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メディア登場

武田道子の「京おんなミニ・トークシリーズ」

※下記の文章については、ラジオ放送時の内容を一部リライトして掲載しております。ご了承ください。

武田道子

老化防止について


さぁ今日はどんなお話ですか。

今月は敬老月間ということで、老化防止のお話をしてみようと思っています。

昔は9月15日と日にちが決まっていましたが、最近は第三月曜日、今年は21日が敬老の日ですね。

敬老の日が定まらなくなったことから、敬老の日の意味合いが少し変わってきたような気がします。敬老の日というと、多年にわたって社会に尽くしてきたお年寄りを敬愛し、長寿をお祝いするというふうに物の本には書いてあります。ところが敬うということが最近はなくなってきましたね。高齢化社会がやってくると4人で1人を支えていかなければいけないなど、こうなると長生きしているのが悪いような印象を受けます。これが若者の将来の不安要因となっていると思います。

確かにそうですね。団塊の世代が毎年定年退職になって、年金や医療などさまざまな問題が出てきたら、日本は少子化ですからいろんな問題が出てきますね。

実はあまりに寿命が長くなったことが原因のようなんです。今年敬老の日を前に発表された平均寿命は、男性が79.29歳、女性が86.05歳と、まだ100歳には届きませんが90歳には近づいてきました。10年前(平成11年)には100歳以上の方が11350名と発表されていますね。ところが平成20年には36276人と3倍になっています。世界一長寿国というのは素晴らしいことなのですが、一方で高齢化が進みますと、がんや心疾患、脳卒中などの病気が増えてきます。

死ぬまで元気でやれる秘訣ってあるんですか。

私は毎年敬老の日に祝辞を述べるとき、長寿からお話を聞くんですが「長寿の秘訣は?」とマイクを向けると、みなさん必ず「三食よく食べて、気ままに暮して、ちょっとお酒をたしなむ程度に」という返事が返ってきますね。長寿の秘訣は食生活と心の持ちようだと思います。もちろん人種的なものとか環境の問題もありますけどね。

食生活というとどんなものを食べればいいんでしょう。

今、昔の食事が見直されていて、わが国の昔の食事が理想的なものだと言われています。塩分が少し多すぎますが、それ以外は理想的なんですね。具だくさんのお味噌汁や野菜たっぷりのシチューなど、バランスのとれた食事が何より大切です。

日本の伝統的な食事は、現代の医学的な面から見てもすごくいいということですね。

そうですね。食事は抗酸化成分の多い野菜を取ると、脳や体の細胞の酸化を防止する働きがあります。健脳食と言われていて、疲れた脳を癒して、脳の活性化や老化防止などの脳を健やかに保つことができるのです。食べ物は「ガソリン」ですね。偏食や絶食は脳にとって危険ですし、栄養不足は脳をダメにしてしまいます。かといって過食もまた脳を錆付かせてしまいますね。

食の基本は昔から言われている「腹八分目」ですか。

そうでしょうね。カロリー制限が直接寿命を延ばすという実験結果も出ておりますから、食事中のカロリーを制限することによって自然に起こる老化を遅らせることができると言われるようになりました。

先ほど、お酒もたしなむ程度ならいいとおっしゃいましたが。

量は少し微妙ですが、アルコール、特にワインは活性酸素の毒を消す働きがあると言われています。

それに笑うことが健康の元といわれていますね。

長寿の方は笑顔がいいんですよね。いつも笑っていらっしゃいますね。

医学的にも笑うことはいいとおっしゃってますね。

そうですね。笑うことによって唾液腺が刺激され、唾液がたくさん出てきます。そしてがんや老化を防ぐ免疫細胞である「ナチュラルキラー細胞」が増えてきます。笑いは「お腹のジョギングである」と最近言われていますね。

他にも長寿の秘訣はありますか。

何よりも長寿で生きがいのある人生を送るキーワードといいますと、「生涯現役」が理想ですね。そのためには疾病の予防、健診によって早期発見、早期治療というのが大切です。自分の健康は自分で守ると言われていますね。近年、アンチエイジングという言葉が流行していますが、本当はウィズエイジングがいいと思います。

「ウィズエイジング=老化と一緒に」ということですか。

そうですね。アンチエイジングはご存知のようにアメリカからきた言葉で、歳を取ることに逆らうという意味です。老化現象を悪と考え、何とか逆らいながらでも少しでも若さを保とうとするのがアンチエイジングですね。老化は遅い人と早い人と個人差がありますが、誰でも避けることはできないものです。ですから、むやみに嫌ったり落胆したりせず、その人なりの老化と一緒に生きていくという考え方がいいと言われています。若い人に若い魅力があるように、高齢者にも若い人にはない高齢者の魅力があると思います。だから自分の個性の一部と思う生き方がウィズエイジングなのです。自分の体の老化現象や病気も受け入れて生活の上での不自由さがない程度に、よい知恵をしぼる生き方がいいと思います。

そのためにはそれだけ健康な高齢者にならないといけませんね。

そうですね。健康な高齢者になるためには、危険因子として喫煙、肥満、運動不足の3つをやめる、あるいは解消しなければいけません。このほか、睡眠時間も十分に取ることも大事です。

先生最後に一言まとめていただけますか。

敬老の日は高齢者を敬って長寿をお祝いしましょう。そして自分の生活の仕方も考え直す日にしていただきたいと思いますね。健康な高齢者を目指して、いつも元気で、いつまでも元気でいてください。


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