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メディア登場

京都新聞朝刊より

※医師やスタッフの肩書き/氏名は放送時点でのものであり、現在は変わっている可能性があります。

アルツハイマー病と血管性認知症

武田病院 神経脳血管センター所長 秋口一郎

 人間の神経細胞は一日に約三十万個消えていくと言われています。一年に約一億個です。年を取ると神経の機能は多少衰えていきます。アルツハイマー病も、老化現象の延長線上に病態が重なっています。症状で、一番多いのは「何度も同じことを聞く」ことです。人の名前や顔が出てこないとか、物忘れはあまり問題にならないのですが、「今朝ご飯を食べたか」「今日だれかと会ったか」などの出来事忘れが判断基準になります。ほかに、道に迷う、細かいお金の計算ができず、おつりが増える、年賀状の調整ができないなどがあります。つまり、以前はスムーズにできていた複雑なカテゴリーのことをしなくなったというのは注意信号です。

 治療は、薬物が中心になりますが、アルツハイマー病の人は精神的な機能がまだ残存している部分があるので、それをいかに効率よく活性化させ、働かせるかも大切です。血管性認知症の方も、一般的には、段階的に症状が進みますので、アルツハイマー病と同じように進行する病態をい考えて予防対策を取らないといけません。血圧をきちんと調整する、脳血管障害の危険因子があれば、それを治療するなどが大切だと思います。

 アルツハイマー病は、残念ながら現在の段階では進行を完全に止めることはできません。ただ、人によってスピードが違います。アルツハイマー病と加齢現象とは重なるところがありますので、周囲の人の看取(みと)りや、介護の大切さがポイントです。


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