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※医師やスタッフの肩書き/氏名は放送時点でのものであり、現在は変わっている可能性があります。

十条リハビリテーション病院 脳神経センター長 山下 純宏

脳ドックについて

十条リハビリテーション病院 脳神経センター長 山下 純宏

脳ドックというのはどういうものなのでしょうか。

「脳ドック」というのは「人間ドック」と同じで、まだ症状が出ていないうちに脳の病気を早期に発見して、適切に対応するように指導するものです。

具体的にはどういう検査をするのでしょうか。

MRIや超音波などの痛みを伴わない検査を使って、短時間に脳の中を一通り調べます。

そうするといろいろなことが分かりますね。

脳の中の病気としては、主として脳の血管の病気と、脳の中の脳腫瘍やその他の病気と言うことになりますが、圧倒的に多いのは脳血管障害という脳の血管に関するいろんな疾患です。

病気の予防にもつながりますね。

50歳前後以上の方で、ご家族やご親戚の中に脳の病気の方がおられるような方におすすめです。高齢で身体の調子が悪いという方がいらっしゃる場合にはなおさらです。会社などで定期的なチェックがあるところもあります。検査をして何も異常がなければ安心ですし、何か少しでも異常があれば、また一年後に検査しましょう、ということになります。具体的には未破裂脳動脈瘤という、脳の血管の分岐部に瘤ができ、それが破裂してくも膜下出血を起こすものがあります。その瘤が未破裂の状態で見つかれば予防的治療についてご相談にのります。

それは検査でないとわからないものですか。

症状もないので、いつ破裂するかはわかりません。破裂する瞬間まで自覚症状がないのですが、こういったものも、検査を受ければ見つけることが可能です。

検査で見られるのは脳の断面図のようなものですか。

検査は脳の断層写真と、その断面図の情報を元に、脳の血管の状態を三次元的に観察すると、血管の瘤があるかどうかが判ります。脳動脈瘤は、大きいものほど破れやすいので、70歳以下の方であれば、5mm以上の動脈瘤が見つかった場合は、破裂予防のための予防的治療が勧められます。具体的にはコイル塞栓術や開頭クリッピング術です。

先ほど、50歳以上というお話がありましたが、若い方も脳ドックを受けておいた方がいいんですね。

高齢の方に多い傾向はありますが、脳動脈瘤というのは若い方にないわけではありませんので、特に家族や親戚に脳卒中の方がおられる場合には受けていただく方がよいと思います。

これから寒い季節になりますが、何か気をつけておく方がよいことはありますか。

寒くなると血圧が変動しやすいので脳卒中の頻度が増えます。脳動脈瘤の他に、無症候性脳梗塞といって、症状のない、3~5mmほどの小さないわゆるラクナ梗塞があります。これが見つかると、近い将来に本格的な脳梗塞を起こしやすいというデータがありますので、高血圧、糖尿病、高脂血症、喫煙などの生活習慣に十分な注意をうながします。

機会があれば検査を受けた方がよいですね。

無症候性脳梗塞は加齢とともにでてきますが、若い方で見つかった場合には脳梗塞を起こす可能性が高いと考えて、さらに注意深く、糖尿病、高血圧、高脂血症、肥満、喫煙などを管理してくださいと指導しています。こういったことが脳ドックの効能だと思います。


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