シックハウス公開講座

病院や公共施設、一般家屋での建材や接着剤などが人の体に及ぼす影響を研究する第1回「シックハウス公開講座」が11月19日、京都市のキャンパスプラザ京都で開かれ、個人差はあるものの防虫、防腐剤、喫煙などが過敏症といった病気、健康被害に関係している実態が報告されました。
講座は住環境疾病予防研究会が主催、京都府・市、京都府医師会、京都府薬剤師会、京都府・市教育委員会の後援で催され、病院や学校関係者ら200人が参加。 武田病院グループからも医師や看護師、福祉施設職員ら多数が出席しました。


同研究会会長の吉川敏一京都府立医科大学第一内科教授が 「シックハウス症候群が病気であることはまだ医師や行政にも認識が少なく、学校でもさぼっていると考えがちです。発症のメカニズムなど3回の講座で究明を進めたい」と挨拶。 続いて今宿晋作京都市衛生公害研究所所長が座長に、シックハウス研究で世界的に著名な京都大学都市研究環境工学研究科の内山巌雄教授が「体内の微量化学物質の測定とその意義」と題して発表がありました。

内山教授は、人間が1日に呼吸する空気量を大人(体重50kg)で6畳分にあたる15立方平方メートルで、子供は9.3立方平方メートルを吸っている。 しかし、大人に比べて子供の行動力は多く呼吸量も体重比では圧倒的に大きいため、子供の健康リスクをまず考える必要があることを強調しました。 同時に学校などにいる時間が長いこともあり、シックスクール問題をも合わせて考えて行く必要性も提言しました。
厚生労働省の指標としては、13種類の揮発性有機化合物(VOC)及び総量規制を列挙。 現在、最も問題視されている物質としてホルムアルデヒド(合板、接着剤)、トルエン、キシレン(塗料)、パラジクロロベンゼン(防虫剤、芳香剤)については神経系や生殖などへの影響がある。 中でもクロルピリホスは新生児の脳への影響が考えられ、1ug/立方平方メートルにつき0.07ppm以内に制限されていることを報告しました。 また、最近の注目として化学物質過敏症を取り上げ、「シックハウス症候群をきっかけに、いったん過敏症になると以後少量の物質にも過敏症を引き起こす人が増えつつある」と話しました。
対策については「新築やリフォームの家屋は換気を十分にする」「タンスなどの有害物質含有の防腐剤を除く」「普段閉鎖されている学校での特別教室は換気をしてから授業を」を提案しました。

この後、株)日吉技術顧問の広瀬恢氏が「建材資材・室内環境の化学物質測定の実際」と題して講演。 現在、行われている化学物質測定法では室内を使用状態にしたままが中心で、閉鎖状態などでは大きな格差が生じる。 特に夏場ではホルムアルデヒドの測定に、10度近く高くなった状態で測定したときには2.4倍の値になったこともあり、測定法や場所などを考慮する必要があることを強調しました。










