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メディア登場

武田道子の「京おんなミニ・トークシリーズ」

武田道子

リスナーからの質問:介護について


あっという間に1月最終週になりました。今日はリスナーのみなさんからの質問にお答えしたいと思います。最初の方は、今年からおばあちゃんと同居するのですが、これから経験する介護についてもっとも注意すべきことは何なのかを教えて下さいということです。

介護に対する心構えで最も大切なことは、「人の手から手の温もり」と、「話しかけ」です。これはいつの世になっても変わらないと思います。高齢社会は思いやりの心を持って、常に日常生活に置けるお年寄りの健康管理をすることが大切です。お年寄りは症状が現れにくいですし、また訴えることも少ないので、ほんのわずかな変化にも注意が必要です。そして、何よりも老人扱いをしないことです。これは老人施設でよくあることですが、親しくなった高齢者に「おじいちゃん」「おばあちゃん」と呼びかけると非常に怒る方が多いです。やはり施設へ入ってこられる前はどんな職業をなさっていたかわからないですからね。だからこういう呼び方をせず、お名前で呼んであげることです。介護のゴールは自立ですから、自立した質の高い生活が送れるように支援し、尊厳と生き甲斐を持って生活できるようにつとめることです。要介護状態になったときでも、機能の回復につとめて、家族の温かい見守りが大切ですね。

日本でも高齢化はものすごく進んでいますね。

そうですね。これは去年の敬老の日に発表された数字ですが、平均年齢が、男性79歳、女性85.81歳と発表されており、100歳以上の方は3万人超えたといわれていますね。ですから、元気なお年寄りが増えていますね。現在は一元的介護制度というのが2000年4月より発足していますね。

この介護保険制度というのは何歳から対象なのですか。

60歳でも特殊な方は受けられるのですが、原則として70歳以上です。

日本では大体定年制で、60歳を迎えるとお年寄りという考え方がありました。先生は以前「新老人」という言葉を使ってらっしゃいましたね。

今60歳は定年ではなく、大体65歳になっています。技術のある方などは70歳でもお仕事されてますね。ですから、75歳で「新老人」という言葉が出て来たのです。75歳辺りから徐々に介護が必要になってくる方もいらっしゃいますが、実際には80歳代でも介護が必要な方というのは10%ぐらいしかありません。85歳以上になりますと、少し認知症が出てくる方がおられますが、それでも4人に1人ぐらいです。

人間はどれぐらい生きられるのですか。

今は120歳まで生きられるといわれています。昨年の時点で最高齢の方は女性が113歳、男性が111歳でした。最近は寿命ホルモンというものも検出されてきました。これを人間に使うようになれば、どれぐらい生きられるかわからないですね。

寿命ホルモンって何ですか。

長生きできるというホルモンが検出されたんです。その他に再生医療や臓器移植などがあります。ですから、大きな病気がなければ何歳まで生きられるようになるかはわからないですね。

先生、介護について少しアドバイスをいただきたいと思います。

最近は、高齢者が経済的にも自立してらっしゃいますから、高齢者自身の希望を尊重するのが大事ですね。そして、その人らしい、質の高い生活が送れるように社会的に支援していくこと、これが基本です。

介護で注意する点はどんなことでしょう。

とにかく寝かせっきりにならないようにすることが大事です。介護をされる側やする側の状態、環境などを考慮しなければならないですが、寝かせっきりや寝たきりは介護人の恥なんですよね。

寝たきりにならないためにどうしたらいいでしょう。

老化現象というのは、動きを鈍くしますので、簡単に寝たきりになってしまいます。ですから、病気などの原因を早く見つけて、出来るだけ早く予防することが大事ですね。

お年寄りは、なかなか自分から不調を訴えないですよね。でもこれはちゃんと聞いてあげないといけませんね。

常に客観的に全身状態の観察をすることです。これが早期発見と予防につながりますからね。お年寄りは訴えが乏しいので、皮膚の弾力や乾燥状態を見て、話しかけた時の表情や受け答え、顔色などをよく見て下さい。肉体的には、排泄量と摂取量に注意することです。これは褥瘡(床ずれ)の予防にもなりますから、常に体位を変えてあげるといいですね。できるだけ座らせてあげる、リハビリをしてなるべく早く離床させてあげるといいですね。

元気な老後を送るために、何に注意したらいいでしょう。

そうですね。やはり、介護には人の手の温もりと思いやりの心、そして、特に寝たきりにするのは寝かせきりにしてるということになりますので、これは介護人の恥だということを心にとどめておいて下さい。


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