※医師やスタッフの肩書き/氏名は放送時点でのものであり、現在は変わっている可能性があります。

小児喘息
東山武田病院 小児科部長 秋山 文子
〈お悩み〉小児喘息
37歳の主婦です。30歳で待望の女児が産まれましたが、4歳ごろから小児喘息がひどくなり、本人は一生懸命幼稚園や小学校に通っていますが、可哀想でなりません。呼吸困難だけでなく、皮膚や首筋の発疹も出ており、根治の方法はないでしょうか。
小児喘息は根治しないのでしょうか
小児の喘息は、軽症から重症までありますが、喘息はどんな病気かという事をお子さんとご家族がいっしょに、よく知って頂くことが一番大切です。喘息は治療を勝手に中断したり、いいかげんな治療をすると命にかかわることもある怖い病気だからです。しかし、主治医の先生といっしょに、きちんと経過をみながら治療を続けて、日常生活を整えていけば、学校生活その他に大きな制約なく、中学にあがる頃には良くなっていく人の多い病気です。ふだんから喘息日誌に、発作の程度や服薬の状況を記録して、丸二年間発作がない状況が続けば、ほぼ治ったといえるでしょう。もし、今の治療や症状に不安なことがあるのなら、主治医の先生によく相談して、場合によっては、アレルギー専門外来を紹介受診されるのがよいと思います。
喘息のステロイドや抗アレルギー薬は副作用が強いと聞いていますが、成人後に影響はあるのでしょうか。
吸入ステロイド薬は直接気道に働いて気道の炎症を抑える薬としてよく使われるようになり、それ以前と比べて喘息で死亡したり、将来的に重症化する人が減っています。副作用については慎重に検討されているところですが、今のところ、長期に使っても最終の身長に問題はないといわれていますので、治療のガイドラインにそって、最少必要量を適切に吸入して、定期的に検査を受けながら使っていかれたらよいでしょう。抗アレルギー薬は、大きな副作用はないので、経過を見ながら使っていれば安全性の高い薬といえるでしょう。
呼吸を安定させる吸入薬はくせになりませんか。
喘息発作が起きた時に使う定量型の吸入薬は、β2刺激薬という気管支拡張剤ですが、発作時にやむなく使う頓用の薬で、一日に2~4回までにしないといけません。続けて使わないとおさまらない場合は、今の治療が不十分であると考えられるので、主治医の先生に早く相談してください。若い人の喘息死が問題になっていますが、治療の中断のほかに、β2刺激薬の吸入だけにたよってしまったことが原因の一つといわれています。
アレルギーを抑えることで喘息も収まってきますか。
アレルギー性の病気には、気管支喘息やアトピー性皮膚炎などがあり、アレルギーの原因と考えられる物質をできるだけ減らすことが大切です。小児喘息の原因として一番多いのは、ダニ、家のホコリなので、これを減らすように住まいの環境を整えることが大事で、とくに寝ている布団のダニの数を減らすようにしましょう。犬、猫などペット類は、室内では飼わないようにすること、室内禁煙はもちろんのこと、カビを生やさないように風通しをよくすることなど、日常生活の工夫で、アレルギーの病気がひどくならない様にうまく付き合っていくことができます。








