全自動透析機関西初導入

人工透析(大部分は血液透析)を受けている慢性腎不全の患者さんは増加を続けており、今やわが国では人口500人当たり一人に達しています。
そして、長期あるいは高齢に加え糖尿病を合併した透析患者さんが多くなり透析そのものの管理がより難しくなってきただけでなく、多岐にわたる腎外の病態の管理がますます重要となってきました。
したがって、透析に加えて循環器科、整形外科、消化器科、眼科、皮膚科等との連携が不可欠になってきています。このような医療ニーズに答えるべく、宇治武田病院が新築移転した平成19年4月にスタートしました。
当センターでは、通常の維持血液透析(HD)のほか以下の治療を行います。
1. 血管アクセスの造設とPTAなどによる管理のすべて。いわゆる内シャントの作製や修復は随時行っていますが、人工血管(グラフト)の使用は出来るだけ控えるようにしています。
また原則として修復には手術よりもPTAを優先しています。
2. ASOなどの末梢性の血行障害に対する血液浄化療法として有効なLDLアフェレーシス。
増加の一途をたどる糖尿病性腎症を有する虚血下肢での微小循環の改善を目的に、単独もしくは外科的治療などと積極的に併施するようにしています。
当センターでは患者さんの時間的身体的負担を極力避けるよう定期透析の回路を利用して行います。
3. 一時的な血液浄化療法としては冠動脈など血管造影後の腎保護を目的とした臨時(濾過)透析のほか、種々の病態に対する血漿交換、エンドトキシン吸着、ビリルビン吸着なども行います。
なお、新たに開設されたICUではCHDF(持続的血液濾過透析)も可能となりました。
診療体制

現在は月~土曜の午前に40名あまりの定期透析(HD)を3~5時間で行っています。日曜は緊急時以外はしておりません。
透析室は十分なスペースと見晴らしのよい最上階フロアにあり新しい透析コンソールが現在30基設置されています(最大50基まで可)。
当センターは創設後1年余りと非常に若く体制としての完成度にはまだ不十分なところがあるかもしれませんが、設備には最新の透析システムを採用しています。そのひとつが超クリーンな透析液を供給する透析液清浄化システムです。
また透析器は全自動コンソール(GC-100N)を使用しプライミング、脱血、補液、返血機能が自動化されることで、患者さんにはより安全で看護中心のケアができるようになりました。
担当スタッフは医師を含め全員2~20年の豊富な透析医療のキャリアを有しています。
常勤のスタッフは初代の川村博泌尿器科部長から、現在は元虎の門病院腎センター医長の井上純雄医師が部長を勤めています。なお、非常勤医として腎移植の伝統を誇る京都府立医大第二外科からも応援を得ております。
今後に向けて
将来的には、昼間の仕事を続けたい人のための午後/夜間透析や、病院を離れて自己管理可能な腹膜透析も始めたいと考えています。その前には透析困難症の強い患者さんを中心に血液濾過透析(HDF)あるいは無酢酸透析を開始する予定です。
スタッフ
- 部長
- 井上 純雄(平成20年2月着任)
- モットー
- 『自分にしかできないことがある、しかし人に教えてもらわなければ出来ないこともある』
- 学会
- 日本外科学会 専門医、日本超音波医学会 専門医、日本腎臓学会、日本透析医学会、日本臨床腎移植学会、BAIVT研究会、腎移植・血管外科研究会、The Transplantation Society など会員
- 略歴
- 昭和23年 和歌山県に生まれ、昭和49年 東京大学医学部医学科卒業。
その後、米国留学などを経て東大医科研附属病院(人工臓器移植科、助手)、国立療養所東京病院(外科、医長)、 (共済) 虎の門病院(腎センター外科、医長)、埼玉医大総合医療センター(外科、助教授)などを歴任し、一般外科よりもむしろ腎移植と透析医療により深く関わる。
- 看護師
- 開設1年余りと新しい看護師チームですが、透析医療キャリア2年~20年以上と透析技術認定士2名・臨牀工学技士及び呼吸療法士1名保有者の多彩なチーム8名です。
常に明るく患者様に接する事を心掛け、安心・安楽・安全な透析医療を提供させて頂きたいと思います。
- 臨床工学士
- 当院には9名在籍しており透析業務には常時2~3名が入り他の医療スタッフと連携を図りチームの一員として勤務しております。
主な業務は機器の保守、点検のほか透析液の清浄化のために2週に一度は全台について生菌検査、エンドトキシン検査を実施しています。その他、血漿交換やLDLアフェレーシスなどの血液浄化業務には積極的に加わり患者さん一人一人にとって最善の医療を提供すべく努力します。
- クラーク
- 現在2名体制(メディカルクラーク1名)で日々の業務を行っております、木目細やかなサービスを提供させて頂き、より良い透析ライフのお手伝いが出来る様に心掛けたいと思います。

〒611-0021 京都府宇治市宇治里尻36-26











