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武田道子の「京おんなミニ・トークシリーズ」

※下記の文章については、ラジオ放送時の内容を一部リライトして掲載しております。ご了承ください。

武田道子

睡眠について


10月に入りました。今日はどんなお話ですか。

朝夕急に涼しくなりましたね。寝苦しい夜は少なくなってきましたが、眠れないと言われる方もおられます。秋の夜長、十分睡眠をとっていただくために睡眠についてお話してみます。睡眠は複雑な脳を持つ高等動物にのみ見られる進化したものだと言われていて、休息機能と定義されています。

進化した高等動物の休息機能といえば具体的にどんな機能なんですか。

睡眠はオーバーヒートした脳に休息を与え、活性化させることです。そして情報の再制御をします。脳に入ってきた情報のうち、何を残すかについては脳そのものが選んでいるのです。私たちが眠っている間に脳はせっせと働いていることになりますね。

体は眠っているけれども脳だけは動いているんですか。

そうですね。眠っている間に成長ホルモンが分泌されて、骨の成長が促されます。眠れないから疲れが残っていることはないんです。睡眠不足を感じている人が多いと思われますが、実は体のための睡眠は全体の5分の1だけで、ほとんどが脳のための睡眠なんです。

睡眠といっても、浅い睡眠や深い睡眠などいろいろありますよね。

以前は呼吸や目の動き、筋肉の変化によって判断されていましたが、今は脳波という必ず分かるものが筋肉や目の変化の現われと一緒に使われるようになりました。

脳波でいろんなことが判断されるようになってどんなことが分かってきたんでしょう。

睡眠のメカニズムが分かってきました。睡眠にはレム睡眠、ノンレム睡眠というものがあるんです。

どこが違うんですか。

レム睡眠とは、入眠後1時間30分ぐらい後に訪れる睡眠のことで、ノンレム睡眠が始まって、次がレム睡眠になるのです。その後およそ1時間30分感覚で一晩に4、5回繰り返します。夢を見るのはレム睡眠のときだと言われていて、見たり聞いたり、触れたことを長期的な記録に固定する役割があります。昼間の学習が多ければ、レム睡眠も増えることになります。ですから覚えることがいっぱいある新生児では、睡眠の半分がレム睡眠だと言われています。加齢と共に脳機能が低下するので、深い眠りが作れなくなってきます。ノンレム睡眠とは心身ともに深い眠りに入っている状態です。脳波の周波数が遅くなりますし、大脳の活動レベルが低下します。真の休息期と呼べますね。眠たくてどうしようもないとき、10分か15分眠るだけですっきりすることがありますね。これはノンレム睡眠の働きによるものなのです。

何時間ぐらい眠ればいいんですか。

この睡眠時間は遺伝子で決まっているのではないかと言われていて、人によって素質的に決まっており、人為的には変えられないのではないかと考えられています。例えば、エジソンは6時間以下、ナポレオンは3時間と言われています。賢い人や偉い人は睡眠時間が短いかというと、そういうわけではありません。アインシュタインは9時間以上だったと言われていますから、まさにいろいろですね。

要するに何時間眠るのが健康にいいかなんて一概には言えないのですね。

一般的な睡眠時間は8時間ぐらいが多いようですが、最近は8時間では長いので7時間でいいんじゃないかという意見もあります。睡眠は長さよりも質が大事ですからね。乳幼児は多層性睡眠型といって昼も夜も寝ていますよね。大脳がもっとも休まる1回と2回のノンレム睡眠時にぐっすり眠れるかどうかで疲労の回復が違いますから、眠り始めの3時間を大切にしていただきたいと思います。

気持ちよく寝て気持ちよく目覚める方法があれば是非教えて下さい。

38度から40度程度のぬるめのお湯に20分ぐらいゆっくりとつかることがいいですね。そうすると副交感神経を優位にしてくれますので、心身ともにリラックスした状態になります。その他には、寝室の環境です。部屋が明るいと眠れないので、30ルックス以下の明るさがいいと言われています。また、明るすぎると睡眠ホルモンのメラトニンの分泌が抑えられますから、適度な暗さが必要です。室温は夏は25度、冬は13度ぐらいがよいと言われていますね。湿度は50%ぐらいがよいでしょう。そして自然の音が感じられることが望ましいです。

都会の真ん中の方は、自然の音と言っても難しい部分がありますよね。

そんなときは、何か静かな音楽でも流していただくといいでしょう。何にも音がない方がダメなんです。これは不安感を煽ると言われていて、だんだん目が冴えてきて眠れなくなります。

眠れないときはどうしましょう。

眠れないときはもう起きてみるのも一つの方法ですね。本を読んだり、ビデオを見たりするとまた眠くなりますね。また、牛乳に含まれるトリプトハンは体内に入るとセロトニンという睡眠物質に変化するので、牛乳を飲んで寝るのもいいんですね。

それでも寝られない場合は。

一晩中眠れなかったと言われる方がいますが、実際はちょっと寝ているんですよね。眠れないと焦るよりは、どんなに眠れなくてもいつかは寝られると開き直ることです。健康で元気であれば、少々寝ていなくてもなんともないわけですから。

ほかに何か気持ちよく寝て元気に目覚める方法ありますか。

どんなに遅く寝ても起きるのはいつもと同じ時間にすることですね。朝早く起きる週間がいい眠りを作りますね。というのも、コルチゾールという隔世ホルモンは、朝4時ごろから分泌が始まるので、すっきりと気分のよい目覚めは6時ごろになりますね。

やっぱり昔から言われているように、早寝早起きはまさに健康の秘訣ですね。

昔から健康の秘訣にありますよね、寝る子は育つって。これは正しいんですよね。ノンレム睡眠中、脳下垂体から成長ホルモンが大量に分泌されるので寝る子は育つんですね。このさわやかな季節ですからね、早寝早起きで健康な生活を送っていただきたいと思います。


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