※下記の文章については、ラジオ放送時の内容を一部リライトして掲載しております。ご了承ください。

成人麻疹について
2009年1回目なんですけれども、今日はどんなお話でしょう。
今話題になってます成人麻疹、いわゆる大人のはしかですね。
たしか一昨年でしたか、このはしかが流行しましたね。
成人麻疹は2007年に流行して、2001年にもありました。
昨年、一昨年の時に、はしかって子どもがかかるものなのかなって思ったら、なんか大学生がバタバタと麻疹にかかってましたね
かかった人の特徴として、15歳以上の方、主に大きな問題となったのは18歳以上の大学生だったんですね。
その年齢的な特徴って何か原因があるんですか。
当時の流行は、1回ワクチンを摂取した後で麻疹にかかっていない人が対象でした。これは予防接種法に関係があります。1978年に麻疹のワクチンが定期の予防接種になりました。麻疹っていうのは予防注射したからといってかからないわけではなくて、予防注射した後にウイルスに接触する機会が失われると、免疫を補充していくことが出来なくなります。この間にウイルスにかからなかった為に、麻疹に対しての免疫増強効果ができなくて、だんだん免疫が下がってきます。
つまり、予防接種しても免疫増強効果が働かなかったら免疫が低下して流行したらかかる可能性があるということなんですね。
そうです。1回予防接種をした後、麻疹にかかることによって、さらに免疫効果が高まることを「ブースター効果」と言いますが、免疫増強効果が働かなかったことによって、だんだん免疫が低下してしまい、ブースター効果が得られなかったのです。
免疫が影響される。
2007年の流行時ははちょうど20歳代前半の方が多く罹患していました。主に大学生だったので、大学構内で広く感染したのでしょう。1989年から1993年まで生まれた人にはMMRワクチンというのを接種しました。これは麻疹とおたふく風邪と風疹の混合ワクチンで「新三種ワクチン」と呼ばれていました。これが実施されていたから麻疹にはかからずに済んだわけです。しかし、麻疹の予防注射が徹底したことで、麻疹がなくなってしまったのです。だから増強効果がなかったんです。
小さい時にかかっておく方がいいと聞くですけれども、これも事実ですか。
そうですね。麻疹は小さいうちだったら後遺症なく治りますが、成人してからの場合は重症となり、髄膜炎をおこした場合、運が悪かったら麻痺が残ります。
麻疹の症状は風邪と似ていて、その後いろんなブツブツが出てきますよね。
麻疹にかかると1週間ぐらい経つと微熱が出てきます。そのうち、頬の内側に針で突いたような点状の白い斑点のコプリック班が出ます。これが出ると、次の日には高熱になり、発疹が出てきます。
それから妊娠している女性も気をつけなければいけないって聞いたことがありますが。
そうですね。妊娠中ですと早産とか流産とか引きおこします。また、肺炎にも非常にかかりやすいとも言われています
そうですか。
もう一つ気をつけないといけないのが、麻疹っていうのは発疹が出る前の日ぐらいが一番感染力が強いので、わかりづらいんですね。熱が出て、発疹が出てきたら人にうつす力はうんと落ちてしまう。だから対応しにくいのです。
成人の麻疹に対する予防、対策はあるんですか。
何よりも予防接種です。予防接種をすることで免疫力を高めるということになりますから。以前は小さいとき1回だったのが、今は何回もするように変わりました。第1期が1歳から2歳の間。このワクチンはMRワクチンです。第2期が小学校へ上がる前1ヶ月。第3期は中学校1年生と高校3年生、ここまでするように今変わってきました。これは2006年の6月2日から施行されました。
今の予防接種は、義務付けらているんですか。
予防接種法というのは以前のように義務とは言えないらしいです。だから子どもさんやから親が気をつけなかったら、今までのように個人に通達が来ません。今まででしたら予防接種法に決められている予防接種は必ず個人的に通達が来てましたよね。今はそれがないんです。
それは困りますよね。さっき先生がMMRワクチンとおっしゃったのはMRワクチンは麻疹と風疹ですから二種ですか、MMRはおたふく風邪が入っている。
Measlesっていうのが麻疹ですよね。それからMumpsっていうのがおたふく風邪、それからRubellaっていうのが風疹、その頭を取ってMMRと言っています。
でも今はMRですからおたふく風邪は。
抜けています。これは副作用が出たんで、第1期の間だけ使用出来なくなり、大体5~6歳になっても麻疹にかかってなければ接種するということになりました。おたふく風邪っていうのは結構小さい時にかかるものなんです。かからなかった人は5歳か6歳でこのMumpsワクチンをすれば問題ありません。
中年以上の方はそんなに感染することはないですか。
あまりないですが、確かめるために抗体をはかることをおすすめします。抗体が低ければワクチンを打った方が良いです。
麻疹の抗体をはかることができるのですか。
採血で結果に1週間ほどかかりますが。今は厳しくなっていますから、特に留学する人、医療関係で実習に出る人、全て抗体を測ることが義務づけられています。あと、オーストラリアへ留学する人はもっと厳しいです。全ての抗体を測って証明書を持っていかないといけませんから。
では先生、最後にまとめて頂けますか。
麻疹を簡単に考えず、侮らないで下さい。かかったら早めに病院に行って下さい。







