、医療の提供と公衆衛生の向上に寄与する職業の重大性を深く認識し、医師としての基本的価値観(プロフェッショナリズム)及び医師としての使命の遂行に必要な資質・能力を身に付けなくてはならない。医師としての基盤形成の段階にある研修医は、基本的価値観を自らのものとし、基本的診療業務ができるレベルの資質・能力を修得する。
A. 医師としての基本的価値観(プロフェッショナリズム)
- 社会的使命と公衆衛生への寄与
- 利他的な態度
- 人間性の尊重
- 自らを高める姿勢
B. 資質・能力
- 医学・医療における倫理性
- 医学知識と問題対応能力
- 診療技能と患者ケア
- コミュニケーション能力
- チーム医療の実践
- 医療の質と安全の管理
- 社会における医療の実践
- 科学的探究
- 生涯にわたって共に学ぶ姿勢
C. 基本的診療業務
コンサルテーションや医療連携が可能な状況下で、以下の各領域において、単独で診療ができる。
- 一般外来診療
- 病棟診療
- 初期救急対応
- 地域医療
Ⅱ実務研修の方略
研修期間
研修期間は2年間とする。
協力型臨床研修病院として、宮津武田病院(地域医療研修)4週、宇治武田病院(整形外科研修)2週、醍醐病院(精神科研修)4週、また、臨床研修協力施設として伏見医師会醍醐班開業医(地域医療研修)1週の研修を行う以外は、基幹型臨床研修病院である医仁会武田総合病院で研修を行う。
- 内科、外科、小児科、産婦人科、精神科、救急、地域医療を必修分野とする。また、一般外来での研修を含める。
- 原則として、内科24週以上、救急12週以上、外科8週、小児科4週、産婦人科4週、精神科4週及び地域医療5週以上の研修を行う。なお、外科8週のうち、2週は宇治武田病院整形外科での研修とし、地域医療研修5週のうち、4週は宮津武田病院、1週は伏見医師会醍醐班開業医での研修とする。また、精神科研修は醍醐病院で4週の研修を行う。
- 各分野は一定のまとまった期間に研修(ブロック研修)を行うことを基本とする。救急については、1年次6週および2年次8週のブロック研修に加え、通年でのおよそ週1回の当直・日直研修(並行研修)を行う。
- 内科については、入院患者の一般的・全身的な診療とケア、及び一般診療で頻繁に関わる症候や内科的疾患に対応するために、病棟研修が主体の総合診療科研修を1年次8週、2年次8週行う。
- 外科については、一般診療において頻繁に関わる外科的疾患への対応、基本的な外科手技の習得、周術期の全身管理などに対応するために、病棟研修を主体として、一般外科および消化器外科を主体とした外科研修4週、整形外科研修4週(宇治武田病院での2週を含)を行う。
- 小児科については、小児の心理・社会的側面に配慮しつつ、新生児期から思春期までの各発達段階に応じた総合的な診療を行うために、幅広い小児科疾患に対する診療を行う病棟研修を含むこととする。
- 産婦人科については、妊娠・出産、産科疾患や婦人科疾患、思春期や更年期における医学的対応などを含む一般診療において頻繁に遭遇する女性の健康問題への対応等を習得するために、幅広い産婦人科領域に対する診療を行う病棟研修を含むこととする。
- 精神科研修は協力型臨床研修病院である醍醐病院において4週行う。精神保健・医療を必要とする患者とその家族に対して、全人的に対応するために、精神科専門外来又は精神科リエゾンチームでの研修を含むこととする。また、急性期入院患者の診療も併せて行う。
- 救急については、頻度の高い症候と疾患、緊急性の高い病態に対する初期救急対応の研修を行うため、1年次6週および2年次8週のブロック研修を行う。また、麻酔科研修も4週行うが、救急の研修期間とは別ブロックの研修とする。麻酔科研修では、気管挿管を含む気道管理及び呼吸管理、急性期の輸液・輸血療法、並びに血行動態管理法についての研修を含むこととする。
- 一般外来での研修については、2年次、1週に半日の並行研修によって行う。ただし、精神科研修(醍醐病院)の4週、地域医療研修(宮津武田病院4週および伏見医師会醍醐班開業医1週)の5週は並行研修期間から除く。すなわち、研修日数として合計20日以上、すなわち、4週以上の研修を行う。その他、地域医療研修においても外来研修を行う。症候・病態について適切な臨床推論プロセスを経て解決に導き、頻度の高い慢性疾患のフォローアップを行うために、特定の症候や疾病に偏ることなく、原則として初診患者の診療及び慢性疾患患者の継続診療を含む研修を行うこととする。例えば、総合診療、一般内科、一般外科、小児科、地域医療等における研修が想定され、特定の症候や疾病のみを診察する専門外来や、慢性疾患患者の継続診療を行わない救急外来、予防接種や健診・検診などの特定の診療のみを目的とした外来は含まない。
- 地域医療については2年次に宮津武田病院4週および伏見医師会醍醐班開業医1週を行う。研修内容としては以下に留意すること。1)伏見医師会醍醐班開業医研修では在宅医療の研修を含めることする。2)宮津武田病院では一般病棟(障害者施設等一般)を行うが、病院規模と地域性から慢性期・回復期の研修が含まれ、また、保健や福祉との連携を含む、地域包括ケアの実際について学ぶ機会が含まれる。なお、地域包括ケアの実際については、基幹型臨床研修病院である医仁会武田総合病院の地域包括ケア病棟でも学ぶ機会が含まれる。
- 介護老人保健施設、社会福祉施設、検診・健診の実施施設については、オリエンテーションで見学を行う。
全研修期間を通じて、医療安全、感染対策(院内感染や性感染症等)、予防医療(予防接種等)、虐待への対応、社会復帰支援、緩和ケア、アドバンス・ケア・プラニング(ACP)、臨床病理検討会(CPC)等、基本的な診療において必要な分野・領域等に関する研修を含むこととする。また、機会があれば、診療領域・職種横断的なチーム(感染制御、緩和ケア、栄養サポート、認知症ケア、退院支援等)の活動に参加することや、児童・思春期精神科領域(発達障害等)、薬剤耐性菌、ゲノム医療等、社会的要請の強い分野・領域等に関する研修を含む。
診療科別GIO・SBOs・LS・Ev
下記科目名をクリックすると、研修各科のGIO(一般目標)・SBOs(行動目標)・LS(学習方略)・Ev (評価)のPDFファイルをダウンロードして頂けます。
研修プログラム情報等の公表について
年次報告等により都道府県へ届出を行った内容(省令施行通知様式10)
年次報告等により都道府県へ届出を行った内容(省令施行通知様式10)別紙1
年次報告等により都道府県へ届出を行った内容(省令施行通知様式10)別紙2
年次報告等により都道府県へ届出を行った内容(省令施行通知様式10)別紙3
研修修了後について
研修修了の「臨床研修修了証書」の交付
2年間の研修修了時に研修委員会は、各研修医から到達目標の自己申告を受け、到達目標の達成を認定した研修医に対して、研修の修了を評価のうえ、「臨床研修修了証書」を交付する。その結果について厚生労働大臣に報告する。
研修修了後の進路
2年間の研修修了後は、本人の希望があれば、選考により引き続き武田病院グループの常勤医師として勤務することができる。 また、後期臨床研修医として研修することができる。