※医師やスタッフの肩書き/氏名は放送時点でのものであり、現在は変わっている可能性があります。

慢性疲労症候群
武田総合病院 総合診療科 副部長 松原 英俊
睡眠中も取れない緊張感
慢性疲労症候群の特徴は。
慢性疲労症候群が他の病気と異なる点は患者本人以外に疲労感が分からず、検査でも測れないという点です。また、うつ病を併発する人が半数近くに上っており、うつ病との区別も診断が難しい点です。通常の診察検査を行い身体的な異常の有無を診て、慢性疲労をきたす甲状腺、副腎ホルモンの異常を採血で検査し除外診断しています。そのほか、6カ月以上続く定期的な疲労によって仕事や家事、通学ができないといった大基準に付け加え、のどの痛みやリンパ節の腫れ、睡眠障害など11項目の小基準の有無によって判定します。
慢性疲労を放置すると。
生命予後が大きく変わることはありませんが、社会生活ができず引きこもりになったり、寝たきりになることもあります。経験例では10年間、1日3時間しか動けないケースもありました。原因として特徴的なのは、睡眠の質が悪いことです。健康な人は一定睡眠をとれば副交感神経が活発に働きますが、慢性疲労症候群患者の場合は自律神経の働きが悪いことが影響し、睡眠中も緊張し続ける状態に陥っています。
治療は。
漢方治療とビタミンCの大量療法が主ですが、海外では認知行動療法や運動などが有効であるとされています。治療が難しい疾患の場合、生活習慣や考え方を改めるアプローチが効果的なのですが、日本ではこういった治療面の専門医が少ないのが現状です。







