※下記の文章については、ラジオ放送時の内容を一部リライトして掲載しております。ご了承ください。

感染症について
今日はどんなお話でしょうか。
みなさんに関係があって、あまり知られていない3つの感染症の話をしたいと思います。まず一つ目は、「レジオネラ」です。レジオネラは、お年寄りなど抵抗力のない方に感染すると、重症の肺炎になって死ぬこともありますし、若い人でしたら「ポンティアック熱」といって軽い風邪症状で終わることもあります。
どんな場所で感染しますか。
レジオネラは主に循環式浴槽に多く、空調機の冷却器、加湿器などでも繁殖すると言われています。かけ流しの温泉などは大丈夫ですが、そうでない温泉は危ないですね。あとジャグジーなどではエアロゾルが発生しやすいので特に注意が必要です。時々温泉や公衆浴場を利用したお年寄りが、浴槽水が原因でレジオネラ症(肺炎)を発症し死亡したという話を聞きます。これはレジオネラ菌によって汚染された水が飛び散って、呼吸器感染を起こすからです。
レジオネラは人から人にうつりますか。
うつりません。ただ、一つの同じ場所から同じ感染源で複数の人がうつるということはあります。それが特徴ですね。
症状は肺炎に似ているのですか。
軽ければ一過性の熱が出て、筋肉痛や関節痛などで治ることはあります。しかし、ほとんどの高齢者の方は肺炎になってしまいますね。レジオネラの潜伏期間は38時間ぐらいと言われていますし、キットで検査をするとはっきりわかります。
治療は薬の投与ですか。放っておいてもいいのでしょうか。
軽い風邪程度で治る人は放っておいてもかまいませんが、肺炎だった場合、肺炎の治療が必要です。
二つ目の感染症はなんですか。
「クラミジア」についてお話したいと思います。
若い女性を中心にすごく蔓延しているようですが、詳しく教えてください。
これは若年層の女性に非常に多い感染症です。成人では性行為によって感染する場合が多いですが、たまに新生児が出産時に産道感染するという場合もあります。クラミジア感染症は、男女ともに性的な活動の盛んな若いときに多いです。これを放っておくと、将来不妊症になるという心配があります。しかし、女性は感染してもあまり自覚症状が現れず、ついつい放っている方がほとんどです。
どんな症状が出るのですか。
陰部の掻痒感(そうようかん=かゆみ)、あるいは尿道炎です。
男性の場合はどうですか。
男性は尿道炎が一番多いです。クラミジアの潜伏期間は2~3週間あります。一般に性感染症と言われていた淋菌との重複感染が非常に多いです
治療方法を教えて下さい。
治療は抗菌剤を早く使わないといけません。一般にはテトラサイクリンやマクロライド、ニュ―キノロンのお薬などを使います。大事なのは男女お互いに感染するので、両方が治療しないとまた感染してしまいます。また、一回のセックスでの感染率は50%ぐらいと言われています。特に女性は感染したことに気づきにくく、ちゃんと治しておかないと、将来不妊症や子宮外妊娠などの原因になることもありますので注意が必要です。
ちゃんとお薬を飲めば、大丈夫ですか。
そうですね。2週間ぐらいしっかり飲んで完全に治すということが必要で、中途半端に治すことはいけません。
三つ目の感染症を教えて下さい。
三つ目はノロウイルスです。これは年中気をつけなくてはならないですが、特に12月、1月、2月あたりがピークです。一般には食中毒というような症状が出ます。きっかけは1968年アメリカの小学校で蔓延し、このとき便の中からこのウイルスが発見されたと言われています。現在は国際ウイルス学会で正式にノロウイルスという命名がなされています。これは経口感染が多いです。
どんな症状が出ますか。
症状は、あまり高い熱は出ず、2、3日で治る軽症の方が多いですが、下痢と嘔吐というのが多いです。今冬だとこれが風邪なのか、ノロウイルスなのか判断ができないので、ノロウイルスだけに効く特効薬がありません。ですので、こういう症状で来られましたら風邪や感冒性の胃腸炎ということも考えて抗生物質を使っています。
予防法はありますか。
食中毒と同じですから、やはり手洗いが大事ですね。 岩崎 最近いろいろな感染症が出てきていますが、私たちの抵抗力が少しずつ弱まっているような気がします。
最近いろいろな感染症が出てきていますが、私たちの抵抗力が少しずつ弱まっているような気がします
最近はいろんな菌が強くなってきていますね。私たちもそれに負けないようにしなければなりません。それには、栄養と休養が大事です。それに尽きます。
最後に一言まとめていただけますか。
とにかく体力をつけておくこと、これに尽きますね。クラミジアの場合は特殊な性感染症ですので、早く治療して完全に治療することが大切ですね。







