※下記の文章については、ラジオ放送時の内容を一部リライトして掲載しております。ご了承ください。

森林浴について
森林浴には何か効用があるのでしょうか。
森林や公園を歩くととてもさわやかな気分になります。それは、木の香りによるもので、「フィトンチッド」という植物が傷つけられたときに出す、殺菌力のある揮発性の液体が癒しになっているのです。「フィトン」というのは「植物」、「チッド」というのは「殺す」という意味です。樹木からの香り成分であるテルペン類が相当すると言われています。
新しい家なんかにお邪魔すると、すごくいい木の香りがします。あれもフィトンチッドなのですか。
中でも、ひのき造りは昔から一番虫がつかないということで重宝がられています。ひのき風呂でも体験できます。
ひのき造りの家というのは、殺菌作用があって健康的にも体にも良い家ということでしょうか。
そうですね。他にも、桜餅や柏餅などもフィトンチッドの抗菌、消臭効果を利用したものだと言われています。
桜餅はお餅だけじゃなくて皮も食べなさいと小さい時に言われたことがあります。おいしいだけでなく、昔の人がそういった草花の葉などで体の中を殺菌していたということですか。
昔の人の知識というのはたいしたものです。このように他の植物や細菌などを撃退する働きを持っているというのがフィトンチッドです。これが私たち人間の病気を治したり、健康を維持する働きがあるということですね。それは漢方薬や生薬、アロマセラピーなどにも利用されています。
温泉なんかにある、ミストシャワーの部屋で森林の香りのシャワーを浴び、音楽を聞きながら過ごすというのもフィトンチッドの殺菌作用の効果があるのでしょうね。森林浴は単に気持ちがいいというような精神の安らぎだけじゃなく、匂いの分子を鼻から取り入れることによって、体全体に良いということですか。
そうですね。森林浴には、体をリフレッシュさせる効果があり、副交感神経を刺激して精神を安定させる効果もあるのでストレス解消にもなります。それに消臭効果や、脱臭効果もあるわけです。
屋久島の大木に体をつけて耳を澄ますと、全体が癒されるなど、いろんな効果があるのかもしれませんね。
森林の空気を浄化して、悪臭を消す働きがあるフィトンチッドは、抗菌、防虫、食品への防腐や殺菌にも使われます。そしてもちろん人体を蝕む病原菌にも有効だといわれています。
ではひのき風呂はとても体に良いのですね。
ひのきは虫歯の予防にも効果があるといわれています。他にも、くすのきは清涼効果があり、ヒバは抗菌作用や、養毛にも効果があるといわれています。松の木は眠気覚ましになるといわれていますし、木の成分によってさまざまです。みかんの皮はコレステロール系の胆石を溶解するといわれていますが、実際は溶解するような石はほとんどないようです。飲み薬で石を溶かすことができるという治療があったのですが、今はほとんど内視鏡での手術で治療できます。
簡単に胆石は取り出せるのですか。
内視鏡を使えば、おなかを切ったあとが残りません。1センチ以内の傷です。
森林浴は気分がよくなるだけでなく、体にもいろいろ良い訳ですね。
森林浴はストレス解消になり、身も心もリフレッシュして爽快な気分になります。だから、健康づくりには欠かせない存在ですね。ハイキングでおにぎりがとってもおいしくいただけるのは森林の生気のせいでしょうか。
漢方薬なんかもこういう効果のものを使っているわけですか。
漢方薬にはいろいろ入っていますからね。漢方薬というのは乾草など共通したものがたくさん入っています。ですので、いろいろな漢方薬を飲むのは相乗作用があって危険です。幾種類も飲んでしまうと、効果が重なってしまうものがあります。
普通のお医者さまにいただく西洋のお薬と、漢方薬は併用しても大丈夫ですか。
大丈夫です。今は漢方薬も健康保険適用で、医師が処方できますので大体わかるのですが、サプリメントをたくさん飲むと効果が重なってしまいますね。
健康のために何でもいいから飲むというのはよくないということでしょうか。
たくさん飲んでも、薬だけでおなかいっぱいになってしまいますね。お年寄りにお薬がたくさん出ていることはよくありますけどね。
朝食を食べたあとに、薬をたくさん並べて飲んでいる人がいますが、それよりも森林浴をしましょうと、今の季節はこれが一番いいですよね。
そうですね。
今日は森林浴のお話だったのですが、最後にもう一言まとめていただけますか。
短小の秋、紅葉を楽しみながら森林浴をしてリラックスしていただけたら一番いいかなと思います。







