※医師やスタッフの肩書き/氏名は放送時点でのものであり、現在は変わっている可能性があります。

喘息について
東山武田病院 呼吸器内科部長 村山 尚子
喘息にはどんな症状があるのですか。
喘息は気道が炎症を起こして狭くなり、呼吸がしにくくなる病気です。ゼイゼイしたり咳や息切れ、胸苦しいなどの症状が発作的に起こりますが、特に夜中や朝方に起こりやすいのが特徴です。ゼイゼイや息切れを伴わない咳喘息というのもあります。
何がどうなってこういう症状が現れるのですか。
喘息は慢性の気道の炎症です。発作のないときでも気道には慢性的に好酸球などによる炎症があって、気道上皮は傷害を受けて剥離し粘膜は腫れて痰がたまりやすい状態になっています。このため普通では全く反応しないような刺激に対しても喘息の患者さんでは気道が敏感に反応して狭くなるという、気道の過敏性の亢進が見られます。ですから普段から気道の炎症を抑えて発作を起こりにくくするという治療が大事になります。
どういうことに注意すればいいですか。
喘息は高血圧などの他の慢性疾患と同じように自分で管理するという姿勢が重要です。例えば息切れを感じるとか、咳やゼイゼイして夜中や朝方に早く目が覚めてしまうとか、職場や家庭でいつものように仕事ができないとかの症状に注意して下さい。また血圧の高い患者さんが自宅で毎日血圧を測るように、喘息の患者さんも自宅でピークフローメーターという簡単な器具を用いて毎日呼吸機能を測ると喘息のコントロールに役立ちます。
喘息にはいろんなお薬があるのですか。
喘息の治療薬には大きく二つあり、気道の炎症を抑えたり気管支を長時間にわたって広げたりして発作や症状のないいい状態を維持するため毎日規則正しく使用する長期管理薬と、発作を起こした場合それを速やかに抑えるなど症状があるときだけに使う発作治療薬があります。症状の強さや発作を起こす回数、ピークフロー値などの呼吸機能により喘息の重症度を判断し、それに合わせて治療計画を立てます。吸入タイプの副腎皮質ステロイド薬は気道炎症を改善する長期管理薬の第一選択薬として世界中で使われています。吸入薬は直接気道に届くため飲み薬と比べ少ない量で効果があり、副作用も減らせるという長所があります。しかし正しい吸入の仕方をしないと十分な効果が得られません。吸入ステロイド薬にはいくつか種類がありますので、主治医の先生とよくご相談してご自分の使いやすい薬を選んでもらって下さい。また、長期管理薬と発作治療薬についてその使い方もしっかり確認しておいて下さい。
最後に喘息についてまとめのお話をして下さい。
喘息発作を引き起こすきっかけには、風邪などのウイルス感染、ペットのふけやハウスダスト、ダニ、カビなどのアレルゲンの暴露、喫煙、運動、気象変化、ストレスなどがあります。発作を起こしやすくするものはできるだけ避けて下さい。症状が頻繁にみられるような場合は喘息がうまくコントロールできていないことを示しています。毎日の薬をちゃんと飲んでいるか吸入ができているかを見直すと共に、早めに主治医の先生にご相談下さい。また煙草は発作を起こしやすくすると共に薬の効き目を悪くさせますので、禁煙に努めて下さい。







