※下記の文章については、ラジオ放送時の内容を一部リライトして掲載しております。ご了承ください。

リステリア菌について
今日は、久しぶりにラジオをお聞きの皆さんから質問がきていますので、お答え頂いてよろしいですか。
はい。
西京極にお住まいの森田さんからです。「最近、リステリア菌という名前を聞きました。何か動物に関係のある菌のようなんですが、どんな菌でそれは人間にもうつったりする病気なんでしょうか」ということです。
リステリア菌というのは、羊、鳥、ねずみ、魚、昆虫などほとんどの動物やそれを取り巻く環境、つまり川の水や下水などに広く分布しているものなんです。これが汚染された食品を介して食中毒をおこしてきます。
これはどんな菌なんですか。
このリステリア菌の特徴は、0度から45度という広い範囲で増殖することです。それと10%程度の濃い食塩水の中でも増殖するというような菌なんです。ですから、保存食には大変な注意が必要なんです。
じゃあ冷蔵庫でも信用できないということなんですね。
入れていてもダメですね。
感染したらどんな症状になるんですか。
リステリア菌は日本ではあまり知られていないんですが、欧米ではとても多いんです。最近、日本でカナダから輸入したコンビーフでなったというニュースがありました。カナダでは他にも、コールスロー(キャベツのサラダ)で1981年に集団発生があり、亡くなった方もいるようです。けれども一般の菌と異なって、冷蔵庫の中でもダメなので、食品衛生上からは非常に重要な問題となっています。
健康な人でもうつるとは限らないんですか。
健康な人は発病しないんですね、ほとんど。
健康な人は大丈夫。
そうですね。発病したら38-39度という高熱が出て頭痛や寒気などありますけど、この上に嘔吐や体がだるいなど、一般にインフルエンザの初期を思わせるような症状が出てきます。稀に、免疫力が低下している方、妊婦や子ども、高齢者や基礎疾患を持っている人は髄膜炎、敗血症という症状が出てきます。また、妊婦でしたら流産の可能性もあります。
風邪と一緒の症状ですからわかりにくいですよね。治療方法というのはどうなるのですか。
これは菌ですから、抗生物質しかありません。
でも妊婦でしたら抗生物質は飲めなかったり。
そうですね、まあ一つはありますけどね。
そうなんですか。
解熱剤が使えなくて、妊婦の場合、子どもが使うような座薬ぐらいしか使えないです。
抗生物質で治るのは治るんですか。
治ります。
これを予防していこうと思うと、どういうことをしたらいいのでしょうか。
やはり、生のお肉、これが一番危ないです。だから、必ず加熱することが大事です。かなり加熱しないと、先ほど言ったように熱くなっても生きていますので。
45度ですよね。
はい。また、生野菜でも食前によく洗い、生のお肉は、野菜や調理済みの食材と一緒に置かないようにして下さい。それから、生のお肉を使ったお皿などはしっかりと洗って消毒し、手や包丁、まな板もよく洗うことですね。食前に加熱しないものもありますけど、そういうものは冷蔵庫に長い間置いていてはいけない、冷蔵庫を過信してはいけないということです。
今は11月ですが、この季節でもリステリア菌が繁殖するのですか。
食中毒と言ったら夏と思いがちですけど、今は冬でもなりますね。
今ペットブームですが、他にもペットからうつる病気はあるのですか。
たくさんあります。動物から人間にうつることを、正式には「人畜共通感染症」と言います。
人間にも動物にも共通する感染症。
世界保健機関(WHO)では200種類ぐらいあるのではないだろうか、と言われています。その中で日本は、犬や猫などのペットから感染する病気は約50種類ぐらいあるのではないかと言われています。これは悪化すると死ぬこともあります。
でも癒しのブームの中、ペットセラピーというのもこの番組で取り上げたこともありますから、ペットは人間にとってかけがえのないものですよね。反面、こういう病気もあるということを知っておく必要がありますね。
犬などに口移しでものを食べさせたりすると、原因不明の高熱になる人もいますし、また猫のひっかき傷から皮膚の心筋症がうつるということがあります。心筋症というと、糸状菌、一般でしたら水虫・たむしなどもうつるわけです。
ペットからですか。
はい。でもこれは健康な人でしたら、感染しても発病しません。だからいつも抵抗力をつけておかないといけないわけです。
そういうことですね。
でもこれらの病気は、診断がつけば治療出来るものばかりです。老人、子どもでしたら発病しやすいですが、病気に心あたりがあれば早めに治療して頂きたいと思います。
ペットは良い部分とそういう少し怖い部分があるんですね。西京極の森田さんはペットをとても可愛がっていると思いますが、ぜひ今日のお話を参考にして頂きたいと思います。では、いつものように最後に一言お願いします。
いろいろペットと楽しんで頂いたらいいのですが、ご自分の健康を楽しみながらペットと共生していくことが大事だと思います。







