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2017.04.12 すこやか健康相談 宇治武田病院 副院長 消化器内科 宮嶋 敬 「機能性の胃腸病について」

※医師やスタッフの肩書き/氏名は放送時点でのものであり、現在は変わっている可能性があります。


機能性の胃腸病について

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宇治武田病院 副院長 消化器内科 宮嶋 敬



機能性の胃腸病とは?

病気は、器質的疾患と機能的疾患の大きく二つに分ける事が出来ます。 器質的疾患とは、何かが出来てそれによる症状が起こる疾患で、胃であれば潰瘍や癌、大腸であればポリープや癌の事を言います。一方、胃や腸は蠕動運動をしていますので、運動のバランスの乱れがあると それによって様々な症状が出てきます。それらを機能的疾患と言います。

どんな病名ですか?

上部、主に胃の辺りの症状を訴えられる場合は、機能性ディスペプシアと言う病名をつけます。 下部、主に大腸由来の症状を訴えられる場合は、過敏性腸症候群と言います。

具体的にはどのような症状?

胃の症状としては、胃痛・胃もたれ・腹部膨満感などの症状があります。 大腸の症状は、下痢・軟便・便秘・下痢と便秘を繰り返す・腹部膨満感などの症状があります。症状は、ストレスによって悪化するケースが多く見られます。

診断はどのようにして行いますか?

まず、機能的疾患と診断するためには、器質的疾患がない事を確認します。 胃カメラや大腸カメラ・検便検査などで異常がないかどうかをまず調べます。 検査で異常がなく、問診で消化器関連の症状を訴えられた時に診断します。 特に胃に関しては、ヘリコバクターピロリ菌感染による胃炎がないかどうかを調べるため、出来るだけ胃カメラでの検査が大切と考えます。

どんな治療を行いますか?

一番大切なのは、わかりにくいかも知れませんが、検査で異常がなくても蠕動運動のバランスの乱れなどで症状が出るという事を理解していただく事です。 残念ながら、医師の間でもこの疾患概念は十分に浸透しているとは言えず、"気のせい"で片付けられている事があります。 軽症の場合は、病気を説明するだけで軽快する場合も多くあります。 症状が強い場合は、機能性ディスペプシアや過敏性腸症候群に対する薬・消化管の運動機能を改善させる薬などを用いて、症状の軽減を図ります。 中には、ストレスが強く、心療内科の医師と協力しながら治療にあたる事もあります。

最後に一言お願いします。

現代はストレス社会で、このような機能的胃腸病は増加してきています。 胃が痛いやお腹がはるなどの症状が続くと、気分も憂鬱になります。 胃腸の症状が出たら、まずはしっかりと検査を受けていただき、器質的な疾患があればその治療を受けていただく。なくても気のせいだとは思わず治療を しっかりと受けていただき、快適な生活を送っていただきたいと思います。

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