診療指針
- 病院機能を活かした歯科医療を提供する「病院歯科」を積極的に進めていくというコンセプトで診療しています。
- 顎口腔領域の炎症・外傷・嚢胞・腫瘍、顎関節疾患、粘膜疾患について診断と治療を行っています。病院歯科の特長を活用し、有病者や障害者の歯科治療も受け入れています。
- 病診連携・病病連携・病福連携を推進しており、地域中核病院としての歯科口腔外科医療を目指しています(地域歯科診療支援病院)。
診療体制
- 西村 毅
- 部長
歯科医師臨床研修施設

単独型歯科医師臨床研修施設に指定されています(研修歯科医定員1名)。指導医資格は西村が取得しています。
当院の研修の特徴として、研修プログラムは地域中核病院の機能を活かした内容となっており、厚生労働省の定める「歯科医師臨床研修の到達目標」を達成するだけでなく、同時に歯科医師として高い倫理観を育むことも目指しています。臨床での指導など教育的要素が加わることがありますが、これも病院歯科が担うべきひとつの役割として、ご理解をいただいています。
診療実績
年間初診症例は約2200例、外来1日患者数は約50名。外来手術は年間約1000例です。
最近1年間の入院は88例でした。そのうち手術症例は78例(全身麻酔33例、局所麻酔45例)で、手術の内訳は嚢胞14例、腫瘍9例、顎骨骨折6例、炎症4例、顎下腺2例、顎関節疾患1例、顎変形症1例などです。顎口腔領域の疾患は、咀嚼・嚥下等の口腔機能の維持・回復を考慮する必要があるため、口腔外科治療も予防や補綴なども含めた一連の治療の中の一つであるという考えで臨んでいます。
地域連携
地域歯科診療支援病院の施設基準を得ています。最近1年間の紹介率は約35%です。
紹介医とのコミュニケーションを重視していますので、原則として紹介患者の方々については、当科の治療終了後に紹介元の「かかりつけ歯科医」で歯科治療をしていただいています。
良好な連携を保つことで、手術から機能回復までの治療期間短縮と利便性の向上を心がけています。
開放型病院登録医として宇治久世地域の40以上の歯科医療機関の登録があり、紹介医(登録医)と共同で治療を行うことも可能です。
診療室の医療設備
デジタルX線システム

歯科治療ではX線写真は非常に重要です。
当科で新しく導入した歯科X線システムでは、フィルムを使用せず、放射線科で撮影した画像は直接パソコン上のデータとして保存されます。撮影時のX線の照射量も少なく、得られた画像の拡大やコントラストの調整なども容易で、より正確に読影することができるようになりました。
現像処理が不要なので、画像を参照するまでの時間が大きく短縮されたうえに、現像液や定着液の廃液も生じません。
フィルムの保管・管理もハードディスク上にデータベース化して保管するため、過去の画像も瞬時に検索・表示でき、経年による画質劣化もありません。
また、診療室には3台のモニターをチェアーサイドに設置し、患者の皆様にモニター画面でX線画像を確認していただきながら、歯科医師が治療について説明することができます。
障害者用診療ユニット

さまざまな障害や疾患のために歯科治療に際して何らかの配慮工夫や行動調整が必要な方も、私たちは積極的に受け入れています。
そのために障害者用診療チェアーを導入しています。このチェアーには肘掛けがなく、着座も比較的容易に行うことができます。
また、ヘッドレストの調整の自由度が高く、チェアーとは反対方向にまで反るようになっているので、車椅子に座った方もそのままで治療できます。
不随意運動のある方には姿勢保持用のベルトもついていますので、安定した状態で治療が可能です。診療チェアーからの転落防止の効果もあり、より安全な歯科治療が可能になりました。
口腔外集塵装置

一般家庭にも空気清浄機が普及し、掃除機ですら排気のクリーン度が問われるような時代になりました。
歯科治療では歯の切削だけでなく、義歯や金属冠の研磨による目にみえない粉塵が飛散・浮遊します。
また消毒剤や各種の歯科材料が発する独特の臭気は、不快感や緊張感をもたらす原因のひとつにもなっています。
当科では口腔の外に飛散する粉塵や臭気を口腔のすぐ近くで吸引する口腔外集塵装置を全診療チェアーに設置しました。
この装置は空気清浄機のように空気をフィルターでろ過し、空気自体を循環させるものではなく、粉塵も化学物質も空気と一緒に吸い取って、室外に排出するものです。
診療室内の環境を少しでもクリーンにすることによって、院内感染の可能性を減少させる効果も期待しています。
その他
- 入院患者の口腔ケアにも取り組んでおり、誤嚥性肺炎の減少、入院期間短縮やQOL改善に効果をあげています。口腔ケアとは単なる歯磨きではなく、歯・舌・口腔粘膜の保清、口腔周囲筋の筋マッサージなどをすることにより咀嚼力の向上・嚥下機能回復を目的としていますが、主治医と連携して歯科医師と熟練した歯科衛生士がチームで担当しています。
- 鎮静下の歯科治療を行っており、嘔吐反射の強い方や歯科恐怖症など緊張の強い方も安心して治療していただけます。
- 智歯(親知らず)の短期入院抜歯も可能です。現代人は食文化の変化などで顎が小さくなってきているにもかかわらず、歯の数の退化が遅いため、智歯が正常に萌出せず、う蝕・歯周病や智歯周囲炎などトラブルの原因となることがしばしばあります。
抜歯が必要となりますが、智歯の抜歯の後には術後の炎症反応が強くでますので、通常、外来通院では片方ずつ抜歯します。ただ時間的な制約など諸事情のために一度に左右両方の智歯を抜きたい方、また片方だけであっても全身的な疾患をお持ちの方や下顎骨に深く埋まった智歯の抜歯の場合は、基礎疾患のコントロール・術後の痛みや腫れへの対応・感染予防・栄養管理を目的として、短期の入院をして抜歯を行うことをお勧めしています。 - 睡眠時無呼吸症候群外来と連携してスリープ・スプリント治療を行っています。
- 中高年の女性に近年増えている舌痛症の治療も行っています。
- スポーツ外傷から歯を守るマウスガードの製作も行っています。
〒611-0021 京都府宇治市宇治里尻36-26









