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脱毛について
十条リハビリテーション病院 院長 今村 貞夫
頭髪の脱毛にはどのような種類があるのでしょうか。
頭の毛というのは大体10万本あると言われており、普通の人でも一日に50~80本抜けています。よく毛が抜けて困ると言われますが、一時的に多めに抜けても大体は大丈夫です。頭髪の脱毛で最も多い病気としては、一つは円形脱毛症、もう一つは男性型脱毛症、これは男の人の頭頂部や額の部分が禿げあがってくる病気ですが、この2つが多いのです。
こまめに掃除をしても髪の毛が部屋に落ちていたり、お風呂場でドキっとするぐらい抜けることがありますが、80本ぐらい抜けるのなら大丈夫でしょうか。
24時間で80本ということなので、枕についている毛や頭をといて抜ける毛など、全部合わせて80本ぐらいでしたら心配はないと思います。
円形脱毛症が起こる原因はなんですか。
円形脱毛症は、その名前のように毛髪が丸い形に抜ける病気です。人により異なりますが、1~3個、ひどい人の場合は頭全体の毛髪が抜けるとか、あるいは頭だけではなく眉毛や、脇の下の毛が抜けるなど、いろいろなタイプがあります。一番多い円形脱毛症は一個で、大人の場合、ストレスが原因で起こります。子供の場合は同じように円形脱毛症で丸く抜けても、アトピー性皮膚炎の方が多いのです。アトピーはなかなか治りませんから、子供の円形脱毛症は患者数は少ないですが治りが悪いのです。大人の場合は、患者数は多いけれども比較的治りやすいと言えますね。
どのようにして治療するのですか。
大人の場合はストレスが一番多いと言いましたが、よくお聞きしますと円形脱毛症の始まりから2、3ヶ月前にストレスがあると抜けることが多いのです。治療法としては、ストレスを取り除く精神安定剤や、ストレスが加わると血管が収縮し、軽度の栄養失調が起こるので、血の巡りをよくする薬、あるいは毛の栄養剤などを患者さんに服用していただきますと大体は治ります。ただ、子供の場合はアトピーの方が多いので、アトピー性皮膚炎と同じような治療法になります。例えば、ひどい時はステロイド剤を塗る、もっとひどい人にはステロイドを飲んでいただくなどです。
若いうちに脱毛が始まるのはどういうところに原因があるんでしょうか。
いわゆる「若ハゲ」ですね。これはほとんどが男性に起こります。女性も男性ほどではないですが、頭頂部なんかが少し薄くなってくるということがあります。若ハゲというのは、遺伝的な素因があり、日本人の場合は大体30%ぐらいがそういう風な家系だと言われています。要するに、そういう家系の方が毛根に男性ホルモンが作用することによって起こると言われています。誰にでも男性ホルモンはあるのですが、素因のある方は男性ホルモンを受けるレセプターに異常があり、そのために脱毛が起こってくると言われています。遺伝的な素質が関係しているだけになかなか治すのが難しいですね。
治療法というのはあるのですか。
完全に毛が生えるという薬は、今のところ出ていません。ただ、最近少しでも進行を止めるような薬、例えばミノキシジルという薬ですが、特に頭の血の巡りをよくするような塗り薬があります。それから、男性ホルモンの働きを抑制する飲み薬も出ています。ただ、少し飲んだだけでは効果は見られず、半年ぐらい飲み続けるとある程度抜け毛が減ってきます。人によっては、3年ほど飲みつづけますと以前より少し増えると言われますが、元通りふさふさにというのは、期待はできないです。
悩んでらっしゃる方は、病院で相談していただくということですね。
そうですね。まず、頭を清潔にしておくということが大事です。不潔にしていますと、円形脱毛症にしましても男性型の若ハゲにしましても、毛根が詰まるなどの悪影響を及ぼしますので、清潔にしておくようにしてください。







