トップページ > メディア登場 > FM797 ラジオカフェ 「健康アラカルト」 > 時にはいつもと違う運動プログラムを

メディア登場

FM797 ラジオカフェ 「健康アラカルト」

※医師やスタッフの肩書き/氏名は放送時点でのものであり、現在は変わっている可能性があります。

医仁会武田総合病院 疾病予防センター 健康運動指導士 今井 優

時にはいつもと違う運動プログラムを

医仁会武田総合病院 疾病予防センター 健康運動指導士 今井 優

桜の季節になり、外に出る機会が増えてきましたね。

そうですね、桜のきれいな季節ですから、いつもと違った運動を野外で行ってはどうかと思います。私は以前、心臓病の患者さんを中心に運動指導をさせてもらっていたことがあります。心臓の動きが悪くなるから不安だと言う方に、3~6カ月で徐々に日常生活の活動や運動をできるようになってもらおうと指導していました。自転車の運動、ベルトの上を走るトレッドミル、エアロビクスダンス、水泳などは最初効果が出るうちは楽しくできるのですが、それを1年以上継続しようとするととても難しくなります。そのために春夏秋冬を区切りとして、違った運動を挟むプログラムを作っています。

どんな運動をされたのですか

武田病院グループと、京大の第3内科心臓リハビリテーション研究班が心臓病の方の運動にトライしてきました。大きなプログラムでは富士登山をしました。

心臓病の方がそんな運動をしても大丈夫なのですか

富士山の八合目まででしたが、結果としては大丈夫だった人もいましたし、運動を注意して行わなければならない方もいました。しかし、参加者の皆さんは富士山に登ったことで、日常でもいろんな活動ができると自信をつけておられました。ほかには、久美浜での海水浴があります。はじめは心臓病の方に海水浴なんてと驚かれましたが、京大の研究班が資料を作りながら実施したところ、参加者も楽しんでおられたようです。滋賀県の北部でのクロスカントリースキーにも挑戦しました。スタッフとして参加した私自身、心臓病の方をわざわざ寒いところに連れていかなくてもと思いましたが、スポーツプログラムを用いた運動療法ですし、心臓病の方でも寒いところで生活することもあるわけですからスキーを実施しました。また、私が企画したものでは琵琶湖一周のサイクリングがあります。

それもハードな運動ですよね

2日間で琵琶湖の東側を60北上して、帰りは西側の60kmを下りてくるというものでした。始まってすぐ、参加者が琵琶湖大橋を渡っているとき、この企画を心配する声があがりましたが、終わったときには参加者も楽しかったと喜んでくれていました。

一番思い出に残っているプログラムはありますか

カヌーです。それまで夏に琵琶湖の北で湖水浴を実施していましたが、参加者が高齢になり水に入りにくいということで、新しく企画を立て直すことになました。夏ですから水に触れるものがよかったのですが、潜水するとなると息を止めますから、不整脈をおこしては大変です。それでもなにかないかと探しているとき、テレビでカヤックを目にしました。これだと思い、カヌーを提案しましたが却下され、いろいろなスポーツクラブをあたったところ許可がおりましたので、カヌーを実施することになりました。カヌーは転びにくくできていますが、万が一転覆したときのことも考えて、陸上で脱出法などを実習してから挑戦しました。100m四方の水面で行ったのですが、高齢者の方にも楽しんでいただけたので印象に残っています。そして、3年目には雄琴のアウトドアスポーツクラブにアドバイスを受けながら、琵琶湖約10kmの行程をカヌーでツーリングしました。私は救急車で陸を走っていましたが、参加者の方々はすばらしい景色を、日ごろ見ることのない位置から眺められたととても感動されていました。

カヌーは心臓病の方の負担にはならなかったのですか

そのときはお昼すぎから風が強くなってきたため、腕に力を入れて漕ぐようになると多少血圧が上がったり、心拍数も若干あがりましたが、その点は日ごろ運動リハビリをしていたのがよかったのだと思います。カヌー中は運動指導士が、参加者が普段している運動の強さと比較しながら実施しました。救命艇も用意しましたし、2人乗りのカヌーには運動指導士が同乗したりと、皆の力をあわせて成功しました。

一般の方向けの、日ごろと違った運動としてはどんなものがありますか

春ならどんな運動があるか、というところから考えていただければ良いと思います。カヌーであれば、琵琶湖の北側の湖水沿いに桜で有名な海津大崎というところがあります。花見シーズンには車が渋滞するほど見物客が訪れますが、そこをカヌーツーリングで湖側から桜を観るようなツアーを実施しているスポーツクラブがあると思いますので、そちらに参加するのも良いかもしれません。

私も一度カヌーに乗りましたが、とても楽しかったのを覚えています

カヌーは案外簡単に乗ることができるんです。必ず救命胴衣をつけますから、泳げない方もおぼれてしまうことはありません。春の違った運動プログラムとしてぜひ試していただきたいです。良い運動指導士であれば、50~70代の方でも体力にあわせた指導をしていただけると思いますし、今年は間に合わないという方はまた来年にでも、いつもと違った春の運動プログラムとして体験していただきたいですね。


このページのトップへ