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十条リハビリテーション病院 外科部長 田野 龍介

そけいヘルニアについて

十条リハビリテーション病院 外科部長 田野 龍介

今日はそけいヘルニア、いわゆる脱腸についてです。

そけいヘルニアとは足の付け根のあたりが膨らんだり、へっこんだりするようになる病気です。腸が直接体の外に出てくるわけではありませんが、ふくらんだ部分の中身が腸であることが多く、俗に脱腸と呼ばれています。

ヘルニアっていうと椎間板ヘルニアをおもいだすんですが、よく似た病気なんでしょうか。

全然違う病気です。ヘルニアとは出てはいけないところに臓器が突出する状態をいいます。椎間板ヘルニアは脊椎の間にある椎間板が突出して神経にあたり、手足のしびれなどの症状をおこす病気です。そけいヘルニアはお腹の壁に腸が突出してくる病気で全く違う病気です。

そけいヘルニアというと子供の病気というイメージが強いんですが・・・。

そけいヘルニアのでてくるところはそけい管といって、人間の体の壁が弱くなっている部分です。ですから、生まれつきそこが弱い子供がなることが多いです。また、若いころはどうもなくても、年をとって筋肉が弱ってきたお年よりにも多い病気です。したがって、そけいヘルニアにかかる人は子供とお年寄りが多くなります。

脱腸バンドというのを聞いたことがあるのですが。

昔は患者さんにはめてもらって、治療したことがありましたが、現在ではほとんどやられていません。

すると、治療するには手術をしなければならないのでしょうか。

そけいヘルニアをほうっておくと、かんとんといって腸がでっぱなしになって、はいらなくなり、腸がくさってしまうことがあります。従って基本的には手術をお勧めすることが多いです。そけいヘルニアをなおすお薬というのは現在のところはありません。

手術はどんなことをするのでしょうか。

ヘルニアのでている部分の近くの皮膚を切って、ヘルニアの部分を露出させます。子供の場合はヘルニアをきるだけにすることが多いですが、大人の場合は人工の膜を挿入してヘルニアがでてこないようにします。

予防法とかはあるのでしょうか。

特に予防法はありません。ただやはりよく重たいものを持ったり、運んだりする職業の人に多いといわれています。そういう仕事をされている方はこの病気に対する注意が必要です。


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