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情報誌「たけだ通信」

「第33回 日本診療録管理学会」学術大会が行われました

9月12日~14日、ホテルグランヴィア京都(京都市下京区)で、「第33回 日本診療録管理学会 学術大会」(社団法人日本病院会、日本診療録管理学会主催)が開催されました。武田病院グループの武田隆男会長が学術大会長を務める今大会は、約1年間にわたって、グループをあげて準備してまいりました。今回のメーンテーマは「患者本位の医療と診療録管理における国際協力~診療記録のあり方と『IDC(国際疾病分類)』普及支援~」。国際シンポジウムや分科会、WHO(世界保健機関)の代表を招いた国際的な診療録の現状報告といった大会初の試みにくわえ、華道池坊次期家元の池坊由紀さんの公開講演も開催するなど文化の都、京都にふさわしい話題性も盛り込まれた学会に、全国からおよそ4200人もの人たちが駆けつけ、検査結果や手術など、診療の過程で知り得る患者さまに関する全ての事象を、安全かつ確実に保存・管理するための方策を探ろうと、熱心な討議が行われました。

患者本位の医療と診療録管理

学術大会長を務めた武田隆男会長
学術大会長を務めた武田隆男会長

学術大会タイムテーブル1日目の13日は、学術大会実行委員長の武田隆司・康生会武田病院院長の大会開会宣言で開幕。

山田啓二京都府知事、桝本頼兼京都市長の祝辞に続いて、学術大会長講演で「患者本位の医療と診療録管理」という演目で登壇した武田隆男学術大会長は冒頭で、「医療は国民生活に深くかかわるサービスであり、厚生労働省も医療改革の基本方針として、『患者本位の医療』を最初に掲げ、患者さんの視点に立ち、『医療に関する情報提供の推進』と『安全で安心できる医療の再構築』の重要性をうたっています。

私ども武田病院グループでも、本学術大会の主旨である『患者の権利』『情報の開示』『医療の安全』はもとより、『診療情報の提供』『アメニティーの整備』『医療費の透明化』の要望を満たせる病院こそが患者さんから選択されるものと、最大の努力を重ねているところです。

診療情報管理は、患者さんの権利(コントロール権)の確保に向けた個人情報の保護は当然のこと、病院運営に大きくかかわるDPC制度(包括評価)も、医療の可視化、標準化、医療費の適正化等に対して、大きな影響を及ぼすことになるでしょう」と診療情報管理の重要性について言及したうえで、「情報開示は飛躍的に進み、医療人の技術の適切な評価などを通して、今後の医療サービスや病院運営に一層の変化をもたらすようになると思われます。

グループには30人を超える診療情報管理士が、診療録の中央管理・医事業務、オーダリングシステム、院内情報の集約と利用、電子カルテの作成・管理に当たっています。今後、一層その役割は増大することは間違いなく、今学術大会が将来の大きなステップになることを期待します」と、診療録管理士が今後、病院で果たす役割が増大することを強調しました。

また今回、初めて学会に招かれたWHOの保健情報システムコーディネーター、ベデルハン・ウースタン氏の基調講演や、同氏をコメンテーターに、オランダ、オーストラリア、インド、インドネシア、韓国、マレーシアの6カ国のシンポジストを迎えたシンポジウム「アジア・パシフィックにおける診療録情報管理の普及」も開催。諸外国の診療情報管理の現状報告や今後の問題についての討議も行われました。

華道池坊次期家元の池坊由紀さん
「花のこころ」と題した公開講座を行われた
華道池坊次期家元の池坊由紀さん

各会場で多彩な議論が展開

大会2日目には、華道池坊次期家元の池坊由紀さんによる「花のこころ」と題した公開講座も催されました。この講座には、一般市民を含めて約1500人もの聴衆が参加し、熱心に耳を傾けられていました。

武田隆男学術大会長を座長に、公開講演に立った池坊由紀さんは、「日本文化の『いけばな』は、ただ単に花のデコレートではなく、精神性を含むことに大きな特色があります。日本人は華道の発祥以前から、花を美の対象として人間対物の関係で終わらせるのではなく、自分と同じ生命体を感じていました。『いけばな』の祖は、隋から帰国後、六角堂に庵をむすんだ小野妹子で、仏様に供えた花が最初と言われています。その後、室町時代に関西一円は大飢饉に見舞われ、京の都が死者であふれた折、池坊専慶は鴨川で多くの花を活け、霊を弔ったのですが、このように心身ともに疲れ果てた時にこそ、そのエネルギー源として文化・芸術は求められるのでしょう」と説明されたうえで、「『いけばな』では『際』を大切にし、そこに生命の根源を見て形に表わします。二十八代家元專応は「専応口伝」で生け花の理念を明らかにしています。すなわち、目に鮮やかな花を賞賛することではなく、時々の植物の姿を活かしきること。また、少しの水と植物で大自然を表し、時間の流れを感じさせ、花を活けることで自分の心を見つめ直し、悟るきっかけをも手に入れることができると言っています。

異なる物が一つになることで完全な物を作り出すという陰陽思想を根幹にする『いけばな』は、お互いを生かし生かされることの大切さを伝えています。命への恩寵が『いけばな』の真髄です」と結びました。

学会会場の模様
学会会場の模様。連日、4200人もの参加者による、
さまざまな議論が行われました

このほか、篠崎英夫氏(国立保健医療科学院院長)による招待講演「医療制度改革と診療情報の重要性」、大井利夫氏(日本診療録管理学会理事長)の教育講演「これからの診療情報管理士」(座長:武田隆久武田病院グループ理事長)、寺野彰氏(獨協医科大学学長)による特別講演「医療事故防止と診療録管理」(座長:橋本恵木津屋橋武田病院長)など各種講演をはじめ、200題にものぼる一般演題や分科会、ポスターセッションなどを通じた、さまざまな発表が行われました。いずれの会場もほぼ満員で、参加者からは質問や意見が飛び交うなど熱気のある話し合いの場となりました。


祇園「一力」芸妓、地方さんの手打ち披露
武田隆男会長が招く宴の夕べでは、祇園「一力」から芸妓、
地方さんが 大会の成功を祝い
「手打ち」を披露していただきました

 また大会初日にあたる12日には、同ホテル古今の間で武田隆男大会長が招く宴の夕べを開催。
国内外からの参加者同士が親交を深め合うという面からも意義深い大会になりました。


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