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メディア登場

武田道子の「京おんなミニ・トークシリーズ」

※下記の文章については、ラジオ放送時の内容を一部リライトして掲載しております。ご了承ください。

武田道子

災害時の健康について


昨日は9月1日、防災の日。関東大震災の教訓を忘れないようにと決められた日ですね。

地震、洪水、台風。何かが必ず起こると思って準備を怠らないようにしたいものです。しかし、実際には準備を怠りなくなさっていても、いざというときにはなかなか使えません。例えば避難所生活などがありますね。

避難所生活が長く続くと色々と健康被害が出てきますね。

災害後に一番注意しなければならないのが健康です。中でも最近問題になっているのがエコノミー症候群です。

エコノミー症候群というと、長時間飛行機に乗ってかかる人がいるということと、2004年の中越地震でしたか、自動車の中で非難していた人がエコノミー症候群にかかって死亡するケースがありました。どういった症状でしょうか。

飛行機でエコノミークラスに乗りますと、長時間狭い場所にいるということで、足を動かすことができず血行が悪くなってきます。それで急に立ち上がると息苦しくなったり、脈が増えたり、胸が痛くなったり、ひどくなると意識不明になることもあります。正式には静脈血栓塞栓症といいます。これは肺血栓が起こるということと、深部の静脈血栓を合わせた病名ということですが、最近はロングフライトとも言われています。

血栓症ということは血管が詰まるということで、血の流れが止まってしまうということですか。

そうですね。長い間狭いところにじっとしていると、ちょうど膝の裏あたりの血管が圧迫されて、血が固まってしまう病気です。飛行機だと空気が乾燥しているので気をつけないと、一時間に80ccくらいの水が失われているということがあります。長時間のフライトではたくさんの水を補わないと、静脈の血が固まりやすくなってしまいます。そしてその血の固まりが血管の中を流れて肺に詰まると、息が苦しくなって、重症の場合では命を落としてしまうこともあるわけです。

もう少し詳しくお伺いしますが、どんな症状になってくるんでしょうか。

軽い症状では足がむくんでくる、痛くなる。でもこれはほとんどの方がなります。この状態ですぐに分かることもあれば、時間がたってから分かることもあります。原因は3つあり、静脈血の流れが澱んでいる場合、第二のポンプといわれている足の筋肉が収縮したり弛緩することで静脈の血流を促進しているのができなくなった場合、ある種のお薬を使っている場合です。いずれにしても重症例では、足でできた血の固まりが肺に詰まってしまい、息ができなくなり、胸が痛くなって倒れて失神してしまいます。早めに気づくことが大切です。

どうすれば予防できますか。

やはり水分を取ることです。一時間にコップ半分くらいの水分を取らなければ血液が粘ってきます。災害の時、お水がないということもありますが、三日分くらいのお水は用意しておく方がいいわけです。気をつけないといけないのはアルコールやコーヒーです。これらは利尿作用があって脱水症状の原因になりますので、水分といっても飲まないように注意してもらわないといけません。また、足をこまめに動かした方がいいですね。

エコノミー症候群にかかりやすい体質はあるのでしょうか。

いわゆる生活習慣病で血管が細くなっているというのはありますし、静脈に傷が残っている場合にも起こります。例えばカテーテルなどを通した時にちょっとでも傷が残っていただけでも起こることがあります。体質ではある種の欠乏症があり、プロテインCの欠乏症、アンチトロンビンの欠乏症というものでもごく稀に起こります。血液をサラサラにする成分がもともと足りない状態ですね。また、妊娠中の方は赤ちゃんがお腹の中を圧迫していますから、起こりやすいです。そういった方は飛行機の中や避難所では、足をよく動かしてもらわないといけませんね。

エコノミークラス症候群の最初の徴候、足がむくむということについて教えていただきたいのですが。

血管の浮腫です。全般的なことを言いますと、大きく分けて心臓か腎臓が悪くなっていることが原因です。顔がむくむのは心臓が、足がむくむのは腎臓が主です。原因のわからない、血管がだんだん弱くなって、年齢を重ねてくるとむくみは出てきます。とにかく検査をするとなると下肢静脈血管を超音波で映すことができますが、そうすると深部の血管の流れまで分かりますので、そこをみて流れが悪いとか静脈弁の戻りが悪いというのが分かります。そういうものがみつかった場合は治療ができますが、見つからないことが多いです。病気であることもありますが、ある年齢になれば足はむくみますね。

それでは最後に一言お願いします。

常に災害は起こってきます。やはりウォーキングが一番いいのですが、やはり予防に勝る治療はないということですね。命に関わることでもありますので、疑わしければ早めに血管の抗凝固剤を使うことも必要です。


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