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武田道子の「京おんなミニ・トークシリーズ」

武田道子

褥瘡(じょくそう=床ずれ)について


今日は褥瘡(じょくそう)についてのお話ということですが、褥瘡とはどういう状態のことなのですか。

床ずれがきつくなった状態を褥瘡といいます。同じ体制で長時間いることによって体内の血液の流れが悪くなり、栄養や代謝に異常が起こることによって褥瘡になります。

この床ずれ(=褥瘡)はどうして起こるのでしょうか。

寝たきりでおしりの部分が圧迫されて長時間血流が途絶えると皮膚が死んでしまい、床ずれができてしまいます。病気じゃなくても、ガリガリに痩せておしりの骨がゴツゴツと出っ張っている人は、骨が直接あたって床ずれができることがあります。

床ずれを防ぐにはどのようにすればいいですか。

介護などの場合、床ずれを起こさないようにするには2時間ごとに体位を変えるのがいいと言われています。ですが、なかなかできることではありません。今は、床ずれ用の予防マットもあるようです。また、入浴や着替えをするときに、しっかり皮膚をみることです。そして赤くなっている部分が無いかどうかチェックし、赤くなっていても、その時点で専門家に相談してもらえると予防できます。

自分で少しでも動ける人はいいですが、動けない場合は大変ですね。

脳梗塞などで麻痺が残っている場合、自分で体の向きを変えることができませんから、同じ場所がずっと圧迫されてしまいます。これは一番気をつけないといけません。介護をする人にとって、褥瘡を作るということは「介護人の恥」だと言うそうです。

介護を受ける人の向きを変える時、シーツなどにしわがあっても痛いと聞きました。

シーツなどもそうですが、よくあるのは介護用のおむつです。介護用おむつは排泄物の刺激で蒸れたりするので、常に清潔にしなければなりません。気をつけていただきたいのは、おむつを替えるとき、上のゴムの部分をしっかりのばしてもらわないと、ゴムにすれた部分がまた赤くなってしまうということもあります。

床ずれはできてしまうとなかなか治らないのですか。

治りません。栄養が十分とれていない人は床ずれになりやすいので、十分栄養をとって少しでも血液の循環をよくすることが大切です。特にお年寄りや長期間病気を患っている方は、十分な栄養が取れていない方が多いので注意してください。

血行の流れをよくするために体をさすったり、マッサージをするというのはどうなのでしょう。

初期症状の段階であればそれでいいと思います。

寝たきりの場合だと、なかなか予防というのは難しいものですね。

そうですね。寝たきりの場合、関節が固まってしまい、動きにくくなります。中には、ちょっと触っただけでも痛いとおっしゃる方がいます。ですから、関節が固まらないように早くリハビリをすることが大事です。

床ずれというとみなさん症状は同じなのですか。

床ずれには急性期と慢性期があります。急性期とは、床ずれができる初期の状態をいいますが、その状態でしたら皮膚が少し赤くなっているぐらいですので、皮膚の下の細胞が死んでしまう壊死にはなっていません。初期の段階で放っておくと、慢性期に入ってしまいます。

慢性期になるとどうなるのですか。

慢性期になると、表面に皮下出血のため出血斑が出てきます。出血していわゆるチアノーゼが認められるようになります。これは、皮下の脂肪より下の方まで病巣が及んでいるということになりますね。ですから褥瘡でもきつくなってくると骨が見えてきてしまうということもあります。こうなってしまうとなかなか治らないですね。

血の巡りをよくすることが大事なのですね。

そうですね。血の巡りをよくする基本は、栄養をきちんととるということです。

少し赤みがおびてきたときにはどうしたらいいですか。

発見した時に処置するのがいいと思います。そして、専門の先生に診ていただくなどよいと思います。

皮膚の抵抗力が低下してくると床ずれになりやすいのですか。

そうですね。やはり長期間病気を患っている方やお年寄りは要注意です。

最後に一言まとめていただけますか。

介護で注意するのはやはり体位の変換を心がけるということが大事ですね。そしてやはり栄養を取るということも大切です。


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