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メディア登場

武田道子の「京おんなミニ・トークシリーズ」

※下記の文章については、ラジオ放送時の内容を一部リライトして掲載しております。ご了承ください。

武田道子

熱中症について


今日はどんなお話ですか。

今日は熱中症についてお話しようと思います。

一ヶ月ほど前に佐賀県の高校の野球部員が熱中症のような症状で、救急車で運ばれたというニュースを聞いて、もう熱中症?と思いました。

先月5月10日の佐賀市の最高気温は29.7度だったのですが、それでも熱中症にかかっているんですね。異常気象のせいもあるのでしょうが、今年は例年より早く気温が高くなっていることから熱中症対策を早めに考えるようにしたいものです。

どうして熱中症になるんですか。

熱中症の原因は、体内の水分や塩分のバランスが崩れて、体温の調節機能が破綻してしまうことで、死に至ることもあるので油断はできません。人間は24時間の周期で36~37度の範囲内で体温の調節をしています。暑いときには自律神経を介して末しょう血管を拡張させ、皮膚に多くの血液を分布させて、外気への熱の伝導によって体温を下げるんですね。汗を出せば、もちろん汗の蒸発に伴って熱が奪われていきます。このシステムがうまくいかないときに熱中症になります。体が適切に対処できなければ、筋肉の痙攣や失神を起こすこともあります。

本来人間が持っている体温調節機能を破綻させないようにしないといけないということですね。

そうですね。熱中症は、適切な予防法を知っていれば防ぐことができるんです。熱中症を引き起こす条件は、気温が高い、湿度が高い、風が弱くて日差しが強い、こういったときに起こりやすいですね。また、激しい労働や運動によって体内にものすごい熱が産生されたとき、この暑い環境に体が十分対応できない状態になったときに起こります。

これは体内がどんどん熱くなることが問題になるわけですね。ということは、熱中症にかかりやすい人は、体質的にもあるということですか。

そうですね。熱中症にかかりやすい人は、脱水状態が一番怖いですね。それからもちろん高齢者や肥満もそうですね。そして厚着をしている人、平素あまり運動をしていない人、暑さに慣れていない人、などがあげられますが、もちろん何らかの原因で体調が悪い人もかかりやすいです。

どんな症状が熱中症の始まりですか。

症状は多分頭痛が一番だと思います。激しい頭痛や吐き気、それから目まいが起こります。すぐにかかりつけ医に相談してもらわないと他の病気ということもあります。危険信号は、体温の元々高い人、乾いた皮膚の人で、特にあまり汗をかかない人は要注意です。

熱中症は夏にしかかからないのですか。

いえ、そうではありません。一般的には、熱中症という字を見ても「暑い環境で起こるもの」という概念がありますが、冬でも起こります。このごろのように環境の条件が悪くなってきますと、これはだんだん増加してきています。

熱中症の対処はどうすればいいでしょうか。

熱中症の応急手当は、まず救急医療機関へ連絡するのが一番ですね。意識障害になってしまうとなかなか元に戻りません。医療処置が生死を分かつのです。発症から20分以内に体温を下げることが出来れば、確実に命拾いできるのです。もちろん、屋外であれば風通しの良い日陰に連れていくや、自分で動けない方は風通しの良い日陰に運んであげる、屋内であれば、クーラーが効いている部屋でゆっくりしてもらうといいでしょう。急速に体温を下げるには、衣類を脱がせて水をかけるのが効果的です。そして、うちわや扇風機で風を送ると、急速に体温が下がります。部分的に冷やすクーリングは、うなじやわきの下、股の部分を冷やすと効果的ですね。

命を落とすような危険なことも起こりうるんですか。

あります。深部の体温が40度を越えると、血管が凝固したり、痙攣を起こしたりしますので、命に関係あります。

そういう時は、どんな治療をするんですか。

大体医療機関へ運ばれます。そして、補液を使って冷やします。重症の場合は、間に合いませんから、胃や膀胱にカテーテルで直接冷たい水(生理食塩水)を送り込むんですね。すると、急激に体温が下がります。

そんな風にならないように気をつけるにはどうしたらいいんでしょう。

暑さ対策としては、熱を逃しやすい服装を心がけていただくこと、そして何よりも水分補給です。これは普通のではなく、特にスポーツドリンクのようなものがいいでしょう。水分はこまめにとって下さい。屋外では、帽子や日傘が効果的です。

スポーツドリンクって体液とほぼ浸透圧が一緒なんですね。

そうですね。塩分濃度が0.1~0.2%、糖分は3~5%入っていて、あまり冷やしたものではなく常温ぐらいで5~15度ぐらいのものを飲むのが一番いいでしょう。普通の水だったら少し塩を入れてもらうといいですね。

もう一度熱中症の手当てをおさらいしていただきたいんですが。

熱中症の手当ての基本は、衣服を緩めて体をよく冷やすことです。そして風通しの良い日陰を選ぶこと、水分補給が大事です。高齢者はのどの渇きを訴えることが遅いので、家の中でも熱中症にかかることがあります。家族が水分をたくさん取るよう心がけてあげないと本人はあまり言いません。これは赤ちゃんも同じです。

高齢者は冷房が嫌いですから、限界まで暑い中で我慢しますよね。

我慢するのはよくないですね。ですから、ある程度蒸し暑くなったときには冷房を入れないといけません。

赤ちゃんの水分補給はやはりおっぱいが水分かなと思ってしまいますが。

水分は日光浴のあとやお風呂上りなどに、お湯でもジュースでもいいので飲ませてあげて下さい。

先生、最後に一言熱中症についてまとめていただけますか。

運動をされる方、熱中症は怖いですから侮らないで下さいね。水分補給が第一です。熱中症は予防ができるので、予防に気をつけて下さい。


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