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花粉症によい食事とは
宇治武田病院 栄養科 管理栄養士 森本 康裕
花粉症はなぜおこるのですか
花粉が鼻や目などの粘膜に付着すると、花粉からアレルゲンという物質が溶け出します。そのアレルゲンを体は異物とみなし、アレルゲンに対しての抗体をつくります。そのとき同時に刺激物質をつくってしまうため、鼻水・くしゃみなどが出るのです。花粉症の症状を和らげるには、この刺激物質をつくりださないようにすることが重要です。
花粉症の対策としてはどんなものがありますか
外出の際はマスクや帽子、メガネなどで花粉に触れないようにすることです。帰宅してからはうがい、手洗い、洗顔などで体についた花粉を落とすようにしましょう。ふとんや洗濯物は晴れた日でも、なるべく家のなかで陰干しした方がよいですし、またハウスダストにも注意しなければなりません。花粉症を悪化させる原因にもなりますから、家のなかにはほこりをためないように、こまめに掃除してください。子供さんでも、もともと持っていたちり・ダニアレルギーに合併して、花粉症を発症してしまうことがありますから、掃除は欠かさないことです。
食事でなにか気をつけることはありますか
花粉症になったからなにかを食べる、というのでは遅いので、花粉症の予防としてお話します。食事では、高たんぱく質食品(肉、卵、魚卵など)を食べ過ぎると、消化酵素の分泌が追いつかなくなり、十分に分解できずにそのまま吸収されてしまうことがあります。分解が不十分なまま吸収すると、体はそれを異物とみなしてしまい、先ほどお話したような抗体をつくりだしてしまうのです。ですから、なるべく高たんぱくな食品はひかえたほうがよいでしょう。
高たんぱくな食事は健康に良い気もしますが
お肉や魚卵を食べることが悪いわけではありません。たまに食べる程度にして、バランスのよい食事を心がけることが大切です。とくにお酒を飲まれる方は、おつまみとして高たんぱくな食事を摂られることが多いですが、それがアレルギーを悪化させる原因にもなっているので注意が必要です。いくらやたらこはぜいたくな食べ物ですが、あまり食べ過ぎない方がよいです。ちなみに、回転寿司などのいくらは合成されたものが多いので問題ないんですよ。
ほかにひかえた方がよいものはありますか
アルコールやたばこです。たばこは鼻の粘膜を刺激するのでよくありません。たばこには利点がありませんし、自分のためにも周囲の人のためにも禁煙をお願いしたいですね。また、香辛料など辛いものも、鼻の粘膜にある毛細血管を広げてしまい、充血しやすくなります。そうなると鼻づまりをおこしやすくなるのです。
それでは花粉症対策によい食品はありますか
花粉症対策には腸内環境を整えることが重要です。まず腸内の善玉菌を増やすことが必要ですので、食物繊維や乳酸菌、乳糖(牛乳の成分のひとつ)、ヨーグルトのビフィズス菌や、乳酸菌飲料がよいですし、また魚介類も効果的です。腸内環境を整えるというのは、腸の内側に異物を攻撃する細胞(免疫細胞)がたくさんあり、ここに先ほどお話した未消化の高たんぱく物質がやってくると、免疫細胞が増えて花粉に反応し、花粉症を誘発させる一因になるためです。
ほかにはなにかありますか
体内で刺激物質を増やさないためには、マグネシウムやビタミンCを含んだ野菜や豆、海草を食べるのもよいです。また、ほかにもうひとつの刺激物質がありますが、それを改善するにはEPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)といわれる物質を含んだ青み魚を食べてください。お肉よりは魚中心の食事がよいですね。また、緑黄色野菜に含まれるβカロテンですが、これは腸や鼻、目の粘膜を強くしてくれますので、野菜も多くとりましょう。なかにはビタミンCやポリフェノールなどの抗酸化作用のあるものがありますから、緑黄色野菜はまんべんなくとることをおすすめします。偏った栄養をとり過ぎると体が自動的に排出してしまうので、300?の野菜を一日三食にうまく分けて摂るのが理想ですね。
野菜がいいんですね
ほかにも、きのこ類、大豆製品、穀類は粘膜を強くするといわれているので、よいと思いますし、最近有名になった甜茶や緑茶も症状を抑えるのに有効です。欧米型の食事になって、栄養のバランスを崩してしまっていることがアレルギーなどの原因でもありますから、食事は栄養のことを考えてバランスよくとりましょう。







