トップページ > メディア登場 > お世話カンパニー 医務室すこやか健康相談 > 気管支喘息・アレルギー性鼻炎・副鼻腔炎との関係について

メディア登場

お世話カンパニー医務室すこやか健康相談

※医師やスタッフの肩書き/氏名は放送時点でのものであり、現在は変わっている可能性があります。

宇治武田病院 アレルギー科 部長 藤本 雅

気管支喘息・アレルギー性鼻炎・副鼻腔炎との関係について

宇治武田病院 アレルギー科 部長 藤本 雅之

まずは気管支喘息について、改めてどんなものか教えていただけますか。

喘息は年齢に関わらず、発作的に咳やゼーゼーいう喘鳴、呼吸困難を繰り返す病気なんですね。もちろん適切な治療で回復しますし、それから軽い症状だったら自然に治まってしまう場合もあります。少し難しくいいますと、慢性的に気管の炎症が起きていて、例えば家の中にいるダニだとか、犬や猫などの動物、インフルエンザなどの感染症、台風が近づいてきている時や急に冷え込んだ時などの気候の変化、それから受動喫煙ですね。たばこを吸うのも悪いですけど、そばにいて煙を吸い込むというのも悪いですね。そういう危険因子がほかにもいろいろあるんですが、そういうのが絡みあって気管が狭くなって起きる病気なんですね。小児の場合は約6%、成人の方では約3%の方が何らかの喘息の症状を持っているといわれています。男女比は、小児の場合、男子の方が多いですね。思春期以降、大人になってくると女性の方が多くなってくるという特徴があります。喘息で亡くなられている方もおられるんですけども、これは老齢の方ですね。お年寄りの方を中心に今でも全国で2300~2500人ぐらいの方が亡くなられています。治療としましては、発作が起きている時に気管支を広げるお薬、ようするに気管支が狭まっているわけですから広げるお薬というのを使いますし、それからステロイドなどを使う場合もあります。また、症状がない時にも治療が必要でして、吸入ステロイドであるとか抗アレルギー剤といわれる飲み薬を中心に症状を出さないように予防して治していくということをしていきます。

なるほど。アレルギー性鼻炎と喘息との関連についてはいかがですか。

そうですね。今日一番お話したいことがその鼻炎と喘息、そして副鼻腔炎が非常に密接な関係があるということです。アレルギー性鼻炎というのは、くしゃみとか鼻水、鼻づまりというのが三大症状といわれているんですけども、ハウスダストや花粉などが原因だといわれています。気管支喘息とはいわゆるアレルギー性疾患の仲間なので非常に密接な関係があるんですね。実際に喘息の方でアレルギー性鼻炎を合併している頻度が約50~70%で、非常に高率に持っておられます。アレルギー性鼻炎の方から見ましても、喘息を持っておられる方が約10~20%あるといわれています。治療としては鼻炎の場合、点鼻のステロイドや抗アレルギー剤の内服薬を使います。鼻炎の治療をすることで喘息の症状も良くなっていくことが多いんですね。

アレルギー性鼻炎と喘息、元々の悪い原因というのは種類は違うんですけども同じような部分というのがあるんですね。

そうですね。鼻炎といいましても鼻で、喘息の場合は気管ですよね。人体の解剖図を見ると鼻と気管は繋がっていますよね。場所からいっても割と近い場所なんですね。片方で発症すればもう片方も発症すると、平たくいえばそういうことなんですね。

そのアレルギー性鼻炎が引き金で喘息が悪化することもあるのですか。

もちろんあります。

副鼻腔炎と喘息ということではいかがですか。

副鼻腔炎というのは皆さん馴染みがあまりないかもしれません。一昔前までは蓄のう症いわれていました。鼻腔、さらに鼻の周辺である頬の裏や額の裏に、実は左右に4つ空洞があるんですね。その空洞が鼻腔と繋がっていまして、その空洞のことを副鼻腔といいます。もちろん鼻と繋がっていますから、鼻炎を起こすとその炎症が副鼻腔の方までいくということはよくあることなんですね。皆さんも風邪を引かれた時に、わからないだけで結構なっていることがあると思います。副鼻腔炎もいわゆるアレルギー性の副鼻腔炎と風邪から起こる感染性の副鼻腔炎と、大きく分類されるんですね。これもアレルギー性鼻炎の治療をすると、特にアレルギー性の副鼻腔炎の症状が良くなることが多いんですね。喘息との関連はもちろん深いんですけども、特に問題になってくるのが感染性の慢性副鼻腔炎です。喘息患者の約40~50%の方が、この副鼻腔炎が合併しているといわれております。通常の喘息の治療のうえに、マクロライド系と呼ばれる抗生剤の内服ですね。重症になると手術を追加しないと喘息症状が改善しないことを経験することが多いですね。喘息の患者さんできちんとした治療を受けているのに、咳や喘鳴がなかなか良くならない方は、鼻も悪いのではないか、と考えられて主治医の先生に相談されて、そちらの方の検査も受けていただくというのも一つの有効手段だと思います。耳鼻科や内科などいろんな先生の協力で治していくということも多いのではないかと思います。

最後、先生何かメッセージよろしいですか。

喘息と鼻炎は非常に関係が深いということで、喘息は症状ですぐにわかることが多いと思うんですけども、特に副鼻腔炎は気がつかずにおられる方も結構いると思います。自覚症状があまりありません。たまに頭痛などで来られる方もいますが、ある程度ひどくなってしまわないと自覚しないことがほとんどだと思いますね。画像診断などでわかるということがほとんどです。喘息の治療がうまくいってない時に、アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎の可能性があることも考えられてはいいのではと思います。


このページのトップへ