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※医師やスタッフの肩書き/氏名は放送時点でのものであり、現在は変わっている可能性があります。

十条リハビリテーション病院 名誉院長 今村 貞夫

脳卒中の予防と高血圧症について

十条リハビリテーション病院 名誉院長 今村 貞夫

夏の時期の紫外線はもちろんのこと、今も紫外線は気をつけなければならない季節ですよね。

そうですね。大体紫外線というのは、8月よりも5月~7月の間が一番強く、今の時期が一番強いんですね。以前は紫外線に当たることによってビタミンDが産生されるということで、骨の病気あるいはくる病などにならないために日光浴をしなさいと強調したものですが、最近はむしろ、一番怖い皮膚がんなど紫外線の害が強調されるようになってきています。

紫外線のメリットについて教えて下さい。

メリットは、ビタミンDの産生で、実際に必要なビタミンD量は、成人の場合1日100国際単位と言われています。ところが、夏に顔と手だけを出して外出したとき、晴天下の場合だと1時間もいれば1000国際単位、つまり10倍量のビタミンDが産生されるのです。冬でも5倍量(500国際単位)ぐらいが産生されますし、曇った日でも1時間顔と手だけを出して外にいますと、200国際単位、つまり2倍量のビタミンDができると言われています。したがって、現在の考え方は、普通の生活をしていれば特別日光浴をするほどではないと言われています。

普通に少し逃げるような生活をしてちょうどいいぐらいですか。

そうですね。わざわざ日光浴をするのは、デメリットの方が大きいと言われるようになりました。アメリカでは、紫外線の害をしきりにキャンペーンしているんですね。

紫外線のデメリットですが、いろんな病気につながるわけですよね。どういったことになるんですか。

一番怖いのは、皮膚がんですが、それ以外には、顔のしわやしみの原因になる光老化があります。もちろん歳を取れば誰でもしわやしみが増えてくるのですが、光が当たることによって増え方が非常に促進され、増強されます。どうしてこのような光老化が起こるかと言いますと、いろんな防御機構があるのですが、大きなものとして、メラニン色素があります。それからもう一つ大きなものに、活性酸素の除去酵素が皮膚にあるのですが、年齢がいくと、この酵素が減ってくると言われています。特に25歳を過ぎますと、非常に減ってくるので、紫外線によって皮膚老化が起こりやすくなると言われています。実際ある大学で、秋田県と鹿児島県の女性のしみの量を測った研究があるんですが、25歳ぐらいまではあまり変わらないんです。ところが25歳を過ぎると、鹿児島の女性の方にしみが増加し、70歳ぐらいになりますと秋田の2倍ぐらいしみができていることがわかったのです。ですから、25歳というのが大体お肌の曲がり角と言われています。これ以降になると、紫外線に対する注意が必要ですね。

若いときは日焼けをしてもすぐに回復するのは、そういうところにあるんでしょうね。

若いときは海水浴で真っ黒に日焼けしても、すぐに真っ白になりますね。これが25歳を過ぎると活性酸素の除去酵素が減ってきますから、なかなか取れないんです。

皮膚がんについて詳しくお話いただけますか。

皮膚がんは、メラニン色素と関係があると言われていまして、日本人は白人に比べてメラニン色素が多いですし、黒人はもっと多いですね。それだけに皮膚がんの発症も白人よりかなり少ないです。ただ日本でも、ある大学で、沖縄県と兵庫県の二つで皮膚がんの前がん状態を調べたところ、沖縄の方が兵庫県の方の4倍ぐらい皮膚がんの前がん状態が多いことが分かりました。兵庫県が大体北緯35度、沖縄県が25度ぐらいですが、10度違うことによって皮膚がんの前がん状態が4倍ほど違うのです。

皮膚がんを含めて皮膚の病気はいろんなことがありますので、紫外線から体を守るという予防が必要になると思いますが、どんなことをすればいいでしょうか。

いろんな方法がありますが、特にこの夏、紫外線の強いときに外出される場合は、つばの広い帽子を被る、あるいは日傘を差すなどの対策が非常に重要だと思います。長袖を着ることも効果的です。薄くていいですから長袖のシャツを着ることで、約90%の紫外線をカットすると言われています。女性ですと、ストッキングを履くことによって、50%の紫外線をカットできると言われます。他には、日焼け止めクリームを塗ることも大変重要ですね。この日焼け止めクリームには、SPF(Sun Protection Factor)が必ず表示されているのですが、この数値をよく見て自分に合ったクリームを買って下さい。どのぐらいのSPFのものがいいかと言うと、通常の買い物や軽いスポーツですと、SPF20~30ぐらいで十分だろうと思います。ただし、炎天下でのサッカーや水泳などの場合には、SPF50ぐらいがいいでしょう。冬でも、雪で反射されて紫外線が2倍ぐらいになりますので、SPF50ぐらいが必要だと思います。泳ぎに行く場合は、水面は1.5倍から2倍ぐらい紫外線が増加すると言われていますから、そういう風なスポーツをされる場合も50ぐらいがいいでしょう。それ以上のものもありますが、それは特殊な病気の場合ですね。通常の人だと50まででいいだろうと思います。ただし、注意事項は一度塗ったらいいというものではなく、泳いだり汗をかいたりするととれますので、そういう時は2~3時間に一度塗りなおすことが大切です。また、通常のお化粧に比べると紫外線止めのクリームはかぶれ易いんですね。ですから、それにも気をつけていただきたいと思います。

もしおかしいと思ったら、かかりつけのお医者さんに相談されるほうがいいですよね。

そうですね。そういったことに注意をして、日焼け止めクリームを使われることがこれから必要になると思います。


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