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タバコの害と皮膚について
十条リハビリテーション病院 院長 今村 貞夫
タバコは健康にさまざまな悪影響があると言われますが、皮膚に対してどういう影響があるのでしょうか。
タバコの害で有名なのは喉頭がんとか肺がんなどのがんですね。皮膚に対しても皮膚がんがあり、特にくちびるのがんとか、舌がんにも影響しているといわれます。それ以外に、皮膚独特の病気を起こすことがあります。喫煙者はしみやそばかすといった色素の異常が多く、口や目の周りにしわができることが多いのです。海外のある統計では、同年代の喫煙者と非喫煙者を比べても、喫煙者の方がしわが男性では2.5倍ほど多く、女性では3.1倍多いという結果があります。このようにしわの多い顔を「スモーカーズフェイス」といい、たくさんタバコを吸われる方は、顔を見ただけでタバコを吸われているのがわかるのです。
タバコがしみ、そばかすの原因になるのはどうしてなのですか。
しみ、そばかすの原因となるのは、タバコだけでなく紫外線などでも起こります。どうしてタバコがしみの原因になるかといいますと、活性酸素が体内に増え、これが組織を刺激して炎症を起こし、色素沈着を起こすのです。それともう一つ、活性酸素を除去するために必要なビタミンCが、タバコ2本で破壊されてしまうからです。
しわの原因になるのはなぜでしょうか。
皮膚の弾力を保つ弾力繊維というのが皮膚の少し下のほうにありますが、これがタバコによって障害され変性を起こすことで、しわができると言われています。しわはタバコだけでなく、紫外線によっても増えます。農夫や漁師の方は常に紫外線にさらされているため、首や顔などにしわが多いのですが、やはり喫煙者も弾力繊維に変性が起こることでしわが増えるのです。
最近女性の喫煙が多いですね。
男性の喫煙者数は50%ぐらいでしたが、最近は40%くらいだと言われ、減少傾向にあります。しかし、昔はほとんど見なかった女性喫煙者が増えています。若い女性が美容を気にされるなら、ぜひタバコをやめていただきたいと思います。
ほかに美容上の悪影響はあるのですか。
喫煙でニコチンが体内に取り込まれると、血管が収縮し、また一酸化炭素を吸い込むことによって、唇が紫色になります。また、血管が収縮するため、皮膚温が喫煙によって2~5度くらい低くなると言われています。歯にヤニが付いて黄色くなり、歯茎が黒ずみ、口臭がでます。しみやしわだけでなく、口腔内も汚れてしまいます。繰り返しになりますが、美容を気にする方はタバコをやめられた方がいいと思います。







